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お腹の調子を整えてくれるなど、ありがたい存在として知られる乳酸菌。免疫力の向上やアレルギー症状の緩和にも役立つとされ、食品やサプリメントなどにも幅広く利用されています。近年、そんな乳酸菌になんと睡眠改善の効果があるとされる菌株が発見されたそう。その新たな菌株について、研究に携わってきたサッポロホールディングス(株)価値創造フロンティア研究所の高田善浩さんにお話を伺いました。

マウス実験による新発見!快眠を支える菌株とは

 

乳酸菌といっても、免疫力を高めてくれるというプラズマ乳酸菌や、インフルエンザへの効果が期待できるモラック乳酸菌など、その種類と効果は多種多様です。そんな中、サッポロホールディングスが発見したのは、「SBL88乳酸菌」と呼ばれる菌株だそう。

 

「SBL88乳酸菌は、ビールの原料の一つである大麦由来の植物性乳酸菌です。通常、乳酸菌はビールの中では生きることができません。しかしSBL88乳酸菌は、アルコールにも、抗菌物質であるホップにも負けず、“生きて腸まで届く”のが特徴の一つなんです」(高田さん)

 

乳酸菌が含まれるビールには、ベルギーの「ランビック」や、ドイツの「ベルリナー・ヴァイセ」などがありますが、これらに含まれる乳酸菌の役割は、不要な菌の増殖を抑えて発酵を進めることと風味づけがメイン。発酵の過程を経てアルコールが生成されると多くが死んでしまいます。

 

約400株もの乳酸菌を持つサッポロホールディングスでは、健康に役立つよりよい菌を探して研究を進めていたところ、マウスでの実験でSBL88乳酸菌が睡眠改善効果を持っていることを実証したといいます。

 

「マウスも人間と同じで、ストレスを感じれば不眠の症状があらわれます。実験で、SBL88乳酸菌を混ぜた餌を食べさせたマウスと、通常の餌を食べさせたマウスの睡眠状態を比べました。すると、前者では細切れのノンレム睡眠(深い睡眠)が減少し、継続したノンレム睡眠が増加。不眠症状が軽減され、起きている間の活動量も増加するという結果が出ました」(高田さん)

臨床実験で判明した、SBL88乳酸菌の快眠効果

 

サッポロホールディングスでは、SBL88乳酸菌の睡眠改善効果を調べるため、さらに実験を重ねたそう。

 

「40~60代の男性14名にSBL88乳酸菌とプラセボ(偽薬)をそれぞれ10日ずつ摂取してもらったところ、SBL88乳酸菌を摂取している間は、『すっきり目覚められた』『日中の眠気が軽減された』と感じた方が多くいらっしゃいました。また、睡眠時の脳波の測定では、眠りの深さをあらわす数値が増加していたんです」(高田さん)

 

実験結果では、特に軽~中程度の不眠傾向がある被験者に効果がありました。つまり、SBL88乳酸菌には不眠の症状がではじめている方々の生活リズムを改善する働きがあるということが分かりました。

睡眠改善のほかに整腸作用や肝機能などの向上も

 

脳内で分泌される神経伝達物質の増加に腸内環境が影響していることから、腸は「第二の脳」とも呼ばれています。そのため、腸内環境を整えてくれるSBL88乳酸菌は、睡眠改善以外にも人体によい影響をもたらしてくれるそう。

 

「整腸作用や抗アレルギー作用、アルコールの摂取によって低下した肝機能の向上、肌の保湿効果などが見込めます。これはSBL88乳酸菌によって腸でのセロトニンの放出が促され、それが刺激となって自律神経に作用するためです。自律神経は、その中枢がある脳から全身にめぐっています。SBL88乳酸菌を摂取すると、セロトニン放出による刺激が腸から脳、脳から全身へと伝達され、各器官での健康機能が発揮されると考えています」(高田さん)

 

深い睡眠を与えてくれる新発見の乳酸菌は、アルコールとホップに強い、ビール研究の場で発見された乳酸菌でした。サッポロホールディングスでは、現在もSBL88乳酸菌の研究や商品開発を進めていて、既にヨーグルトやドライフルーツなどで商品化されているそう。今後、もしSBL88乳酸菌が含まれるビールが開発されれば、アルコールの楽しみ方にも幅が出るかもしれません。

 

SBL88の詳細については、下記リンク先をご参照下さい
http://www.sapporobeer.jp/sbl88/

 

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photo:Thinkstock / Getty Images

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