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寝つきが悪いし、翌朝よく眠れた気がしない…。そんな不眠の症状に対する改善策として、最近注目を集めているのが「呼吸法」。その中でもヨガの呼吸法は、日常生活に取り入れやすいと同時に、効果を期待できるそう。

「良質な睡眠には、交感神経と副交感神経のバランスを上手くとることが不可欠。ヨガの呼吸法には、リラックスやストレス緩和の効果があるので、うまく取り入れることで、自律神経が整い睡眠の質をグンと高めることができるんです。特に忙しい現代人は交感神経が優位になりがち。意識的に副交感神経にシフトする必要がありますね。」

 

そう語るのは、インド大陸の伝統的医学である「アーユルヴェーダ」の視点から体質診断や食事のアドバイス、ダイエット相談などを行っているヨガインストラクターの佐藤友美さん。快眠効果があるヨガの呼吸法とは、いったいどんな呼吸法なのでしょうか?

 

「“吸う”より“吐く”を長く」を意識して左右交互に鼻で呼吸

 

佐藤さんが、「眠る前に取り入れると効果テキメン」と太鼓判を押すのが、「片鼻呼吸法(ナーディ・シュッディー)」という、“意図的に左右の鼻を交互に使いながら、息を吸ったり吐いたりする”呼吸法です。

 

「片鼻呼吸の目的は、交感神経と副交感神経のバランスを整えることにあります。一般的に、右鼻で呼吸すると左脳(交感神経)、左鼻で呼吸すると右脳(副交感神経)が活性化されると言われています。つまり片鼻呼吸法で、右脳を意識的に刺激してあげることで、副交感神経が高まると同時に、日常生活で活発になっている左脳の動きが静まり、リラックス状態を得られるんです」

 

その他にも、首から上の血行が促進されるので、頭がスッキリしたり、顔の血流が良くなったりという効果もあるそう。また、ヨガの呼吸法と言っても特別難しいものではなく、誰でも簡単にできるのもメリットのひとつだとか。

 

「片鼻呼吸をする前の準備も簡単。適度に照明を落として、脳と身体に夜間であることを認識させるだけです。TVやラジオ、スマホ、PCなどは遠ざけて、できるだけ無音状態をつくる(ヒーリング音楽を流してもOK)と、よりリラックス状態を誘いやすくなりますよ」

 

リラックス空間を作り出したら、早速呼吸の実践へ。少し手順が多く感じるかもしれませんが、基本は「吸う、止める、吐く」の繰り返し。何度かトライすれば、すぐに自分のモノにできるはずです。

 

★片鼻呼吸の手順
【手順1】アグラ(蓮華座)で座り、舌の先を上あごにつける
【手順2】口を軽くあけた状態で、両鼻から息を深く吸い、深く吐く(3〜4回繰り返す)
【手順3】目を閉じる
【手順4】右手親指で右小鼻を押さえて左小鼻から息を吸う(4秒)
【手順5】右手親指で右小鼻を押さえたまま、右手薬指と小指で左小鼻を押さえて息を止める(16秒)
【手順6】右手親指を開放して、右小鼻から息を吐く(8秒)
【手順7】吐ききったら、右小鼻から息を吸う(4秒)
【手順8】右手親指で右小鼻を押さえて息を止める(16秒)
【手順9】右手薬指と小指を解放して、左鼻から息を吐く(8秒)
【手順10】吐ききったら、左小鼻から息を吸う(4秒)
【手順11】手順3〜10を何度か繰り返す
【手順12】最後は、手順2と同様の行為で終える

 

ポイントは“吸う”より“吐く”を長くすることと、息止めは無理をせず、苦しくなったらすぐに息を吐くこと。片鼻呼吸を終えたら、自然な呼吸に戻して、しばらく呼吸に意識を向けて瞑想状態を保つようにしましょう」

 

瞑想後は、シャバアーサナ(屍のポーズ)

 

瞑想を通して、心と身体が整ったら、さらに深くリラックスした状態に進みましょう。
「ゆっくりと目を開けて、仰向けに寝転がり、シャバアーサナ(屍のポーズ=腕を身体の脇に少し離して置き、手のひらを天井にむけて、脚を腰幅に広げた状態)に。状態が落ち着いたら、目を閉じて、口を軽く開けて舌先を上あごにつけたら、鼻から吸って、鼻から吐く呼吸を繰り返ししばらくその状態を保ちます」

 

最後にゆっくりと起き上がり、部屋の照明を落としたまま、ゆったりとした音楽を聴いたり、白湯やホットミルク、ショウガ入りのハーブティなどで内臓を温めて、そのままベッドへ…。すると、無意識のうちに眠りの世界に誘われてしまうのだとか。

 

良質な睡眠を得るためには、リラックス状態を作り出すことが不可欠。手軽に実践できる片鼻呼吸法なら、1日中緊張状態が続いた心と身体を上手にゆるめることができそうです。ぜひ試してみてくださいね。

 

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監修:佐藤友美(ヨガインストラクター)

photo:Thinkstock / Getty Images

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