目のクマを気にする女性

目のクマの対処法|タイプ別の原因とセルフケアの方法

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目は、人の第一印象を決める大切なパーツです。寝不足などが原因で目のクマができてしまうと、顔全体の印象を左右してしまいます。今回は目のクマの種類や原因、セルフケアの方法や予防法について、二本松眼科病院の眼科専門医で、医学博士の平松類先生にお話を伺いました。

目のクマの種類と見分け方

黒クマが現れている女性

目の周りの皮膚は、ほかの部分の皮膚に比べて薄く、皮膚や身体の内部の不調が起こると「クマ」として目立ちやすくなります。クマは大きく「茶クマ」「黒クマ」「青クマ」の3つに分けられます。さまざまな要素が影響することが多いため、クマの種類と原因を明確にするのは難しいといわれていますが、対処をするために自分がどのタイプなのか知っておくとよいでしょう。

 

茶クマの特徴とその原因

シミや色素沈着が原因で起こるのが「茶クマ」です。茶クマの原因は、紫外線を浴びたことで出るメラニン色素のシミや、強く肌をこすってしまうなど、物理刺激による色素沈着といわれています。皮膚を引っ張るとクマも一緒に動くことが多いのが特徴です。

 

黒クマの特徴とその原因

シワやたるみなどによる立体的な膨らみや凹みで影ができ、クマとして見えてしまうものが「黒クマ」です。黒クマができやすくなる理由は以下の3点です。

  • 加齢による眼輪筋(目の周りの筋肉)のゆるみ
  • 肌の乾燥で皮膚にハリがなくなってしまう
  • 涙が正常に分泌されず涙不足になってしまい、目が疲れてしまう

皮膚を引っ張るとクマの色が薄くなったり見えなくなったりすることが多いです。目をかいた後や泣いた後など、一時的に出るクマもここに分類されます。

 

青クマの特徴とその原因

目の周りの皮膚は薄いため、皮膚の下の血液が透けて見えてしまった状態を「青クマ」と呼びます。とくに、血行不良のときは血液内の酸素量が少なくなっており、平常時よりも色が暗くなるため、青クマとして目立ちやすくなります。

皮膚を引っ張ると、クマはあまり動かず、少し薄く見えたりすることが多いといわれています。

 

目のクマのセルフケア法

目元をマッサージする女性

目のクマの有効なセルフケアは、具体的にどのような方法があるのでしょうか。平松先生によると、大きく分けて2つのポイントがあるといいます。

『血流をよくする』『涙を正常に分泌させる』ことが重要です。この2つのポイントをおさえたうえで、自分に合った方法を見つけましょう。また、人の皮膚は約30日ごとにターンオーバーを繰り返しているため、皮膚の不調であるクマを解消・予防するには、日々ケアを続けていくことが大切です」(平松先生)

 

血流をよくする(全てのクマ)

「血行不良によりできた目のクマへの対処法で最も有効なのが、温めて血流をよくするというものです。血流がよくなると、冷えや筋肉のコリが解消され、新陳代謝も活発になりやすくなります。また、血流がよくなると涙を構成する油の分泌がスムーズになり、涙の質もよくなるため、目の疲れが緩和されます。これは、茶クマ、黒クマ、青クマの全てにおいて有効な方法です」(平松先生)

以下で、具体的な方法を紹介します。

 

ホットアイ

目の周りの血行促進を促す「ホットアイ」は、血流をよくするだけでなく、リラックス効果も期待できる効果的なセルフケア法です。以下の順番で行ってください。

  1. タオルを2本用意し、軽く水につけて絞る
  2. 1本を電子レンジで温め、40℃前後にする
    (「熱い」ではなく、「温かい」と感じる程度)
  3. もう1本も温め始め、その間に既に温めたタオルを、アイマスクのようにまぶたの上に乗せる
    (リラックスした姿勢で行いましょう)
  4. 23分でタオルが緩くなってくるので、温めていたタオルに交換して、またまぶたを温める

③~④を計5分程度行うまで繰り返しましょう。11回でも効果はありますが、朝晩1回ずつ行うのがベストです。また、タオルの代わりに市販のホットマスクを使ってもよいでしょう。

 

 

マッサージ

目の周りをマッサージすることも、血流の改善に効果的です。マッサージの力加減は、テーブルにこぼれた水を手で拭き落とすような感じで、優しく行ってください。また、マッサージを行うときは、保湿用の化粧水や乳液などを使うと、肌への摩擦を防げると同時に、肌の乾燥ケアもできるので、より効果的です。以下の手順に沿って、朝晩1回ずつ行ってください。

 

  1. 目頭から目尻にかけて優しくなぞるようにマッサージします。
    ① 目頭から目尻にかけて優しくなぞるようにマッサージ

  2. 同じく、目のキワに向けてマッサージします。
    同じく、目のキワに向けてマッサージ

  3. 瞼を軽くつまんで刺激を与えます。
    瞼を軽くつまんで刺激

 

このマッサージにも、涙の分泌を促す効果があるため、目をホコリや花粉などのダメージから防ぎ、クマのできにくい状態を保つこともできます。

 

質のよい睡眠をとる

質のよい睡眠は、自律神経を整えてストレス解消につながるだけでなく疲労回復などにも効果的なので、血行不良の改善につながります。そのため、クマの解消や予防だけではなく、健康を維持するためにも重要です。

「睡眠時間が十分でなかったり、睡眠の質が良くなかったりすると、ストレスや疲労が蓄積します。その結果、肌のハリが失われシワができやすくなったり、血流が悪くなり顔のむくみにもつながったりするなど、クマができやすい状態になってしまうのです」(平松先生)

【フミナーズ】快眠するための11の方法|寝る前のお酒とコーヒーはOK
→規則正しい睡眠に有効な方法は、こちらを参考に。

 

入浴する

入浴は、リラックス効果のほか血流が良くなるなど、クマの解消に有効です。

「入浴するとリラックスするため、優位になりすぎた交感神経を鎮められ自律神経が整います。これによりストレスが解消され、血流の改善や疲労回復、新陳代謝の向上など、目のクマにもよい影響が期待できます。そのため入浴は、茶クマ、黒クマ、青クマのクマ全般に対して有効な方法なのです」(平松先生)

【フミナーズ】入浴の正しい方法|質の良い睡眠と入浴効果について
→効果的な入浴のための方法は、こちらを参考に。

 

涙を正常に分泌させる(黒クマ、青クマ)

「涙の分泌が正常に行われないと、目が乾燥してしまいます。すると、目が疲れてしまうので、クマができてしまいます。クマをより早く解消するためにも、涙を正常に分泌させるためのケアを心がけてください。特に黒クマや青クマの解消に有効です」(平松先生)

 

寝起き目薬

寝ている時はまばたきを行わないため、涙が分泌されにくくなります。寝起きに目が乾いた感じがするのはそのためです。スムーズに涙の分泌を促すためにも、起床直後に目薬をさすようにしましょう。

 

目のクマの予防法

ベッドでスマホを見る女性

クマの予防には、紫外線を浴びたり、強くこすってしまったりする「物理的な要因」をとることが重要です。また、心身の疲労など「身体的な不調」もケアしておきましょう。

「体調の影響を受けやすい目のクマは、基本的には、睡眠をきちんととり、規則正しい生活をすることで、ある程度防ぐことができます」(平松先生)

さらに、目のマッサージや正しいメイク落としなども有効なので、試してみてください。

 

「紫外線カット」で色素沈着防止(茶クマ)

サングラスなどで紫外線を防ぐこともクマを予防する方法になります。特に茶クマに有効です。

「サングラスをかけると、目の周辺にあたる紫外線をカットすることができます。日差しの強い日はサングラスをした方がよいでしょう」(平松先生)

 

「ブルーライトカット」で目を疲れさせない(黒クマ、青クマ)

パソコンやスマホの画面から発せられるブルーライトは、目を疲れさせるだけでなく、就寝前に浴びると睡眠の質も下げてしまいます。

「ブルーライトによる目への影響は、眼精疲労による目の周りの血流悪化につながるだけでなく、交感神経も刺激するので、就寝前に浴びると睡眠の質を下げてしまいます。その結果クマができやすくなるため、ダラダラとスマホを見続けたり、就寝前に使用したりすることは控えましょう」(平松先生)

どうしてもという時は、ブルーライトカット機能のあるメガネを使ってください。特に、黒クマ、青クマに有効です。

 

「足上げ睡眠」でむくみ防止(黒クマ)

人は、日中は立ったり座ったりして生活しているため、血液をはじめ身体の水分が足の方に下がってきています。そのまま就寝時に横になると、その血液や水分が身体や頭の方に戻っていきます。

「横になっている就寝時に、顔に戻ってくる余分な水分などにより顔がむくんしまうと、クマができやすくなってしまいます」(平松先生)

足を布団に乗せるなどし、足を頭より多少高い位置にして横になってください。日中、足の方に下がっていた水分が体の方に戻ってきます。しばらくその状態を続けた後、一度起きてトイレに行き、余分な水分を排出するとよいでしょう。

また、自分にあった高さの枕を使うことで、横になった時、余分な水分が顔に上がってくることを防ぎます。若干高めの枕がおすすめです。

 

「きちんとメイク落とし」で色素沈着防止(茶クマ、黒クマ)

メイクはきちんと落としたつもりでも、目の際など目立たない所に残ってしまっていることが多々あります。

「メイクを落とさずに寝てしまうと、疲労蓄積や新陳代謝の乱れなどで、肌の負担が蓄積してしまいます。特に皮膚が薄い目の周りは、負担の影響がクマとなって出やすくなるのです。また、きちんとメイクを落とさないと、かゆみが出てしまうだけなく、『顔ダニ』が棲みつく恐れもあります。かいてしまうと肌への摩擦になるため、色素沈着が起こりやすくなるでしょう。疲れていてもきちんとメイクをおとしてから就寝してください」(平松先生)

以下でメイクの落とし残しを防ぐための方法を紹介します。特に、茶クマ、黒クマの予防に有効です。

 

「目のキワシャンプー」の方法

綿棒を使って、目の際に残ったメイクをきれいに落としましょう。

  1. 綿棒の先に、お湯または低刺激の洗浄剤をつける
  2. 目の際を左右に軽く拭いて汚れをとる
    (強くこすらずに、綿棒に自然に汚れがつくようなイメージで軽く行う)

 

眼輪筋(がんりんきん)を鍛える(黒クマ、青クマ)

眼輪筋とは目の周りを囲むようについている筋肉です。この筋肉を維持することで、クマの原因となる肌のたるみを予防できます。

「眼輪筋が緩むと、たるみができクマの原因となってしまいます。眼輪筋を意識して使うと、肌にハリが出たり、血行がよくなったりするので、クマができにくくなるでしょう。これは、予防だけでなく、解消にも有効です」(平松先生)

以下で、黒クマ、青クマに効果的な眼輪筋のトレーニングを紹介します。

 

眼輪筋トレーニング

目を強く閉じ、その後に目を開ける動作をします。目を閉じるときはあまり力を入れすぎず、開けるときは思い切り大きく開けてください。まぶたを上げるイメージで行うと、まぶたを上げる筋肉である眼瞼挙筋(がんりんきょきん)も鍛えられるため、目元のたるみに対してより効果的です。

人の印象に大きな影響を与える「目」の印象をよくするためにも、目のクマをケアすることは重要です。ここで紹介した方法で、是非、クマの悩みを解消してみてください。

 

目のクマに有効な食事(全てのクマ)

器に入ったカシス

目のクマの解消には「カシス」や、オメガ3系といわれる油が含まれる「魚」などの食べ物が有効だとされています。

「魚を中心とした食事を意識的に取り入れてみてください。また、カシスは、食べる機会も少ない食材のため、サプリメントで摂取するのもひとつの手です」(平松先生)

以下で、平松先生がおすすめする「カシスのシフォンケーキ」のレシピをご紹介します。

 

カシスのシフォンケーキの作り方

 

【材料(シフォン型18cm1台分)】

  • 卵白110
  • 砂糖60                                                                                  
  • 卵黄50
  • 15cc
  • サラダ油40cc
  • カシスピューレ70g
  • レモン汁小さじ1
  • 薄力粉75

 

【トッピング】

  • 生クリーム100cc
  • カシスピューレ30
  • 冷凍カシス3粒(1人前)
  • 冷凍ブルーベリー3粒(1人前)
  • オレンジ スライス2枚(1人前)

 

【手順】

  1. よく冷やした卵白をハンドミキサーの「低速」でまぜ、砂糖を2~3回に分けて加え「高速」で泡立てる。しっかりとしたメレンゲを作ることがふんわりとしたケーキを作るポイントです。
  2. 常温に戻した卵黄に水、サラダ油、カシスピューレ、レモン汁を加え少し泡立つまで低速でよく混ぜる。
  3. ②に①の1/3程度を加えよく混ぜ合わせなじませる。
  4. ここで薄力粉を加え、少し粘り気が出るまでしっかりとまぜる
  5. 残りのメレンゲを加え、さっくりと混ぜ合わせ型に流し込む。
  6. 予熱したオーブンで160度、30分焼く。
  7. 焼きあがったら型を逆さにし、粗熱が取れたら型のまま冷蔵庫で一晩おく。
  8. 型からはずしたら8等分(1人前)し、生クリームとカシスピューレとブルーベリーをよく混ぜ合わせてデコレーション。最後に冷凍カシスとオレンジを飾ってできあがり。

※カシスの酸味をいかしているため砂糖を少な目に調整しています。甘いほうが好みの方は砂糖を増やしてください。またカシスピューレは入れすぎると膨らみにくくなるので注意が必要です。生クリームがないときは、市販のヨーグルトをトッピングにしてもよいでしょう。

 

<参照>
平松類『クマや充血は毎日5分で消える!39の心がけ』(東邦出版)

平松 類

監修

医師・医学博士

平松 類

二本松眼科病院


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