ショートスリーパーになりたいなら

「布団に入ってもなかなか寝つけない」とか、「朝起きても何度も二度寝を繰り返す」という人は、大切な時間を失っています。

寝床にいても眠っていない時間が長い人は、無駄な時間をばっさり切り捨てると、眠りが深くなるうえに自由に使える時間が増えて、ハッピーな人生を過ごせます。

 

無駄な時間を削るために、まず、「睡眠日記」をつけよう

寝床の中で無駄な時間を過ごしている人は、まず、自分の睡眠の状態を振り返るために、「睡眠日記」をつけましょう。フミナーズ・オリジナルの睡眠日記が、下のアイコンからダウンロードできます。

▼睡眠日記 ダウンロードはこちら▼

▼睡眠日記 ダウンロードはこちら▼

 

 毎朝、目が覚めたら、寝床に入った時刻や寝ついた時刻、夜中に目が覚めて起きていた時間、朝に目が覚めた時刻、寝床を出た時刻などを睡眠日記に記入します。

正確な時刻は覚えていられないので、大まかに15分単位ぐらいにしておきます。あまり細かいことにこだわると、そのこと自体によって眠れなくなったり、睡眠の質が悪くなったりすることがあります。

日中にひどい眠気を感じたら、その時間帯も書き込んでください。

 

医療機関でも行っている「睡眠制限療法」

不眠症の人の多くは、睡眠の質よりも睡眠時間にこだわりがちです。そのため、少しでも睡眠時間を稼ごうとして、よく眠れないのに寝床にしがみきます。

私たちは、頑張れば目覚められますが、いくら頑張っても寝つくことはできません。逆に、頑張りすぎると目がさえて眠れなくなります。

 

寝床にいる時間、つまり寝床についてから寝床を出るまでの時間を、「床上時間」と言います。

不眠症の治療法の一つである「睡眠制限療法」では、この床上時間を本当に眠っている睡眠時間にできるだけ近づけて、睡眠の効率を高めます。

 

寝床で無駄に過ごす時間を削ると睡眠が深くなり、日中は覚醒度が上がります。さらに、起きて活動する時間が増え、パフォーマンスの質と量も上がります。  

寝床で無駄な時間を過ごしている人は、この睡眠制限療法を応用して睡眠をギュッと濃縮しましょう。

 

床上時間の目標を平均睡眠時間プラス15分にする

睡眠日記を2週間ほど書いたら、「平均睡眠時間」を読み取りましょう。ここでいう睡眠時間とは、実際に眠っていた時間のことで、寝ついた時刻から朝に目が覚めた時刻までを指します。

 

夜中に目が覚めたなら、そのときに起きていた時間を差し引きます。この実際の睡眠時間を1~2週間平均したものが、あなたの今の「平均睡眠時間」となります。

・ 平均睡眠時間 =【目が覚めた時刻】-【寝ついた時刻】-【夜中に起きていた時間】の平均値  

寝つかれずに寝床の中で過ごした時間や、目が覚めてから布団の中でグズグズしていた時間は、人生の無駄と割り切ってください。

 

いきなり無駄な時間を全て削ることは無理ですから、平均睡眠時間に15分足したものを「目標床上時間」とします。目標床上時間が5時間以下となる場合には、睡眠不足とならないために5時間に設定します。

・ 目標床上時間=【平均睡眠時間】+15分

 

寝つきが悪い人は、起床時刻から逆算して就寝時刻を決める

眠気を決める大きな要因の一つが、「体内時計」です。体内時計は、24時間より少し長い周期で1日を刻んでいます。そのため、朝起きたときに明るい光を浴びると、リセットされて新しい1日が始まります。

ですから、起床時刻を一定にすると、体内時計が調子よく働いてくれます。

 

寝つきが悪くて布団の中で無駄な時間を過ごしている人は、目標床上時間を決めたら、起床時刻から逆算して就寝時刻を決めます。

就寝時刻がこれまでよりも遅くなるので、本当に眠くなってから布団に入ることができて、寝つきが良くなります。

・ 就寝時刻 =【起床時刻】-【目標床上時間】

 

二度寝が多い人は、起床時刻が来たら寝床を出る

二度寝は気持ちが良いですが、浅い眠りが続くため睡眠の効率が低下します。起きるべき時刻が来たら、すっぱりと寝床を離れましょう。

二度寝が多い人は、就寝時刻を変えずに、就寝時刻に目標床上時間を足して起床時刻を決めましょう。

・ 起床時刻 =【就寝時刻】+【目標床上時間】

 

目標床上時間は、90%以上眠れたら15分増やす

目標床上時間や就寝時刻、起床時刻が決まったら、目標通りに1週間、眠ってみます。はじめは日中に眠くなりますが、昼寝や仮眠はしないでください。つらくても少し頑張りましょう。

 

1週間を1クールとして、睡眠日記で睡眠の状態をチェックします。

1クールの平均睡眠時間が目標床上時間の90%以上であれば、目標床上時間を15分延ばします。1週ごとにチェックを続けて、目標がクリアできれば床上時間を延ばすことを繰り返します。

 

一方、平均睡眠時間が目標床上時間の80%以下しかなかったら、過去1クールの平均睡眠時間まで目標床上時間を減らします。もし目標床上時間が5時間を切るようなら、5時間に設定します。

80~90%の場合には、目標床上時間を変えません。生活の習慣や寝室の環境を見直して、改善できることから実行していきましょう。

 

photo:Getty Images

坪田 聡

執筆

医師・医学博士

坪田 聡

医師として睡眠障害の予防・治療に携わる一方で、睡眠改善に特化したビジネス・コーチとしても活躍中。「快適で健康な生活を送ろう」というコンセプトのもと、医学と行動計画の両面から睡眠の質を向上させるための指導や普及に尽力。総合情報サイトAll about 睡眠ガイド。 「睡眠専門医が教える! 一瞬で眠りにつく方法」(TJMOOK 宝島社)、「パワーナップ仮眠法」(フォレスト出版)他、監修・著書多数。

医療法人社団 明寿会 雨晴クリニック 副院長

Site: http://suiminguide.hatenablog.com/


※体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。
編集部内で信頼できると判断した情報、並びに医師や専門家への取材を元に信頼性のある情報提供を心がけておりますが、自己の個人的・個別的・具体的な医療上の問題の解決を必要とする場合には、自ら速やかに、医師等の適切な専門家へ相談するか適切な医療機関を受診してください。(詳細は利用規約第3条をご確認ください)

眠りのQ&A