癒やし効果に注目殺到! 「絵本の音読」が眠れない夜を撲滅する!?

 

ベッドに入ってもすぐに眠れない…! なんて経験はありませんか?寝苦しい夏の夜ならなおさらです。「寝なければ」と思えば思うほど目が冴えて、余計に眠れなくなってしまうものですよね。

 

そこで気になったのが、絵本を読むことで入眠するという方法。「就寝前に絵本を読む行為は、子どもはもちろん大人にとっても安眠効果があるんです」と教えてくれたのは、絵本コーディネーターのこがようこさん。何でも、睡眠の質をグッと上げる絵本の読み方もあるとか。そこで、20年以上に渡り全国各地で絵本の読み聞かせを行ってきたこがさんに、絵本を活用した入眠のコツと寝る前におすすめの快眠絵本を教えていただきました。

絵を眺めてるだけでもリラックス効果大

 

そもそも、絵本がなぜ快眠に繋がるのでしょうか? こがさんによると、
「絵本の絵やフレーズは想像力を膨らませ、気分をゆったりさせる作用があります。イライラの解消や精神安定にも効果があり、自然とリラックスした状態にしてくれるので、睡眠の導入として最適なんです」とのこと。

 

「不眠に悩んでいる人の中には、“無理に眠ろう”と頑張ってしまう人も多いと思います。そんな人にこそ、絵を眺めているうちにリラックスできて、心の状態を整えてくれる絵本はぴったり。絵本は絵そのものに意味があるので、見ているだけでも頭にス〜っと内容が入ってきます。一生懸命に活字を追ったり、難しく考えずに済み、脳が自然と休まるんです」

心地よいリズムと声が眠気を誘う

 

さらに、こがさんによれば、黙読よりも音読の方が睡眠の質を格段に上げてくれるのだそうです。

 

「声に出して読むと、意識がより絵本に集中します。絵の世界に没頭することで、イヤなことや悩みが頭の中から追い出されて、心がゆったり落ち着くようになるんです。さらに、発声自体がストレス発散に繋がるので一石二鳥。1人で寝るときも、声に出して読むとスムースに入眠できますよ」

 

音読の際には、声色なども意識するとより効果が現れるそうです。

 

「音読するぞ! と身構えず、まずは気楽な気持ちで絵本を開いてみてください。絵をゆったり眺めて心が落ち着いたら、好きなタイミングで声に出してみましょう。子守歌のように流れるようなペースで読むのが理想的ですが、リズムは自分の心地よい感覚でOK。抑揚や感情を込めすぎると興奮して、逆に眠りにくくなってしまうのでご注意を。やさしい小さな声音で読むことで、ほどよく睡魔を誘ってくれます」

絵本はジャケ買いで決めるのが吉!

 

では、数ある絵本の中から、睡眠前に最適な本を選ぶにはどうしたら良いのでしょう。

 

「ずばり“ジャケ買い”です。表紙を見て『絵がきれい』『何だか惹かれる』と好奇心をくすぐられる絵本に出会ったなら、あなたはその作品と縁があるということ。絵や文章、絵本そのものの雰囲気など、気に入った要素があれば、心が安らぎやすく、自然と気持ちよく眠れます。」

 

さらに、“快眠絵本”を選ぶ3つのコツを教えてくれました。

 

(1)やさしい色味のものを選ぶ
→癒やし効果のあるグリーンや深みのあるブルーを選ぶと、心が落ち着きやすくなります。
(2)こわい見た目や過激な内容は避ける
→おそろしいイラストや恐怖をおぼえる内容だと、興奮して眠りを妨げてしまうのであまりおすすめしません。
(3)絵本紹介サイトで検索する
→最近では、こがさんのように独自に選定した絵本の紹介サイトが急増中。HPで下調べして、気になる絵本を吟味するのも1つの手だとか。

 

快眠間違いなし! おやすみ前に読みたい絵本4選

 

最後にこがさんに、大人の一人寝にぴったりの絵本を4作品選んでいただきました。

 

【文字がゼロ! 無限に広がる想像力が夢の中へいざなう】
「ツリーハウス」ロナルド トルマン、マライヤ トルマン/作(西村書店)

 

150813_news_02

 

ボローニャ国際児童図書賞や金の絵筆賞など、世界各国で数々の賞を受賞した“芸術作品”。ストーリーは、クジラにのったシロクマやパンダ、カバなど、かわいい動物たちがツリーハウスを目指すというものだそう。
「この絵本の最大の特徴は、文字が一切ないこと。淡い水彩のブルーに癒やされながら、想像力を思う存分かき立てられてください。文字はありませんが、自分で自由にストーリーを作って声に出してみるのも楽しいですよ」

 

【子ども時代にトリップ! 多幸感に包まれてぐっすり】
「ないしょのおともだち」ビバリー ドノフリオ/作 バーバラ マクリントック/絵(ほるぷ出版)

 

150813_news_03

 

同じ家に住む人間の女の子マリーとネズミ、マリーの母とネズミの母、それぞれの生活を描いたキュートな作品。彼らはある偶然から互いの存在に気付き、“ないしょのおともだち”になります。
「イラストでは、人間とネズミの関係と生活が細部まで描きこまれていて遊び心たっぷりです。少女の無邪気な姿を見ているうちに、幼少時の幸せな記憶が呼び起こされて心地よい気分に。やさしい気持ちに包まれながらぐっすり眠れるはずですよ」

 

【声に出すのが楽しくなるリズミカルな謎かけ】
「オレ・ダレ」越野民雄/作 高畠純/絵(講談社)

 

150813_news_04

 

著名なコピーライター・越野民雄氏が手がけるユニークな絵本。
「シルエットと動物の特徴のなぞなぞから、その名前を当てるという内容です。なぞなぞの文が韻を踏んでいて小気味良いので、音読にぴったり。声に出して読んでいるうちに楽しくなってきます。濃淡のバランスが美しい黒色と鮮やかな青味が心を落ち着かせて、入眠前の心をしっとり整えてくれます」

 

【思いっきり笑って、疲れも悩みも吹き飛ばそう!】
「なぞかけどうじょう」中川ひろたか/作 大島妙子/絵(金の星社)

 

150813_news_05

 

疲れや悩みがたまってモヤモヤが晴れない。そんな夜には、余計なことをすべて忘れて腹の底から笑える絵本はいかがでしょう。
「本作はユーモアたっぷりの言葉遊びが詰まった絵本です。絵本界の大御所である中川ひろたかさんのなぞかけは、抱腹絶倒間違いなし。何も考えずにとにかく笑いたいとき、ストレスを発散したいときに読んでほしいですね」

 

“絵本は子どもが読むもの”と思われがちですが、大人になってからあらためて読むと意外な癒やし効果に魅了される人も多いよう。眠れない夜には、ぜひ童心に返って絵本を声に出して読んでみてはいかがでしょうか。

=====
監修:こがようこ
語り手、作家、絵本コーディネーター。
フリーの絵本コーディネーターとして、全国各地で絵本の読み聞かせやイベント活動を実施。自らも絵本の執筆を手がけるなど、幅広いフィールドで活躍している。著書に「あたし おねえちゃんなの」(クレヨンハウス)、「こしょこしょきなちゃんシリーズ『ママがおねつのはなし』(童心社)など。9月にはシリーズ最新作「こしょこしょきなちゃんシリーズ『10にんのきなちゃん』」を発売予定。

 

写真:Thinkstock / Getty Images

  • 体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。

編集部内で信頼できると判断した情報、並びに医師や専門家への取材を元に信頼性のある情報提供を心がけておりますが、自己の個人的・個別的・具体的な医療上の問題の解決を必要とする場合には、自ら速やかに、医師等の適切な専門家へ相談するか適切な医療機関を受診してください。(詳細は利用規約第3条をご確認ください)