痩せたいけど、食べたい!そんなときはどうすればいいの…

管理栄養士がアドバイス!“食べたいけど、痩せたい”を叶える方法

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 「痩せたい、けど食べたい…」「好きなものを我慢しているのに、痩せない…」

ダイエット経験のある人なら誰しも感じたことがあるこの気持ち。結局、食事制限が続かず、途中で断念してしまったという人もいるのではないでしょうか? しかし、管理栄養士の柴田真希さんによると継続できないほどの過度な食事制限は「間違い」なのだとか。

そこで今回は、管理栄養士で料理家の柴田真希さんに、ダイエット中「痩せたい、でも食べたい」と感じたときの食事のコツを伺いました。

「糖質制限ダイエットをしたことがあるのですが、食事を我慢したぶん、余計に食べてしまう悪循環がつらかった」というモデルのとーこさんが、読者を代表して“しっかり食べて痩せる”ダイエットの方法を探ります!

教えてくれた人|柴田真希さん(管理栄養士/料理家)

株式会社エミッシュ代表取締役。テレビ番組の料理コーナーに出演、雑誌やweb媒体にレシピやコラムを提供するほか、食品メーカーや飲食店のメニュー開発、プロデュースなどを手がける。著書に、『私は「炭水化物」を食ベてキレイにやせました。』 など。

相談者|とーこさん

フリーランスのモデル(33歳)。糖質制限ダイエットに挑戦したことがあるものの、食事を我慢した分、たくさん食べてしまう悪循環に陥った経験が。エアロバイクをはじめ、週に4、5回は運動をし、ゲルマニウム温浴やよもぎ蒸しで美肌を磨くなど、健康への関心は高い。

「続けられないかも」と少しでも感じたダイエットは、今すぐやめよう!

「ダイエット中の食事制限が辛かった…」というとーこさん

 

とーこさん:私はもともとパンやパスタなどの炭水化物が大好きなのですが、タンパク質や野菜中心の糖質制限ダイエットを1年半続けていたことがあります。ダイエット中は食事を我慢していたぶん、その反動でたくさん食べてしまうことがあって……。

 

柴田先生:ダイエットでそこまで無理することはありません! まず大前提として、ダイエットをするうえで一番よくないのは“好きなものを我慢すること”です。ごはんやパンなど、炭水化物が好きではない人なら糖質制限ダイエットは続くかもしれません。

でも、とーこさんのように、好きなものを我慢していては、それが我慢やストレスになり、“痩せよう!”というモチベーションが続きません……。無理したぶん、食べすぎてしまうこともあるでしょう。食べ過ぎてリバウンドしてしまっては、せっかく頑張って痩せたのに残念ですよね。

 

とーこさん:その悪循環が本当につらかったです……。

 

柴田先生:そういった無理をしないためにも、食事を制限するダイエットを始めるときは、“その方法を一生続けることができる?”と、自分に問いかけてみましょう。この問いに対して、少しでも“できない”と感じるダイエットは、長続きしません。もし続いたとしても、いつかリバウンドにつながりやすいので避けるべきです。

 

とーこさん:糖質制限ダイエットで体重は落ちたのですが、リバウンドも早かったように思います。これはどうしてなのでしょう?

 

柴田先生糖質制限をしていると、身体が省エネモードになるので、脂肪を溜め込みやすい状態になります。それに、炭水化物には糖質だけでなく、食物繊維も含まれます。食物繊維は腸内で善玉菌のエサになりますから、炭水化物を抜いて食物繊維の摂取量が不足すれば、善玉菌のエネルギー源が足りなくなり、腸内環境が乱れやすくなります。

そうすると、善玉菌が生み出す“短鎖脂肪酸”も腸内で作られなくなります。短鎖脂肪酸は、身体に脂肪をため込みにくい働きをするヤセ物質ですから、一時的に体重が落ちても、太りやすい体質になってしまいます。

 

とーこさん:自分からヤセ物質を減らしていたとは…驚きです。

 

柴田先生:また、炭水化物をとると、グリコーゲンという形で筋肉や血液に蓄えられます。このとき、炭水化物の4倍の水分を必要とするのですが、糖質制限をすると、この水分の重量が体内から減ることになります。だから、体脂肪が減ったわけではないのに、体重計に乗ったときに数字が減っているように見えるんです。

さらに、糖質制限によって体内のグリコーゲンがなくなると、ヒトは体内のタンパク質を分解してエネルギー源にします。その結果、脂肪に比べて比重の高い筋肉の量が減るので、さらに痩せたように感じられます。ただし、これにより基礎代謝量も減ってしまうので、さらに痩せづらくなってしまうんです。

体内の水分や筋肉が失われるので、肌がカサカサしたり、げっそりして見えたり、という見た目へのマイナス効果も考えられるでしょう。

 

とーこさん:そういえば糖質制限ダイエット中、友人に「大丈夫? 顔色が悪いよ?」と心配されることも多かったような。確かにお肌は不調で、便秘がちだったかも……。

 

柴田先生:もしかして、糖質制限ダイエット中、ごはんやパスタといった炭水化物を一切食べなかったんですか? 糖質=炭水化物と勘違いする人は多くいますが、それは大間違いです。先ほどもお話したように実際には炭水化物は糖質と食物繊維で構成されています。特に日本人は主食であるごはんやパンなどの炭水化物から多くの食物繊維を摂取しているので、炭水化物を単純にカットすると、食物繊維が不足することになるんです

腸内で善玉菌のエサになり、腸内を整え、痩せやすい身体へと導いてくれる食物繊維は、健康的なダイエットには欠かせないもの。だから、炭水化物を完全に抜いてしまうのは、ダイエットから最も遠ざかってしまう間違った方法なんです。便秘や肌荒れにならないためにも、十分に摂取するべきです。

 

とーこさん:そうだったんですね…。糖質制限ダイエット中は体力が落ちた気がしますし、冷えも感じやすくなった気がします。これらも糖質を制限した影響でしょうか?

 

柴田先生:糖質は身体のエネルギー源となる大切な栄養素です。糖質をとると、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きで、糖質が身体中の細胞に取り込まれ、エネルギーとして使われます。そのため糖質をカットしすぎると、体力が落ちたり、疲れやすいと感じたりすることが増えるんです。

また、糖質を控えると、体内でエネルギーを燃焼しないので、身体が冷えやすくなります。そして体の冷えは血行を悪くし、腸内の働きが悪くなり、便秘を招きます。

じつは私自身、20代のころに糖質制限ダイエットをしたことがあります。そのときは身体の冷えを感じていましたし、便が1週間から10日出ないこともよくありました。

 

「食べること=太る」ではない!食べるのが好きなら、食事の内容を見直そう

食べる=キレイになること”であると意識を変えましょう(柴田真希先生)

 

とーこさん糖質制限ダイエット中は、「痩せたい!でも、食べたい」と思うことが、本当に多かったです。こんなときはどうすればいいのでしょう?

 

柴田先生:そしたら、食べればいいんです! そもそも“食べる=太る”と思っていませんか? でも、美しい肌や艶のある髪といった健康的な体を作ってくれるのは食べ物。まずは食べることに罪悪感を持たず、“食べる=キレイになること”であると意識を変えましょう

糖質をとって体重が増えることを嫌がる人も多いですが、脂肪よりも筋肉が多い“引き締まった身体”のほうが実は体重は重くなります。でも、“体重が軽くて、ぽっちゃりに見える身体”より、“体重が重くても、スリムに見える引き締まった身体”のほうがいいですよね? だからこそ、しっかり食べて、健康的な身体を作っていくほうがベストじゃないかな、と思います。

 

とーこさん:そうなんですね。私は健康的な身体を目指して、エアロバイクなどの運動を週に4、5回していました。最近はランニングもしています。

 

柴田先生:運動をするのなら、なおさらエネルギー源となる炭水化物をとるべきです! 身体のエネルギー源となる炭水化物を抜くと、食物繊維が不足したり、炭水化物の代わりにタンパク質をとっているつもりでも脂質を過剰に摂取していたりと栄養素のバランスが乱れがちです。健康的に痩せたいのなら、身体に必要な栄養をとるのはもちろん、バランスよく栄養素をとることが大事です。

 

とーこさん:「食べて痩せる食事」のコツってあるんでしょうか? 何をどんなふうに食べるべきですか?

 

柴田先生:一番バランスのいい食事は、“定食スタイル”です。ごはん、味噌汁、主菜、副菜がそろった3食を朝3:昼4:夜3の割合で食べること。このスタイルであれば、ほとんどの人が不足しているといわれる食物繊維やタンパク質、ビタミン類が不足しにくくなります。

とはいえ、友だちとのランチや飲み会をすることもあると思いますので、バランスを欠いてしまった場合には、その前後の食事で調整するようにしましょう。

 

とーこさん:ごはんを食べても、痩せられるんですね! ダイエット中に食べるべき食材はありますか?

 

柴田先生ダイエット中は食物繊維の摂取が欠かせません。でも、意外と野菜から食物繊維を十分にとるのは難しいもの。そこで、炭水化物から食物繊維を上手に摂取するようにしましょう。

白米やパンはエネルギー源としては十分でも、ビタミンやミネラルが不足しがちになったり、糖質を摂りすぎていないかと不安になったりするかもしれません。脂肪が燃えやすい身体を目指すのなら、最近話題のスーパー大麦などを加えた雑穀入りごはん、全粒粉やライ麦のパンやパスタなどに代えましょう。

こうした“茶色い炭水化物”は白米・白パンなどの“白い炭水化物”に比べ、糖質量が少なく、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどが豊富です。血糖値が上がりづらくなる、代謝を促進する、満腹感を感じさせ食欲を抑えるといった効果も期待できるのでダイエット中にぴったりです

私自身、長年ひどい便秘症に悩まされていたのですが、雑穀ごはんを3日食べ続けたらあんなに悩まされた便秘が解消した経験があります。当時は、ワンピースを着たら妊婦に間違えられるほど下腹がポッコリしていたのに、雑穀ごはんを食べ続けたら、ウェストも細くなって体重もしっかり減りました。肌の調子も良くなりましたし、雑穀の良さを身をもって経験しましたね。

 

とーこさん:スーパー大麦や全粒粉は興味があるけれど、料理に取り入れるのが大変そう…と思ってしまいます。手軽に取り入れるための秘訣を教えてください!

 

柴田先生:料理に取り入れるのは全然難しくありません。いつも使っている食材を置き換えたり、料理にちょい足ししたりするだけで、スーパー大麦や全粒粉を簡単に摂取できます。

最近はお米を炊くときに混ぜるだけの手軽な雑穀も増えています。白米に混ぜれば、食物繊維たっぷりのごはんに早変わりします。また、雑穀を茹でたものも売られているので、サラダや味噌汁にちょい足ししてみましょう。味噌汁の具材としてかぼちゃやにんじん、ごぼうなど、食物繊維を多く含む野菜を選べばより効果的です。

ヨーグルトを食べる習慣があるのなら、小麦ブランやスーパー大麦が入ったグラノーラと一緒に食べるのもいいですね。今はコンビニでも、もち麦やスーパー大麦入のおにぎりや全粒粉パンが売っているので、白米よりもそうしたものを選びましょう。

ほかにも料理の中でひき肉のようにスーパー大麦や押麦を使えば食べ応えを楽しめますし、さまざまなスープに入れるだけでサラッと食べられて体も温まります。雑穀類は噛み応えがあるので、スープなどの料理に加えることで満腹感もアップします。

食事に簡単に取り入れられる茶色い炭水化物を活用して、まずは手軽に“置き換え”や“ちょい足し”から始めてはいかがでしょうか!

炭水化物は抜かずに選ぶ!痩せたいけど食べたい|糖質制限レシピ
→糖質は控えめで食物繊維はたっぷりとれるダイエット中におすすめのレシピを柴田先生がレクチャー!

 

柴田先生がお話してくれた食習慣を取り入れれば、「食べたい」と「痩せたい」を両立できそうです! 無理なダイエットをしがちな人はぜひ試してみましょう。

柴田 真希

監修

管理栄養士・料理家

柴田 真希

株式会社エミッシュ代表取締役。テレビ番組の料理コーナーに出演、雑誌やweb媒体にレシピやコラムを提供するほか、食品メーカーや飲食店のメニュー開発、プロデュースなどを手がける。著書に、『私は「炭水化物」を食ベてキレイにやせました。』 など。


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