朝起きられない人は、光と心をコントロールしてみよう。スッキリ布団から出る方法

朝起きられない人は、光と心をコントロールしてみよう。スッキリ布団から出る方法

寒い冬の朝は布団から出るのも一大事。スッキリ起きるなんて絶対無理…なんて、朝が苦手な人も、ちょっと工夫をするだけで目覚めを変えられるかもしれません!

早稲田大学人間科学学術院助教・岡島義先生(*監修時)に、そのコツを伺いました。

 

寒さだけじゃなかった…どうして冬の朝はつらいの?

朝起きるのが嫌なのは当たり前。特に冬の朝は寒いからしょうがない…と、これまでは諦めてきました。しかし、冬の朝が起きにくいのは、寒さのせいばかりではないようです。

「冬、起きづらいのは、日照時間の短縮によって体内時計を構成するふたつのリズム、『サーカディアンリズム』と『ホメオスタシス』が乱れてしまうことが主な原因です。

このふたつを整えることが冬の朝を制するカギ。対策のひとつとして、まず“身体を上手にだます”ことです」(岡島先生)

 

「サーカディアンリズム」とは、太陽の光に左右されながら1日の睡眠周期を整えるリズム

冬は日の出が遅く日の光も弱いため、身体がまだ夜なのではないかと錯覚してしまい、過眠気味になってしまうのだとか。

 

「例えば、夜寝るときにカーテンをレースだけにしておき、日の出とともに明るさを感じるようにしておくのも手です。

つらくても1週間程度は朝早く起きて、冬季うつ病の対策と同様に、すぐに太陽の明るさを感じるようにしましょう。

すると身体のリズムが前倒しになっていき、夜は自然に眠くなります」(岡島先生)

 

室内の蛍光灯が300ルクス~2000ルクス程度の明るさなのに対し、太陽は冬場の弱い光や曇り空でも1万ルクス程度の明るさがあります。

室内の弱い光を浴びてもあまり効果がないので、1日のうち,起床後1時間程度,日中1時間以上は外で日光の明るさを感じるようにしましょう

 

もうひとつのリズム「ホメオスタシス」は、身体が疲れを感じることで夜、自然に眠くなる体内時計

「睡眠のリズムは、サーカディアンリズムとホメオスタシスのふたつが合致したところで眠気を感じるシステム。

ホメオスタシスを整えるために、日中きちんと活動して疲労感を感じることも重要です。寒いからといって家の中でゴロゴロしてばかりいないようにしましょう」(岡島先生)

 

逆転の発想で、心をコントロールする

冬の朝がつらいのは、心理的な影響も大きいもの。“身体を上手にだます”と同時に、心をコントロールすることで、よりスムーズに布団から出られるようになるそう。

「布団から出られないのはなぜでしょうか。心理的な要因だけを考えると、『温かく心地よい布団から出るのは寒くて不快だから』ですよね。

ならば、逆転の発想で布団を居心地悪い環境にしてしまう、という方法がおすすめです」(岡島先生)

 

岡島先生おすすめの方法のひとつが、「タイマーで、電気毛布をちょっと暑すぎると感じる程度にセットしておく」というもの。

すると、暑くて起き上がらずにはいられなくなる…という具合です。

 

「ただ、嫌なことだけだとつらいので、起きることで『いいこと』が待っているように前夜に仕込んでおくのもおすすめです。

私が行っている認知行動療法のひとつでもあるのですが、ごほうびがあると人は頑張れます。

『その行動をすると必ずいいことがある』状況をつくると、どんどん行動できるようになるのです」(岡島先生)

 

例えば、ごはんのいい香りがするよう炊飯器のタイマーを仕掛けておく、好きなTV番組や録画番組がタイマーで流れるようにセットする、家族がいる人はかわいい子どもに起こしてもらうなど。

朝からいい気分を感じられれば、その日1日が楽しく過ごせそうです。

 

冬の朝を決めるのは、「光のコントロール」と「自分の心のコントロール」にあり。

朝布団に縛られず1日のスタートをスッキリとはじめられるか否かは自分の工夫次第、といえそうです。

 

photo:Thinkstock / Getty Images

岡島 義

監修

博士(臨床心理学)

岡島 義

認知行動療法および睡眠心理学を専門とし、睡眠問題が及ぼす精神・身体症状、対人関係、社会生活への影響について研究を続けている。主な著書に、『薬を手放し、再発を防ぐ 認知行動療法で改善する不眠症』(すばる舎)、『4週間でぐっすり眠れる本』(さくら舎)など。

東京家政大学 人文学部心理カウンセリング学科 准教授


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