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頻尿&夜間頻尿に効果的なツボ押し法はコレ

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頻尿や夜間頻尿の症状は、セルフケアで緩和させることができます。ここでは、頻尿の主な原因とともに、自分で実践できる「ツボ押し」による頻尿の対処・予防法について、JHT日本ホリスティックセラピストアカデミー校長の加藤雅俊さんにお伺いしました。

頻尿の原因

トイレ

頻尿とは、1日の排尿回数が「8回以上」と頻繁に尿意をもよおす症状のことを指します。主な原因は過活動膀胱(かかつどうぼうこう)、多尿(尿の量が多い)、残尿(排尿後も膀胱に尿が残っている)、心因性、尿路の炎症(膀胱炎など)などが考えられます。

 

過活動膀胱による頻尿

過活動膀胱とは、膀胱に溜まった尿が排尿の量に達していないにもかかわらず、膀胱が収縮して急な尿意が起こる疾患です。加齢によるものや、前立腺肥大症、脳卒中などが要因として考えられますが、明らかな要因がないにもかかわらず発症してしまうことが少なくありません。とくに女性は、以下のような要因で発症することがあります。

女性に多い過活動膀胱の要因

出産によって膀胱などの尿路を支えている骨盤底筋(こつばんていきん)が弱くなったり緩んだり、身体を締め付ける衣類や下着などを着続けたりすることで、肋骨が圧迫されて内臓が下に押されてしまいます。その影響で骨盤底筋などに負担がかかり、頻尿になってしまうことがあります。

 

多尿による頻尿

水分の多量摂取、糖尿病などの疾患により、膀胱内に溜まる尿量が増加してしまうと頻尿になることがあります。1回で排尿する量は正常範囲内(1500200ml)であることが多く、トイレの回数だけが増えてしまいます。

 

残尿による頻尿

排尿した後も膀胱内に尿が残ってしまうため、新たに貯められる尿の量が減少し、頻繁に尿意が起こりやすくなります。糖尿病や椎間板ヘルニアなどにより、膀胱が正常に収縮できなくなることが要因で、1回の排尿量は少なくなります。また、加齢も主な要因として挙げられ、女性の場合は更年期障害の一つとして生じる場合があります。

 

尿路の炎症による頻尿

大腸菌の侵入などによる膀胱炎により、膀胱が刺激されると頻尿になります。大腸菌などの細菌が膀胱に入り込むと、頻尿のほか尿が濁ったり下腹に痛みを感じたりすることもあります。女性は尿道が短く菌が入り込みやすくなっているため、頻尿になりやすいといわれています。

 

心因性による頻尿

心因性で頻尿になると、尿量に問題もなく膀胱などの尿路にも疾患がないにもかかわらず、トイレの回数が増えてしまいます。主な要因は過度なストレスや緊張による自律神経の乱れや「自分は頻尿なので頻繁にトイレに行かなくてはならない」といった強迫観念などが挙げられています。睡眠時に頻尿の症状が生じることはありません。

 

夜間頻尿について

パジャマでトイレに立つ男性

夜間頻尿とは、就寝中に排尿により1回以上起きてしまう症状が長期にわたり続くことを指します。主な原因は、夜間の尿量が多くなってしまう夜間多尿、膀胱の容量の減少、睡眠障害などが考えられます。

 

夜間多尿による夜間頻尿

水分の過剰摂取や晩酌などのアルコールによる利尿(尿が多く作られること)、高血圧、心不全(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などが、夜間多尿の主な要因です。1回の排尿量は正常ですが、夜間のトイレの回数が多くなるため、1日の総尿量の1/3以上が夜間と起床時に排尿されることになります。

 

膀胱容量の減少による夜間頻尿

膀胱に溜めることができる尿の総量が減ることで、頻繁に目が覚めてトイレに行くようになります。過活動膀胱や膀胱炎などがその要因になります。過活動膀胱は、加齢による膀胱の老化現象として起こったり、原因が不明であったりする場合も少なくありません。

 

睡眠障害による夜間頻尿

睡眠の質の悪化や睡眠障害により自律神経のバランスが乱れると、膀胱の働きに影響し、尿意が促されて目が覚めてしまうことがあります。また、眠りが浅くなって目覚めてしまうと、本来睡眠中に感じない尿意に気づいてしまい、尿意によって目が覚めたと思ってしまいます。これが気になってトイレに行くことが多くなるのです。

 

ツボ押しの効能と基本的な押し方

足のツボを押しているところ

ツボは「神経が交差点のように集中している場所」で、刺激することで自律神経に働きかけると考えられています。自律神経は身体の器官や血管などの機能の制御を担っており、適切な刺激を与えると、各器官を調整して身体を健全な状態へと導きます。

「ストレスや疲労などで神経の働きが鈍くなると、神経の交差点ともいえるツボにおいて、神経の流れが滞ってきます。すると、身体の部分の修復すべき大事な情報が脳に伝わらず、不調からやがて病気へと進行する恐れがあるのです。ツボ押しは、交差点の滞りを解消することで、その情報を脳へ正確に伝えます。それによって脳は当該部分を修復するための指令を出し、身体を健全な状態に導くことができるのです。また、ツボというと東洋の神秘のようにとらわれがちですが、現在WHO(世界保健機関)に認知され、その効果が実証されているツボの数が、全身に361か所もあります」(加藤先生)

とはいえ、ツボは「正しい位置」「正しい強さ」など、正しい方法で押さないと効果を得ることはできません。それだけでなく、強くグイグイと押すと「揉み返し」といわれる軽度の炎症が起こってしまう可能性もあります。以下で紹介する、基本的なツボ押しの方法を参考にしてください。

 

ツボの見つけ方

ツボの多くは骨のキワにあります。そのため、まずはツボの付近にある骨を探しましょう。以下で正しいツボの位置の見つけ方を解説します。

1.目印となる骨を探す

合谷

例えば、手の甲にある合谷を探す時の目印は、親指と人差し指の骨です。

2.骨をたどり、ツボを見つける

ツボの探し方

親指と人差し指の骨が接している付け根を探ります。合谷の場合、人差し指側の骨のキワ、ややくぼんだ部分になります。

3.押してみて「ツーンとくる角度」を探す

ツボの探し方

骨の内側に指を入れ、押し上げるように押します。その角度で押すと力が入らないような、ツーンとくる感覚になる角度を見つけましょう。

 

ツボ押しの強さ

ツボ押しの適度な強さは「自分が気持ち良いと感じるくらい」です。疲れやだるい時は「押すと気持ち良さを感じるくらい」、痛みやコリのように症状が少し重いと感じたら「イタ気持ちいい」と感じるくらいを目安に行ってください。

 

ツボを押す回数と押す長さ

一ヵ所につき2〜3回を目安に行ってください。指でゆっくりと5秒かけて押していき、5秒かけてゆっくり戻します。押す時は息を吐き、戻す時は息を吸うとよいでしょう。

 

頻尿の改善・予防効果のあるツボ

手のツボを押しているところ

頻尿には、泌尿器系のトラブルに効く「曲骨(きょっこつ)」などのツボが有効です。また、「合谷(ごうこく)」など自律神経のバランスを整えるツボを押すと各器官の働きを正常化させるため、合わせて刺激するとよいでしょう。

「ツボ押しを日常的に行うと、不調の解消だけではなく予防にも有効です。これまでツボを押して『気持ちいい』と感じていた場所が、今日は『痛い』と違った感覚があったら、それは未病(※)のサインといえるでしょう。また、日常的にツボを押すことで、常に神経の通りが良くなるため、自然治癒力を高めることにつながると考えられます」(加藤先生)

※未病とは、病気になる手前のこと。病気には至っていないが、病気につながりやすい不調が起きている状態。

 

曲骨(きょっこつ)

泌尿器や生殖器のトラブル全般に効果があります。恥骨の中心からやや上で、おへそから親指の幅5本分下がったところです。

曲骨

両方の人差し指を重ね合わせるようにしてゆっくりと優しく押していきます。

 

陰陵泉(いんりょうせん)

泌尿器系のトラブルからくる不調に効果的です。足の内側、膝下の太い骨の内側沿いを指たどり、太い骨のぶつかったキワを押します。

陰陵泉

ツボと同じ側の手で足を掴むようにして、親指を立てて骨の裏側に沿って押し込むようにします。左右同様に行いましょう。

 

腎穴(じんけつ)

泌尿器系の不調に効果的なツボです。特に腎臓に有効といわれます。

腎穴

小指の第一関節の横ジワの中央にあります。反対側の手の親指と人差し指で挟みながら押します。

 

合谷(ごうこく)

リラックス効果のあるツボです。自律神経のバランスを整える効果があります。上半身に感じる痛みなどの不調にも作用します。

合谷

押したいツボと反対の手の親指の腹を使い、骨の内側に指を入れ、押し上げるように押します。左右両方行いましょう。

 

労宮(ろうきゅう)

自律神経のバランスを整える効果があります。頻尿のほか、気分の落ちこみなど精神的な不安にも有効です。

労宮

中指の骨を下にたどっていくと当たるくぼみの少し薬指側にあります。ツボと反対側の親指をツボに当て、一度押してから人差し指の付け根方向に突き上げる感じで押してください。左右両方行いましょう。

 

ツボ押し以外の対処法

アンダーウェアの女性

頻尿は、加齢による筋肉の衰えや締め付けが強い下着などによる影響で症状が出やすくなると考えられています。ツボ押しと合わせて、以下のような行動を意識するとよいでしょう。

 

筋肉を使う

トイレで排尿するときに、「出して→止めて」を繰り返すことで、括約筋(かつやくきん)など排尿に関係する筋肉の衰えを防止することができます。

 

サイズの合った衣類を使う

特に女性の場合、締め付けが強い下着などの影響で頻尿につながってしまうことがありますので、衣類はサイズの合ったものを使いましょう。また、夜間頻尿に関しては、締め付けの弱い下着の着用をおすすめします。

頻尿になると、外出時に不安を覚えたり、それにより面倒になったりしてしまうこともあります。ツボ押しは自分で手軽にできるセルフケア方法なので、試してみてはいかがでしょうか。

 

頻尿にならないための適切な水分摂取

水を飲む女性

過剰な水分摂取は頻尿を誘発します。特に夜間頻尿においては、就寝前の水分摂取が影響を及ぼす傾向がみられます。以下を参考に、1日の水分摂取量を見直してみましょう。

 

水分の適切な摂取量

年齢や体格などで異なりますが、厚生労働省は目安として、人が健康に生活するためには「12.5リットル」の水分を必要としています。体内で作り出される水分は0.3リットルといわれ、残りの2.2リットルは食事や水などの飲みもので摂取することが理想的です。頻尿に悩み、これ以上の水分を摂取していると思われる人は、この目安を意識してみてください。

 

<参照>
加藤雅俊 著
「ホントによく効くリンパとツボの本」(日本文芸社)※画像協力
「5秒で不調を治す!すごい万能ツボ」(大和書房)
「手のツボを押すだけで しつこい怒りが消える!」(サンマーク出版)
 http://www.jht-ac.com/coach_book/

一般社団法人 日本泌尿器科学会
東京医療保険大学

加藤 雅俊

監修

薬剤師・体内環境師

加藤 雅俊

JHT日本ホリスティックセラピストアカデミー 校長

Site: http://www.jht-ac.com/coach_book/


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