肌のきれいな女性

美肌になるための4つの生活習慣と3つのNG習慣|美容皮膚科医監修

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美肌になりたいと思っても、何から始めていいのか分からなかったり、スキンケアを続けてもニキビや乾燥、シミなどの肌トラブルが尽きなかったりと、悩む人もいるかもしれません。そんなときは、生活習慣を見直してみましょう。

今回は美肌に導く睡眠や正しいスキンケアの方法、食事などについて、美容皮膚科アオハルクリニックの小柳衣吏子先生に伺いました。

 

美肌の条件

肌のチェック

「二次元的、三次元的、四次元的な美しさを兼ね備えている肌が、本当の美肌」と小柳先生はいいます。以下で「美肌の条件」を具体的に説明します。

 

【二次元的条件】肌の色が均一

二次元的条件は、肌を平面でとらえたときに「シミや赤みなどの色ムラがないこと」を指します。
 
美肌の大前提は、ひと言でいえば『均一であること』です。湿疹や皮膚炎がなく、健康で肌の色が均一であることが、美しい肌の第一条件といえます」(小柳先生)

 

【三次元的条件】肌がなめらか

「肌に、毛穴やシワなどの凹凸がないこと」が三次元的条件です。
 
「肌がなめらかであるという点も美肌には欠かせない条件です。肌に凹凸があると、影が生まれ、肌の色が均一でないように見えます。また産毛が多くある場合も、細かな影が生まれて、肌がザラついたような印象を与えてしまいます。

ただ、目に見えない肌の表面については、しっかりと細かい凹凸(キメ)があることが大切です。キメが細かいと光を乱反射して肌の色が均一に見え、毛穴も目立ちにくくなります」(小柳先生)

 

【四次元的条件】自然な表情であること

四次元的条件は、「豊かな動きのある自然な表情であること」と小柳先生はいいます。
 
「レーザーやヒアルロン酸、ボトックス注射などの施術で三次元的、四次元的な肌悩みを改善することは可能です。

ただし、過剰に施術すると、写真などの静止画では美しく見えますが、動いている姿はあまり魅力的に感じられないのです。表情が乏しかったり、不自然な顔つきになったりすることがあります。

そうした施術を受けるときは、顔の筋肉の動きを妨げず自然な表情をつくれる程度にすることで、肌も表情も美しい状態にすることができます」(小柳先生)

 

美肌をつくる生活習慣

肌の保湿

「美肌の条件を満たすためには、毎日の生活習慣に気をつけることが大切」と小柳先生はいいます。中でも気をつけるべきなのは、睡眠、スキンケア、食事、ストレスケアの4つです

 

1.睡眠

美肌になによりも大切なことは、質が高く、規則正しい睡眠です。
 
「近年の研究では、肌細胞を含めた私たちの細胞は、体内時計を支える『時計遺伝子』に左右されていることが分かってきました。

時計遺伝子とは、細胞の入れ替わりや代謝などを約24時間周期でコントロールしている遺伝子のこと。肌のターンオーバー(肌の細胞の生まれ変わり)や皮脂の分泌なども、この時計遺伝子が支配しているのです」(小柳先生)
 
そのため、体内時計が乱れると日中肌をバリアするために必要な物質が分泌されにくくなり、肌がダメージを受けやすくなるなど、時計遺伝子もうまく働かなくなることがあります。

次のようなポイントを意識して規則正しい睡眠をとり、体内時計を整えましょう。

 

毎日同じ時間に起床する

体内時計を整えるためには、毎日同じ時間に起床・就寝して、睡眠リズムを一定に保つことが必要です。
 
「忙しくてどうしても就寝時間が遅くなってしまう方は、せめて起床時間だけでも一定にしましょう。休みの日だからといって、遅くまでベッドに入っているのはNG。休日も、平日と同じ時間に起きる習慣をつけることで、徐々に睡眠リズムが整っていきます」(小柳先生)

 

睡眠の質を上げる

「睡眠において重要なのは『どれだけ長く眠ったか』だけではなく『どれだけ深く眠ったか』も意識して」と小柳先生はいいます。
 
「睡眠の質を上げるために、ベッドに入る1時間前にはスマホやテレビなどの液晶画面を見ないようにしましょう。

スマホやテレビなどの画面から出るブルーライトには、入眠に欠かせないホルモン『メラトニン』の分泌を抑える働きがあります。就寝前はメールの返信やテレビ視聴は避け、早起きして朝のうちに行ってください」(小柳先生)
 
睡眠の質を上げるための方法はこちらの記事でも紹介しているので、チェックしてみましょう。

 

 

2.スキンケア

美肌を目指すためには、毎日のスキンケアを大切にしましょう。小柳先生によると、正しいスキンケアを続けることで、多くの人の肌悩みが改善に向かうのだそう。

 

クレンジング

肌に残った汚れやメイクは、汗や皮脂、ホコリなどと混ざって酸化し、「脂質過酸化物(ししつかさんかぶつ)」となり、肌にストレスを与えてバリア機能を破壊するなどの原因となります。

また、肌にストレスがあると、ターンオーバーが乱れて、肌荒れやくすみといった肌悩みの原因にもなります。就寝前にきちんとクレンジングをして、メイクを落とすことが大切です。
 
「洗顔は、肌の負担になりにくい“弱酸性”の洗顔料を使って、こすらず優しく洗うのがポイントです。タオルで顔を拭くときも、ゴシゴシこすらずに、顔に当てるようにして水分を取りましょう。

肌を強くこすったり、皮脂を落とす力の強いクレンジングや洗顔料を使ったりすると、必要な角質まで剥がれてしまい、肌のバリア機能が低下してしまいます。その結果、さらなる乾燥を招いたり、肌が敏感になってダメージを受けやすくなったりと、トラブルの原因になります」(小柳先生)

 

きちんと保湿をする

洗顔後は、きちんと保湿することが大切。肌が乾燥していると、皮膚の再生やバリア機能など肌細胞の働きが低下し、シワやたるみなどの進行を早めてしまいます
 
「『夏は汗をかくから』『皮脂が多いから』といって、保湿を怠るのはNG。どんな肌質の方でも、朝晩の洗顔後は保湿を行うべきです。保湿するときは、手のひらに500円玉くらいの化粧水を取り、手のひらで軽く温めてから、顔をやさしく包み込むようになじませるとよいでしょう」(小柳先生)

 

3.食事

美肌を目指すうえで欠かせないのが食生活です。季節の食べ物を中心に、バランスのよい食事を心がけましょう

例えば、夏野菜は強い日差しから野菜自身が身を守るためのポリフェノールやカロテノイドが豊富です。ポリフェノールなどが持つ強い抗酸化作用には、肌の老化を防いだり、紫外線によるダメージを軽減したりする効果が期待できるので、夏の時期に特に摂りたい野菜です。

「美肌によいとされる食べ物はたくさんありますが、特定のものばかり食べて食生活が偏ってしまっては、本末転倒です。細胞の代謝に役立つビタミン、腸内環境を整える食物繊維などが不足しないように気をつけましょう」(小柳先生)

 

4.ストレスケア

ストレスを感じると、ストレスに対抗するために「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。その生成の過程で、肌の老化の原因になる「活性酸素」も発生してしまうため、ストレスをため込まないことが重要です。
 
「ストレスの発散方法は人それぞれですが、軽い運動や入浴など、日常的に無理なく続けられるストレスを発散する方法を見つけるとよいでしょう。

特に笑顔を心がけるという方法がおすすめです。口角を上げて笑顔でいると、『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンの分泌量が増えるという研究結果もあります。笑顔でいれば気持ちが明るくなるだけでなく、表情筋を使うことで、リフトアップにもつながります」(小柳先生)
 
ストレスの原因と解消法については、以下の記事でも紹介しています。ストレスを解消したいと思ったら、試してみてはいかがでしょうか。

 

 

美肌から遠ざかる3つのNG習慣

紫外線対策

小柳先生は、「美肌のための正しい知識を持たないまま、肌によくない生活習慣を送っている人がとても多い」といいます。以下で、美肌を遠ざけてしまう生活習慣について解説します。

 

1.紫外線を浴びすぎてしまう

小柳先生は「肌が老化する原因の7割は紫外線」といいます。冬は約15分間、夏はわずか3分弱紫外線を浴びただけで、シミができてしまうといわれています
 
紫外線は、シミの原因となるメラニンの生成を促進するほか、肌の土台となる真皮を破壊し、シワやたるみの原因になってしまいます

紫外線対策は、日差しの強くなる夏しか行わない人が多いのですが、これは間違った認識で、紫外線対策は一年中するべきです。ベランダに出て洗濯物を干すだけでも、長袖の上着を着たり、帽子をかぶったり、日焼け止めを塗るなどの紫外線対策が必要なのです。

一日外で過ごす時や、汗で流れた時は、日焼け止めをこまめに塗り重ねましょう。目の保護のため、サングラスもかけるようにしましょう」(小柳先生)

 

2.喫煙

タバコを吸うとニコチンの血管収縮作用で顔色が悪くなったり、ビタミンCが消費されたりするため、喫煙は肌にとって悪影響を及ぼす行動です。
 
ビタミンCは、紫外線による肌の老化を軽減したり、真皮を構成するコラーゲンの生成を助けたりするものなので、これが喫煙によって多量に消費されてしまうと、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。

喫煙は、紫外線と同様に肌に強いダメージを与えます。禁煙するのが一番ですが、なかなかやめられないという方は、ビタミンCを多めに摂るなどを心がけてみましょう」(小柳先生)

 

3.糖分を摂りすぎる

糖分を必要以上に摂り続けると、過剰な糖分と体内のタンパク質が結びついて「糖化」という現象が起こり、タンパク質が劣化するのです。

肌の真皮のタンパク質といえば、コラーゲンが挙げられます。「糖化」が起こるとコラーゲンが本来の働きを失うため、肌のハリが失われます。また表皮や角質が糖化すると、肌がくすんだり、乾燥してしまったりします。一度「糖化」が起こったタンパク質は元に戻ることがありません。表皮はターンオーバーしますが、真皮はなかなか入れ替わらないので、影響が残ります
 
「タンパク質には、美しい肌をつくるための材料であるコラーゲンやエラスチンも含まれています。タンパク質を劣化させる糖化を防ぐには、甘いものや糖質の多く含まれる食べ物を食べすぎないようにするのはもちろんのこと、糖分の吸収をゆるやかにする食物繊維が豊富な食べ物や、糖分の吸収が遅い『低GI食品』を積極的にとるように心がけましょう」(小柳先生)
 

美肌の秘訣は、毎日の生活の中にあります。日常生活に気を配れば、美肌を目指すのは、そんなに難しくないことなのかもしれませんね。

 
<参照>
『美肌の王道』小柳衣吏子(日経BP社)

 

小柳 衣吏子

監修

美容皮膚科医

小柳 衣吏子

アオハルクリニック 院長


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