朝井リョウ

【朝井リョウさん】『幸福な方がよいものが書ける』直木賞作家の幸せを生む睡眠とは

デビュー作『桐島、部活やめるってよ』の映画化や、2013年『何者』での戦後最年少の直木賞受賞など、数々の話題を集める人気作家・朝井リョウさん。大学在学中、さらには就職してからの約3年間、学生・会社員という本業を持ちながら、作家としても活躍するという兼業生活を送ってきました。しかしこの2015年の春から、ついに作家活動に専念することに。

とはいえ専業作家となってからも多忙さは相変わらずで、深夜ラジオのパーソナリティをこなすなど、活躍の場を広げています。そのアグレッシブな活動の源を探ったところ、睡眠を大切にする生活スタイルがありました。

※こちらの記事は 2015年12月3日 に公開されたものです。リニューアルに伴い、再更新しました。

あえて選んだハードな兼業生活、赤信号にもイライラ?

あえて選んだハードな兼業生活、赤信号にもイライラ?

2009年、現役大学生作家としてデビューし、世間の注目を集めた朝井さん。当時は早稲田大学文化構想学部に在学し、ダンスサークルにも在籍していました。

 

朝井さん「学生時代は、卒業までに本を5冊出版することを目標に、作家としての活動をメインに据えて過ごしていました。僕が通っていた学部は、大学の中でも特にゆるいほうだったので、比較的自由に時間が使えたんです。所属していたダンスサークルも、作家としてデビューしたあとは大きなステージにだけ参加するようにして、執筆時間を確保するようにしていました」

 

思う存分執筆活動に打ち込めた大学時代。当時から作家としての知名度もあったため、普通なら、卒業しそのまま専業作家としての活動を始めてもおかしくない状況ですが、朝井さんは一般企業へ就職する道を選択。

 

朝井さん「両親が堅実な考えの持ち主で、作家デビューした際に、一般企業への就職はしておくべきだと言われていたんです。それに、自分自身、作家になるにしても一度は社会人経験をしておいたほうがよいと考えていました」

 

周りの学生と同じように就職活動に励んだ朝井さん。晴れて作家との兼業を認めてくれる会社に就職するも、それからの生活は予想通り多忙を極めるものでした。毎朝5時に起きて原稿を書き、9時半には出社。会社で一日働いて、退社するのは19時〜21時。その後、家の近くの図書館で22時まで原稿を書いて、帰ったらお風呂に入ってすぐに寝る、という日々が続いたといいます。

 

しかも、直木賞の受賞後は、受賞記念エッセイなどの仕事がイレギュラーに入り、さらに多忙に。当時は、時間が足りず、会社の昼休みまでも執筆時間に充てるほどだったといいます。小さい頃からよく寝るタイプだった朝井さんにとって、この生活はなかなかハード。慢性的な睡眠不足のせいか昼間はかなり眠く、トイレの個室などで5分ほどの仮眠をとりながら、なんとか耐えていたそう。

 

朝井さん「一番忙しい時期には、時間が足りなくて赤信号にすらイライラしていました(笑)。常に睡眠不足で、『もっと寝たい』と思いながら過ごしていましたね」

 

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朝井リョウさん

インタビュー

朝井リョウさん

1989年、岐阜県生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業。2009年、『桐島、部活やめるってよ』(集英社)で第22回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。大学卒業後、一般企業に就職し、約3年の社会人生活を経て2015年春、専業作家となる。2013年、『何者』(新潮社)で第148回直木賞を、14年『世界地図の下書き』(集英社)で第29回坪田譲治文学賞を受賞。最新作『武道館』(文藝春秋)は2016年にドラマ化が決定。ニッポン放送『オールナイトニッポン0(ZERO)』金曜日パーソナリティも務める。


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