【完全版】風邪を速攻で治す正しい方法&予防法」では、風邪のタイプや原因、改善や予防に効果的な方法を紹介しました。しかし、同じ環境下でも風邪をひきやすい人と、ひきにくい人がいます。

風邪をひきやすい人の特徴とは│免疫力を高める方法

その違いを左右しているのが、人間の持つ「免疫力」です。そこで、免疫力が弱い人の特徴や免疫力を高める方法を紹介します。

風邪をひく人とひかない人の違い

風邪をひく人とひかない人の違い

同じウイルスに感染しても風邪をひいてしまう人とひかない人がいますが、その大きな違いは「免疫力」にあります。免疫力とは、「ウイルスなどの外敵の侵入を防ぎ、身体の健康を維持する力」のこと。人間の身体は約60兆個もの細胞からできていて、体内に自分の細胞ではない“異物”が入ってくると、それを排除しようとします。この働きが強いか弱いかで、風邪への抵抗力が決まるといわれています。

風邪をひきやすい人の特徴

免疫力が低い人ほど、ウイルスに対抗できず、風邪をひきやすい傾向があります。免疫力が低下してしまう原因は、主に3つ。

(1)加齢

老化での機能低下により、免疫力は落ちていきます。免疫力には、「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があります。自然免疫は身体に侵入してくるウイルスなどの初期対応とともに、「獲得免疫」にウイルスの侵入を知らせる機能を持ちます。一方、獲得免疫は自然免疫で対応しきれなかったウイルスに対抗しますが、初めて出合うウイルスに対して有効性を発揮するには少し時間がかかります。老化により2つの免疫機能が低下すると、ウイルスへの対応が遅れることになり、風邪をひきやすくなってしまいます。

(2)ストレス

ストレスによって自律神経が乱れることも、免疫力低下の大きな要因になります。自律神経は身体を活発に動かす際に働く交感神経と、身体を休める時に働く副交感神経に分かれていて、通常はバランスを取りながら身体の状態を調整しています。しかし、ストレスによって自律神経のバランスが崩れることで、不眠や頭痛、動悸や息切れなどの症状のほか、免疫力の低下を招いてしまいます。
 
また、ストレスはホルモンのバランスを司る機能にも影響を及ぼします。とくにストレスによって分泌されるコルチゾール(副腎皮質ホルモン)はストレスホルモンとも呼ばれ、分泌が続けば免疫力を下げる原因になります

(3)身体の冷え

手先や足先が冷たい、背中が寒いなど、常に身体のどこかに冷えを感じている人は要注意。身体が冷えていると血のめぐりが悪くなり、免疫力が低下してしまいます。身体の代謝機能も落ち、さらに身体が冷えるという負のスパイラルが生まれ、疲れやすくなったり、病気にかかりやすくなったりしります。

免疫力低下チェック

  • なんとなく気分の冴えない日が続いている
  • 休日は人と会わず家で過ごすことが多い
  • 外食することが多い
  • 揚げ物やスナック菓子が好き
  • 最近、運動していない
  • 生活時間が不規則で、夜更かしが多い
  • 残業が多く、ストレスがたまっている
  • きちんと睡眠をとっているはずなのに、目覚めがすっきりしない
  • お腹を触ると冷たい

 

風邪をひきにくい身体へ、免疫力を上げる方法

風邪をひきにくい身体へ、免疫力を上げる方法

風邪を予防するためには、身体の免疫力を上げることが重要です。加齢による免疫力低下を防ぐことは難しいかもしれませんが、ストレスへの適切な対処や食事などに注意すれば、免疫力を高めることができます

免疫力を高める方法

(1)ストレス解消

ストレスは免疫力低下の大きな要因となるため、ため込まないことが重要。アロマや音楽など、自分が心地よいと思えるリラックス方法でストレスを解消しましょう。しっかりと睡眠時間を確保することも、ストレスを抱え込まないための近道。自律神経が整い、効率的にリラックスできるようになります。

(2)栄養バランスの良い食事

特に意識したいのが、ウイルスに対する抵抗力と免疫力を高めるため、ビタミンとミネラルをしっかりとることです。他にも基礎体力をつけたり、粘膜を強くする栄養素をバランスよく食事で摂取したりすることで、風邪をひきにくい身体をつくることができます。

風邪予防に積極的に摂取したい栄養素

  • ビタミンC(免疫力を高める)
    イチゴ、みかん、キウイフルーツ、ブロッコリー、ほうれん草、イモ類など
  • ビタミンA(のどや鼻などの粘膜を保護する)
    ほうれん草、人参、カボチャなどの緑黄色野菜、うなぎ、チーズなど
  • ミネラル(肉体の疲労回復、代謝を助ける)
    バナナ、牛乳、大豆製品、アーモンドなど
  • たんぱく質(基礎体力をつけ抵抗力を高める)
    魚介類・卵・肉類・大豆製品・乳製品など
  • 亜鉛(疲労回復、新陳代謝を活発にする、免疫機能を高める)
    カキなどの魚介類、赤身の肉類、レバー、豆、ナッツ類、大豆製品など

(3)30分程度の軽い運動

運動は血行を良くし、代謝が上がるため免疫力がぐっと高まります。ウォーキングやランニングなど、有酸素運動を毎日30〜60分行っている人は、運動しない人に比べて風邪をひきづらく、ひいても症状が出る期間が短いという研究結果も存在します。
 
一方で、1回につき90分以上の運動など、激しい運動を長時間続けていると身体の免疫機能が低下し、ウイルスが体内に入りやすい状態に。運動は適度に、そして定期的に行うようにしましょう。
 
一度かかってしまうと、辛い症状に悩まされる風邪。しっかりと睡眠時間を確保し、食事や運動に気をつけて風邪をひかない強い身体づくりを心がけたいですね。

 
監修:坪田聡(雨晴クリニック副院長)

 
<参照>
第一三共ヘルスケア くすりと健康の情報局
http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/01_kaze/
 
Sleep Better While Sick With A Cold Or The Flu
Sleep Better While Sick With A Cold Or The Flu – Huffingtonpost
 
理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2012/20121226/
 
e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-082.html
 
『病気を治したければ「睡眠」を変えなさい』白濱龍太郎著(アスコム)
 
『かぜの科学』ジェニファー・アッカーマン著(早川書房)
 
『誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた』岸田直樹著(医学書院)
 

photo:Thinkstock / Getty Images

  • 体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。

編集部内で信頼できると判断した情報、並びに医師や専門家への取材を元に信頼性のある情報提供を心がけておりますが、自己の個人的・個別的・具体的な医療上の問題の解決を必要とする場合には、自ら速やかに、医師等の適切な専門家へ相談するか適切な医療機関を受診してください。(詳細は利用規約第3条をご確認ください)