ジョギングは、ランニングシューズがあればすぐに始められる手軽なダイエット方法の一つ。しかし「始めてみたはいいものの、なかなか続かない…」という人もいるかもしれません。

朝のジョギング

今回は、米国スポーツ医学会認定運動生理学士でフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一先生に、ジョギングシューズの選び方や、ジョギングの効果を高める走り方、ジョギングをするときの注意点についてお話を伺いました。

 

ジョギングを行うことで得られるメリット

ジョギングでストレス解消

ジョギングは、無理なく自分のペースで走ることで、心身にさまざまな健康効果をもたらすスポーツです。ここでは、ジョギングすることで得られる健康効果をご紹介します。

ダイエットにつながる

ジョギングは脂肪燃焼効果の高い「有酸素運動」なので、短時間で効率的にカロリーを消費できる、忙しい人にはぴったりのダイエット方法です。体重やスピードによって個人差はあるものの、体重50kgの人が100kcalを消費する場合、ウォーキングは50〜60分を要するのに対し、ジョギングは15〜20分ほどで消費できるのだそう。
 
「『20分以上連続して走らないと、脂肪が燃焼されない』という説もありますが、根拠はありません。基本的には、走った分だけ脂肪は燃焼されると考えて問題ないでしょう」(中野さん)

基礎代謝量が増える

「ジョギングは、それ自体に筋トレ効果があるため、ジョギングを続けていると下半身の筋肉量が増え、それにより基礎代謝量が増える」と中野さんはいいます。
 
筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がり、リバウンドやむくみを防ぐ効果も得られます。下半身は、大きな筋肉が集中している場所。ジョギングで下半身の筋肉を鍛えれば、効率的に筋肉量を上げることができます」(中野さん)

ストレス解消

ジョギングをはじめとする有酸素運動は、ストレス解消にも一役買ってくれます。
 
「呼吸を止めずに酸素を取り込みながら行う、適度な有酸素運動をすると自律神経のバランスが整います。自律神経が乱れると、ストレスが解消できないだけでなく、ホルモンの分泌や体温調整、筋肉の弛緩、睡眠の質も影響を受けてしまうので、心身の健康を保つためにも、ジョギングは有効です。また、ジョギングで得る達成感や、ジョギング仲間ができることなども、ストレスの解消につながるでしょう」(中野さん)

シューズの選び方

ランニングシューズ

ジョギングは、街歩きをするときに履くスニーカーで行うと足に負担がかかったり、ケガをしやすくなったりします。そこで用意したいのがランニングシューズです。ここでは、シューズを選ぶときのコツをまとめました。

初心者は軽すぎないものを選ぶ

ランニングシューズには、機能性重視の初心者向けのものから、マラソン選手などが使うようなプロ向けのものまで多くの種類があります。初心者はどのようなものを選べばよいのでしょうか?
 
「スピードを重視しているプロ向けの軽量化されたシューズは、衝撃を吸収するためのソールが薄く、足にかかる負担が大きいため初心者にはおすすめできません。初心者は、それらに比べてソールが厚く、少し重さがあるものを選びましょう。重いといっても、わずか数10g程度の差にすぎないので、重くて足が上がらない、走っていて疲れてしまうということはありません」(中野さん)

必ず試し履きしてから買う

ランニングシューズは、普段履いている革靴やパンプスなどとはサイズが異なることが多いので、購入の前にきちんと足のサイズを測り、試し履きしてから買うようにしましょう。
 
「たとえば、普段の靴は25.5cmの人が、ランニングシューズは26.5cmがぴったりということがあります。メーカーによってもサイズが異なる場合があるので、必ず試し履きをしてください。サイズだけでなく、自分の足の形にフィットするものを見つけられるとベストです。『足が包まれているような感覚』があるものがおすすめです」(中野さん)

ジョギングの効果を高める走り方

時計とシューズ

ジョギングの効果を高めるには、走るペースや時間帯、頻度も重要です。

ペースとタイミング

初心者は、ウォーキングを少しずつ早歩きにしていき「これ以上速度を上げるとつらいな、走った方が楽だな」と感じるくらいの時速8km程度のペースを目安にするとよいでしょう。また、ダイエット効果を狙うのであれば、少しきついけれど、なんとか走りながら人とぎりぎり話せて息がはずむくらいのペースがベストだと、中野さんはいいます。
 
「ジョギングをする時間帯は基本的には自由ですが、できれば夜は避けた方がよい方もいます。なぜなら、ジョギングをすると、活動を司る交感神経が優位になって眠れなくなってしまうことがあるからです。そのため、運動した後でもすぐに寝付けるという人以外は、朝か昼に走るようにするとよいでしょう」(中野さん)

理想の頻度

ジョギングは、できれば毎日行った方がよい、と中野さんはいいます。
 
ジョギングを行う時間は、1日につき30分程度が理想です。運動の習慣がなく、30分間走り続けるのが難しい人は、10分間のジョギングを1日3回行ってみましょう」(中野さん)
 
毎日ジョギングの時間を確保するのが難しい場合は、2日に1回、1時間のジョギングをするなどメニューを変えて自分に合った方法を試してください。
 
「大切なのは、顔を洗ったり歯を磨いたりするのと同じように、ジョギングを1日のルーティンの中に組み込むこと。『家に帰ったらジョギングをする』といったように、習慣化することで続けやすくなります」(中野さん)

ジョギングの際の注意点

サングラスと水分補給をする女性

効果的かつ安全にジョギングをするためには、いくつか注意しなければならないことがあります。

水分補給

ジョギングをするときは、忘れずに水分補給をしましょう。水だと、汗をかくときに失われるミネラルを補うことができません。ミネラルを失うと脱水症状で筋痙攣を起こしてしまうことがあるので、ミネラルを補給できるスポーツドリンクを飲むとよいでしょう。
 
「ジョギング中は、喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給をするようにしてください。一度にたくさん水を飲んでも、吸収率が悪いため、水分補給せずに走って、終わってから一気飲みする、といったやり方は避けてください」(中野さん)

服装

太陽が出ている時間帯にジョギングする場合は、紫外線から目を守るため、常にサングラスをするようにしましょう。紫外線を浴びすぎると免疫力が低下し、疲れやすくなるといわれています。
 
また、体温が上昇しすぎないように、帽子をかぶったり、首元を冷やしたり、肌の露出を抑えるなどの工夫も必要です。
 
体温が上がりすぎてしまうと、脂肪燃焼を助ける体内の酵素の働きが悪くなるといわれています。そのため、体温を上げて発汗を促進するサウナスーツなどを着るのは避けた方がよいでしょう。汗をかきすぎると、脱水症状などの危険性も高まります。できれば、シューズと一緒にランニングウェアをそろえるのがよいですね。普通のTシャツやジャージなどでも問題ありませんが、スポーツショップに行って、『ランニング用』として売っている吸汗速乾性に優れたウェアだと、より快適に走ることができます」(中野さん)

フォーム

中野さんによると、初心者はフォームを気にしないで走る方がよいといいます。細かいフォームを気にしすぎていると、場合によっては無理な姿勢になってケガの原因になったり、身体に余計な負担がかかったりしてしまうこともあります。
 
毎日ジョギングを続けることで、自分の身体に合ったフォームが自然と身につきます。ただし、足を痛めないように、つま先から着地しないようにしてください。とはいえ、無理にかかとから着地しようとするのも避け、足裏の中心部あたりから自然に着地するように心がけてください」(中野さん)
 
手軽にできて、ダイエットにも健康にもうれしい効果が期待できるジョギング。長続きしないことに悩んでいた人も、上記のコツを参考にすれば、今度こそ三日坊主を卒業できるかもしれません。

photo:Getty Images

 

  • 体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。

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