薬を飲んで鼻をかむ女性

季節の変わり目の体調不良|風邪や頭痛は自律神経の乱れのサイン?

カラダの悩み

長い休みの後に、風邪や頭痛などの体調不良を感じませんか? 休みから急に日常のリズムに戻ることはなかなか難しいものです。また、ゴールデンウィークや夏休みの後は季節の変わり目でもあり、自律神経が乱れやすくなります。ここでは、季節の変わり目に現れる症状とその対策を説明します。

なぜ季節の変わり目に体調不良が起こるのか?

四季

4月に環境が大きく変わり頑張ってきたものの、ゴールデンウィーク明けには気力がわかなくなって、職場や学校に戻りたくなくなってしまう「5月病」。5月病は正式な病名ではなく、軽度で自然に治るケースがほとんどですが、重症化すると医学的には「うつ病」あるいは「適応障害」と診断されることもあります。

さらに最近では、「9月病」という言葉を聞く機会も増えています。9月病はもともと、夏休みが長いヨーロッパなどで、休みが終わってもなかなか仕事モードに戻れない人が陥る状態を指していました。

日本では、春からのストレスがたまった上に、蒸し暑い夏に体力を消耗して心身に不調が出ることを、9月病と呼んでいます。また、まとまった時間がある夏休みに、今の環境や将来の姿を考えて不安になることも、9月病のタイプの1つでしょう。

春や秋には気候の変化で、体調を崩すこともあります。春の急な暑さや雨、秋も急な寒さや長雨、台風などによって気温や湿度、気圧が変化し、心身がストレスを受けて自律神経が乱れてしまうことも、季節の変わり目の体調不良の原因の1つです。

 

5月病や9月病で見られる症状

頭を抱える男性

春や秋に起こるうつ状態で見られる症状として、次にあげるものがあります。

  • 気持ちが落ち込む
  • 興味がなくなる
  • 楽しくない
  • 自分に価値がないと感じる
  • 罪の意識を感じる
  • 決断できない
  • 集中力が落ちた
  • 気力がでない
  • 疲れやすい
  • 不安が強い
  • わけもなく焦る
  • 眠れない/いつも眠い

 

自律神経は身体の緊張とリラックスのバランスをとり、免疫にも影響を与えています。そのため、自律神経が乱れると以下の症状を引き起こす場合があります。

  • めまい
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 不眠(眠れない、寝つきが悪い、夜目が覚める)
  • 風邪
  • アレルギー
  • 蕁麻疹(じんましん)

 

うつ状態のチェックリスト

落ち込んで座り込む女性

医療機関でも使われるうつ病のチェックリストに「うつ病の簡便な構造化面接法(BSID)」があります。ここではそれをご紹介します。


A1:この2週間以上、毎日のように、ほとんど1日中ずっと憂うつであったり沈んだ気持ちでいましたか?

A2:この2週間以上、ほとんどのことに興味が持てなくなっていたり、大抵いつもなら楽しめていたことに楽しめなくなっていましたか?

  • A1またはA2のどちらかが「はい」である場合→次のB1~B3の質問に進む。
  • それ以外の場合→うつ病の可能性は低いので、チェックは終了。

B1:毎晩のように、睡眠に問題(例えば、寝つきが悪い、真夜中に目が覚める、朝早く目が覚める、寝すぎてしまうなど)がありましたか?

B2:毎日のように、自分に価値がないと感じたり、または罪の意識を感じたりしていましたか?

B3:毎日のように、集中したり決断することが難しいと感じましたか?

  • A1~2・B1~3の5つの質問のうち、3つ以上「はい」がある場合→うつ病の可能性がある。
  • それ以外の場合→うつ病の可能性は低い。

 

「うつ病の可能性がある」と考えられるときには、早めに精神科や心療内科の受診をお勧めします。それ以外でも、うつ病の前段階である「うつ状態」になっている可能性があります。後で述べる自分でできる対処法を試みても状態が良くならないときには、医療機関で相談してみてください

 

自律神経のチェックリスト

集中できない男性

下記の項目のうち3つ以上に当てはまる人は、自律神経のバランスが悪くなっている可能性があります。自分でできることをやってみても状態が改善しないようなら、心療内科や精神科などの医療機関を受診してみてください。

  • 寝つきが悪い/夜中に目が覚める/朝早くに目が覚める
  • やる気が出ない
  • 不安を感じる
  • 集中できない
  • 食欲がない/食べ過ぎる
  • 食後に胃もたれする
  • 考えがまとまらない/考えすぎてしまう
  • 行動できない
  • 疲れやすい
  • 心がほぐれない
  • 憂うつな気分がする
  • 手足が冷える
  • 体重が減っている/体重が増えている

 

季節の変わり目の自律神経の整え方

日光を浴びてリラックスする女性

天候や職場の人間関係など、ストレスのもとは自分の力だけでは変えられないこともあります。しかし、規則正しい生活や生活習慣の改善は、やろうと思えば今日からでもできます。特に生活習慣が改善してよい睡眠がとれるようになると、自律神経の調子も良くなって嫌な症状から解放されやすくなります。まずは次に紹介することの中で、できそうなことから1つずつ挑戦してみてください。

  • 起床時刻は毎日ほぼ一定にする
  • 目が覚めたら太陽の光を浴びる
  • 1日3食をほぼ同じ時刻に食べる
  • 日中は明るいところで活動的に過ごす
  • 午後3時までに20分以内の仮眠をとる
  • アルコールやカフェイン、食事は眠る3時間前までに
  • 眠る前にはリラックスできることをする
  • 眠る1~2時間前にぬるめの風呂に入る
  • 就寝前の1時間はテレビやパソコン、スマートフォンなどの電子メディアを見ない
  • 寝室は暗く静かにする
  • 布団に入ったら悩まない

Photo:iStock

 

坪田 聡

執筆

医師・医学博士

坪田 聡

医師として睡眠障害の予防・治療に携わる一方で、睡眠改善に特化したビジネス・コーチとしても活躍中。「快適で健康な生活を送ろう」というコンセプトのもと、医学と行動計画の両面から睡眠の質を向上させるための指導や普及に尽力。総合情報サイトAll about 睡眠ガイド。 「睡眠専門医が教える! 一瞬で眠りにつく方法」(TJMOOK 宝島社)、「パワーナップ仮眠法」(フォレスト出版)他、監修・著書多数。

医療法人社団 明寿会 雨晴クリニック 副院長

Site: http://suiminguide.hatenablog.com/


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