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「冷え性」の人にとって、秋から冬にかけては特につらい季節。手足の冷えが気になり、なかなか寝つけないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「眠る直前に身体が冷えているとなかなか眠りにつけません。体温を高めるライフスタイルが大切です」と語るのは、医学博士であり健康アドバイザーの福田千晶先生。福田先生に冷えの原因と、快眠のための「冷えとりの4つのコツ」についてお話を伺いました。

立ちっぱなしだけでなく、座りっぱなし仕事も冷えて眠れない原因に

冷えをとり除く方法を紹介する前に、まず冷えの原因を知っておきましょう。そもそも「冷え性」に悩む人は、どんな人が多いのでしょうか。
 
「冷え性は生活習慣によって起こります。美容師や店舗スタッフなどの立ちっぱなしの仕事は『冷え性』になりやすいと認識している人も多いのですが、実は、デスクワークが中心の座りっぱなしの仕事に就いている人も、冷え性に悩む方が多いのです」(福田先生)
 
運動せずに同じ姿勢を長時間維持するような職業の人は、足の筋肉が使われないため血液が足に溜まって冷えを引き起こし、足の冷たさが原因で不眠にもなるそう。システムエンジニアやデザイナーなど、長時間パソコンと対峙している人は要注意です。「冷え性」と聞くと女性の悩みというイメージが強いですが、男性でも『足先が冷たいな』などと感じたなら、立派な冷え性とのこと。実は男性も冷え性になるケースが多いそうです。

触って、見て、簡単にわかる冷え性チェック方法!

また、「手足が冷たい」と感じるだけでなく、次のような身体の変化や不調も冷え性の症状。自分で身体を触ってみたり、状態を見たりしながらチェックしてみましょう。

【冷え性チェック】

  • 手のひらを首のうしろやお腹、腰、足首に当て、手のひらの温かさが気持ち良いと感じる部分がある。
  • 肌荒れや吹き出物、シミやシワができやすいと感じる。
  • 貧血気味だと感じる。
  • 咳や鼻水、涙、タンが出やすいと感じる。

冷え性は血液の巡りが悪くなっている状態のため、内臓の働きが低下したり、老廃物がうまく排出されなくなったりして、身体に水分が溜まり、皮膚細胞の再生・回復にも影響が出ます。また、低下している体温を上昇させようと、体内水分の代謝や排泄を促すことによって、アレルギー反応(くしゃみや鼻水、涙など)が引き起こされるケースもあるそうです。
 
「さらに冷え性がひどくなると、眠れないだけでなく、血流の悪さから頭痛や腹痛などを発症する可能性があるほか、冷えによる血管の収縮により高血圧になる危険性もあります」(福田先生)
 
これからの季節、徐々に気温が下がると冷えが強くなるため、ますます冷えをとり除き、身体を温める生活が重要になりそうです。

「重ね着=冷えとり」ではない? 「冷えとり」のために見直したい4つの生活習慣

身体を温める生活といっても、特殊なことをする必要はありません。日常生活の中でついついやってしまうことを少し変えるだけでも、冷えとりになります。そこで、冷えとりのために見直したい4つの生活習慣について教えて頂きました。

①衣類は冷気をガードする素材・デザインで選ぶ

「冷えとり」と聞くと、厚着をして身体を温めればいいと考えるかもしれませんが、厚着すればいいと安易に考えるのはNGと福田先生。
 
「もちろん、薄着は身体を冷やしてしまうのでそもそもNGですが、厚着にも注意が必要です。実は衣服の厚みと暖かさはイコールではありません。厚みのあるセーターでも編み目の粗いものは、そこから空気が出入りして体温を逃してしまいます。身体を温めるには、薄手でも目の詰まったものがおすすめです。素材であればウールやフリース、カシミアがいいですね」(福田先生)
 
また、コート選びも重要で、丈が短いデザインや重くて窮屈なコートは体温を逃すほか、圧迫感で血流が悪くなるといいます。できれば軽くて、膝が隠れる長さがベター。さらに首にはマフラーを巻いて冷気をガードしましょう。

②身体を温める食材をとる

「バランスの悪い食事(外食や丼物、ラーメンだけなどの単品食事)、冷たい飲み物や食べ物も冷えには大敵です。ショウガなどのスパイス類、カボチャやニンジンの根菜類など、身体を温める効果のある食材をとるように心がけましょう」(福田先生)

③軽い運動をする

血液の流れを促して身体を温めるには、軽い運動も必要です。普段運動をする時間がないという人は、通勤時間にウォーキングシューズやジョギングシューズで早歩きしたり、軽く走ったり、エレベーターより階段を選んだりなど、日常生活に運動を取り入れるのがおすすめです。
 
「寒い中で急に激しい運動をするのは身体に負担がかかります。徐々に身体を慣らすよう、最初はゆっくりとした動きから始めるなど、ウォーミングアップを忘れないようにしてください」(福田先生)

④眠る前に身体の冷えを残さない

寝る前に身体の中に残っている冷えをとり除くことも大切。ぬるめのお湯でゆっくり入浴しましょう。シャワーだけでは冷えが取れないのでNGです。
 
身体を温める方法は、ファッションや食生活、運動など、日常生活を少し見直すだけでできそうなことばかり。無理のない範囲で毎日の生活を変えていき、夜、すんなり眠れる身体を手に入れましょう。
 
監修:医学博士、健康アドバイザー 福田千晶先生
 
冷え性でなかなか眠れません。よい入浴法はありますか?
冷え性なので冬は布団が冷たく、なかなか寝つけません。

photo:Thinkstock / Getty Images

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