子どもが夏休みボケに陥る原因は親にある? 「睡眠の日」に見直したい家族の睡眠習慣

子どもが夏休みボケに陥る原因は親にある? 「睡眠の日」に見直したい家族の睡眠習慣

9月3日が「睡眠の日」というのはご存知でしたか? これから迎える秋は「睡眠のゴールデンシーズン」と言われています。暑さで寝苦しい夏や、寒さで起きづらい冬に比べて気候も快適で、確かによく眠れそう。

 

しかし、実は油断大敵。夏から秋への季節の変わり目のこの時期に、夏の睡眠不足や寝過ぎによって睡眠サイクルが崩れた状態のままだと、リズムが取り戻せず、眠りやすい秋でも寝付きや寝起きが悪くなってしまうそうです。

 

「特に、夏休みが明けた子どもに、その傾向が顕著です」と語ってくれたのは、睡眠に関する正しい知識の普及・啓発を行っている睡眠健康推進機構の高橋清久先生。

先生によると、新学期が始まっても朝起きれず、学校に行けなくなってしまう子どもが増えているそう。2014年の文部科学省の調査によると、全国には12万人もの不登校の子どもがおり、そのうち3割は「睡眠などの生活の乱れ」が原因となっているとのこと。

 

「長期休みで不規則な生活になりがちというのはもちろん、最近は寝る前にスマホやゲームをする子が多い。子どもの周りに寝付きや寝起きを悪くする要因が増えているんです」(高橋先生)

特に都市部で生活する家庭でこの傾向は強く、12歳前後で夜型生活に移行するケースが多数。しかも、このように子どものころに睡眠に問題を抱えてしまうと、大人になってもその影響が残る場合があるそうです。

 

子どもはまだまだセルフコントロールができないもの。将来のためにも、正しい睡眠習慣を身につけられるよう、大人が注意して見守ることが必要そうです。

子どもの睡眠の乱れを改善するには?

では、どうすれば正しい睡眠習慣を身につけることができるのでしょうか。

 

「理想的なのは、休みの日でも、寝る時刻・起きる時刻を普段と変えないこと。太陽光を浴びることで体内時計のリズムが整うので、特に朝はきちんと同じ時刻に起き、すぐにカーテンを開けるようにしましょう。

就寝時刻より、起床時刻を元に戻すほうが、習慣は改善しやすいですよ」と高橋先生。

 

長期休みの際は、新学期が始まる1〜2週間前から、いつもと同じ時刻に寝起きするようにしていくことが、睡眠サイクルの乱れの予防になるそうです。

 

ただ、子どもが自発的に正しい時刻に寝起きしてくれることはなかなか難しいこと。親と一緒に夜更かしてしまったり、一人で布団に入ってもリビングの音が気になって眠れなかったり…。親の生活習慣も、少なからず子どもに影響しています。

 

「大人もなかなか良い睡眠をとれない時代。子どもたちに正しい睡眠習慣をつけるには、親はもちろん社会全体がもっと睡眠を大切にしていく必要があります」と高橋先生は語ります。

 

秋の不眠は子どもだけじゃない! 大人も注意したい眠りのトラブル

また、子どもに限らず、秋・冬は「季節性うつ」の症状を訴える人が増える時期とのこと。季節性うつには、気分が落ち込む炭水化物や甘いものが欲しくなる、さらには普段より寝過ぎてしまうといったような症状があります。

このため、睡眠サイクルが乱れ、日中に強い眠気を感じたり、朝起きられないという人が出てきてしまうそう。

 

ただ、こうした季節性うつの症状にも、朝起きてカーテンを開け、太陽光を浴びる対策が効果的。この習慣を身につけることで、症状の改善がみられるのだそうです。

 

「無理やり眠ろうとしても眠れるものではありませんが、頑張って起きることは出来ます。ですからまず起きる時間を一定にすることです。

「起きる時刻を早めれば眠くなるのも自然と早くなるはず。早寝・早起きというよりも、“早起き・早寝”を心がけてみましょう」と高橋先生。

 

子どもも大人も、年に2回は睡眠習慣の点検を!

高橋先生が設立した睡眠健康推進機構では、春と秋の年2回、「睡眠の日」を定めています。春は「世界睡眠デー」である3月18日、秋は「ぐっすり」の語呂合わせから9月3日。

 

「どちらも季節や環境の変わり目で、睡眠が乱れやすい時期。この日を正しい睡眠習慣ができているか、親子で見直す日にして欲しい」と高橋先生。

 

睡眠の日の前後2週間は「睡眠健康週間」として、睡眠に関する正しい知識が身につく市民公開講座を各地で開催しているそうです。また、今年は小中学生を対象とした「すいみんの日 絵と作文コンクール」も実施しているとか。

 

「睡眠について思ったこと、感じたことを絵や作文で表現してもらうことで、子どもたち、さらにはその親御さんに、睡眠の大切さを考えてもらうきっかけになれば」と高橋先生。

 

あなたは、よい睡眠がとれていますか? 秋の「睡眠の日」をきっかけに、自分や家族の睡眠習慣を見直してみるのはいかがでしょうか?
 

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取材協力:高橋清久先生
睡眠健康推進機構 ねむりんネット

参考:子どもの睡眠障害 | 睡眠のイロハ

 

photo:Thinkstock / Getty Images


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