受験や卒業シーズンを迎えたこの時期、なんとなく慌ただしく過ごしている人も多いのではないでしょうか。社会人にとっては、春は人事異動の季節。生活や環境の変化を前に、メンタル面でも楽しみ半分、憂鬱半分の独特の季節かもしれません。そんなときにこそ積極的に摂って頂きたいのが、朝フルーツです。

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朝フルーツを食べると、なんとなく元気になる気がする…そんな経験ありませんか? 実は、朝のフルーツにはメンタル面にもうれしい効果があります。今回は、鬱々した気分を吹き飛ばして、シャキッと目覚めを良くする朝フルーツの魅力をお伝えします。

朝フルーツ習慣のメリット8つ

フルーツは糖分があるから太ると思われがちですが、他の食品と比べるとカロリーがとても少なく、甘い物が食べたいときにもうってつけです。さらに、“朝食べる”ことにはこんなメリットがあります。

  • 目覚めを良くする(果糖・ブドウ糖は吸収が早く、素早く脳の栄養源に)
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  • 朝ごはんの消化を助ける(クエン酸など有機酸が胃酸を出しやすく働きかける)
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  • 食物酵素が摂れる(消化負担を減らすことで、結果的に消化吸収力を上げ代謝機能をUPさせる)
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  • 便秘解消に役立つ(豊富な水溶性食物繊維=ペクチンが水分量を調整して整腸作用に役立つ)
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  • リラックス・リフレッシュに(フルーツの香気成分によるアロマ効果が得られる)
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  • 調理の手間が無い(加熱の必要もなく、そのまま食べられ常備しやすい)
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  • ビタミン・ミネラルの補給に(野菜と同じくらい大切な栄養素が含まれる、カリウムやビタミンCなどを取り入れやすい)
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  • エネルギーが低い(リンゴ1/2個=150gあたり約80kcal、ミルクチョコレート1枚=45gあたり約250kcal)

 
また、最近になってフルーツに含まれる「アントシアニン色素」などのポリフェノール類や、温州みかんに含まれる「βクリプトキサンチン」といった機能性成分と呼ばれるものの効能もたくさんわかってきました。これらには抗酸化成分(=活性酸素除去、美肌、若返り)を豊富に含むものも多いため、大変注目されています。

朝フルーツの“香り”の効果

特に忘れてはならないのが、フルーツの香気成分の秘めたる力。アロマテラピーのように、フルーツの香りを嗅ぐことによる療法があります。これは、抑うつや疲労回復など様々な症状に効果があるとされており、西洋では古くから取り入れられています。
 
まだまだ解明されていないものも多いですが、フルーツには、さまざまな芳香があります。いい香りのフルーツは、それが美味しさの一つにもなっていますよね。ときに、フルーツの香りは気持ちを明るくしてくれるものでもあります。
 
中でも柑橘類の果皮に含まれている香気成分は、精油成分(アロマオイル)の「リモネン」が代表的です。柑橘類の香りは、全般的に気持ちを明るく、元気に、穏やかにしてくれます。気分をシャッキリさせ1日のスタートを切る朝には、柑橘類の香りがおすすめです。

グレープフルーツ

甘く清々しい香りで気持ちを明るく、穏やかにしてくれる。食べすぎや食欲不振などのアンバランスを調整する働きがあると言われる。

オレンジ

多くの人に好まれる香りで落ち着きや安心感をもたらす、安眠のため寝室で楽しむのも◎。

レモン

フレッシュな芳香でリフレッシュ効果が。すっきりしたいとき、集中力を高める、眠気覚ましにも。
 
これらは、アロマオイルとしても市販されていますが、たまにはぜひ旬の生の柑橘類を。手で果皮をむくときにはじける芳香のフレッシュ感を味わってみてください。

朝フルーツQ&A

楽しく朝フルーツ習慣を続けるためにはいくつかコツがあります。Q&A形式でご紹介しましょう。

Q.朝食を果物だけで済ませてもいい?

睡眠中は体温が低くなっているので、起床後、日中の活動を活発にしてあげるためにも、朝のスイッチはとても大切。朝食を食べるのが苦手な人は、消化吸収の良い果物だけでも口にするとよいでしょう。水分補給にもなりますので、起き抜けにすぐ食べてもOKです。

Q.おすすめのフルーツは?

冬~春にかけて旬の柑橘類は、消化を助ける有機酸も豊富で、皮をむいたときの芳香も爽やか。朝フルーツにぜひ取り入れてほしいフルーツです。国産だと5月頃までデコポンや日向夏、夏みかんなども出回りますし、同じ北半球のアメリカ産のネーブルオレンジやグレープフルーツも旬。みずみずしくて美味しい季節です。
 
イチゴなら、ヘタを取るだけで食べられますね。季節を問わずに常備しやすいバナナやリンゴも、食べる手間がかからないのでおすすめです。朝ごはんが食べられない、目覚めが悪いという人は、バナナを1本食べるだけでも良いので、取り入れてみてください。

Q.フルーツの食べ合わせ方や、複数のフルーツを組み合わせる場合の注意点は?

フルーツ同士で食べ合わせが良くないという心配は、あまりしなくても良いでしょう。ですが、他の食事と一緒ではなく、単体で食べたほうが消化吸収が早く、胃に負担をかけないでしょう。また、グレープフルーツは医療機関から出ている薬との相性で一緒に食べてはいけない場合もありますので、適切な指導を仰いでください。
 
コンビニやスーパで買える、カットフルーツを取り入れるのも便利です。南国の原産のフルーツ(バナナ、マンゴー、パイナップルなど)は、身体を冷やすと言われますので、冷え性の方や疲れていて胃腸の働きが弱っているときは、食べすぎないほうが良いかもしれません。体調を見ながら自分に合った取り入れ方を見つけましょう

Q.朝をフルーツだけにした場合の注意点は?

フルーツは栄養価もありますし、糖分も含んでいてエネルギーになりますので、何も食べないよりも、フルーツだけでも朝食をとることをおすすめします。ただ、タンパク質や脂質は少なく、また葉野菜などに含まれるカロテンや葉緑素などの栄養が不足してしまうため、栄養不足にならないよう、お昼にはしっかりとボリュームのある食事を摂りましょう。

Q.朝食をフルーツ+αで手軽に済ませるには?

フルーツだけでは足りない栄養価を補完するのに、たんぱく質豊富なヨーグルトや牛乳・豆乳をセットで取り入れると良いでしょう。ヨーグルトにバナナを入れてグラノーラをトッピング、という食べ方なら、さらにバランスがUPします。二日酔いの日の朝食にもおすすめです。

Q.フルーツはどのくらいの量を食べるといい?

生産、流通、消費の関係団体等で構成されている「果物のある食生活推進全国協議会」では、“毎日くだもの200グラム運動”を推進しています。最近の研究により、フルーツにはさまざまな生活習慣病の予防効果が高いことが分かっており、日々の健康維持のために1日200g(非可食部含む)の摂取が勧められています
 
国が決定した「食生活指針」において、フルーツは野菜と同様に毎日の食生活に重要であると位置づけられているものの、国際的な消費量の傾向から見ても、日本のフルーツ摂取量は先進国の中で大変少なく、最低水準にとどまっているというデータがあります。
 
みかん1個で80~100gくらい、りんごは小ぶりなもので200gくらい、バナナは大きめのもので100gくらい、イチゴは1/3パックが100gの目安です。急に毎日200gが難しくても、少しずつ習慣を作っていきましょう。

 

朝フルーツの注意点

いくら朝フルーツが身体に良いとは言え、注意点を守らないと身体にかえって負担をかけることに。注意点を整理しておきましょう。

糖質過多にならないようにする

エネルギーが低いとはいえ、糖質が含まれているので、食べすぎには注意が必要です。毎日、適量を食べ続けることのほうが大切です。
 

フルーツだけに頼り過ぎない

フルーツが身体に良いと言っても、冷たいものを胃にたくさん入れれば、芯から身体を冷やすことになります。冷え性の方には逆効果になることも。冷えが気になる方は、まず朝起きぬけに白湯を飲んで胃を温め活発にしてから果物を食べてみてください。
 
代謝を上げるとスムージーやコールドプレスジュースも流行っていますが、これはあくまでも健康な人の健康維持。低体温の人や代謝の悪い、極度の冷え性の人が朝起きぬけに冷たいスムージーを飲むときには人肌くらいまで温めると良いでしょう。

冷たいフルーツだけにこだわらない

寒い季節には、朝冷たいフルーツを食べるのに抵抗がある人も多いでしょう。そんなときはストレートタイプの100%果汁でフルーツをとる工夫を。ストレートの果汁を取り入れるだけでも果糖やブドウ糖、有機酸は摂ることができ目覚めに役立ちます。食物繊維や生ほどの栄養価は期待できませんが、無理なく習慣を続けられます。
 
これなら、果物の買い置きがないときも便利です。フルーツ果汁は、ストレート100%の砂糖や香料などが添加されていないものが良いでしょう。オレンジジュースやりんごジュースは、温めて飲んでも美味しく頂けます。マグカップに注ぎ、生姜やシナモンなどを入れて電子レンジで加熱、温かいものを召し上がってみてください。

さいごに

朝食が摂れないときも役立ち、眠い朝でも手軽にできる“朝フルーツ習慣”。朝食べられなかった時には、間食に利用しても◎です。
 
何より、フルーツには気分を明るく、元気にしてくれる力があります。その意味でも、朝フルーツはおすすめです。無理なく取り入れて、寒い時期だからこそ、すっきり目覚めに役立ててみてください。

 

photo:Getty Images

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