NGT48荻野由佳さんがアイドルとして生きる喜びと、生き抜くための戦略

AKB48グループ選抜総選挙で「2年連続・速報1位」という快挙を果たした荻野由佳さん。そのキュートなルックスと飾り気のない気さくなキャラクターで、同性からの人気も急上昇中だ。そんな彼女には、アイドルとして生きる喜びと、生き抜くための戦略があった。

寝る前と起きた後はストレッチとマッサージ、そしてYouTube

「私、睡眠時間がそんなに長くなくても、大丈夫なんですよね。最低4, 5時間くらいあれば。赤ちゃんとか幼稚園のころは、あまりにも良く寝すぎる子だったので、病院に連れていかれたことがあるくらいなんですけど、アイドルになってからは……なぜですかね。平気になりました(笑)」

 

2017年6月に行われた「AKB48 49thシングル選抜総選挙」で前年の80位圏外から速報1位、総合5位と躍進し、「シンデレラガール」として注目された荻野さん。

 

今年6月の「AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙」でも速報1位、総合4位を獲得。実力のほどを見せつけ、この1年で目まぐるしく周囲の環境は変わった。活動拠点を新潟に置くNGT48に所属しながら、バラエティ番組や歌番組の出演に雑誌での連載、舞台など、全国規模にその活動を広げている。

 

多忙な日々でも、夜寝る前と朝起きた後のストレッチとマッサージは欠かさない。

 

 

「やっぱり、人前に出る仕事なので、見た目や体型の管理はしっかりしておきたくて。調べたものをいろいろと自己流で組み合わせて、顔の体操とマッサージ、身体のストレッチをやっています。朝はどうしても顔がむくむので、少し念入りに。身体を動かしていると、だんだん眠気も覚めてくるんですよ」。

 

自身のInstagramに「私が毎日お風呂上がりにしていること」と称して投稿した動画がファンによってTwitterに転載され、大きな話題になったことも記憶に新しい。

 

😳 . わたしが何年か前からお風呂上がりにいつもしているマッサージなどを動画にまとめてみました😂誰得や!っていう声は心の中に止めておいてください…(笑) . お風呂上がりは老廃物が流れやすいので解消されやすいです😌 体も温まっているのでマッサージやストレッチはお風呂上がりが1番いいですよね🛁ちなみにストレッチはきつい!!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ってなりながら頑張ってます(笑)😂 . 一緒に頑張りましょーー\(^o^)/ . 今日の、ついさっきのお風呂上がりを実際に撮ったものです📷 . . #ストレッチ #スタイル維持って難しい #ふーん程度に見てください😂(笑) #おやすみなさい

荻野由佳さん(@ogiyuka_ippaiwarae216)がシェアした投稿 –

 

「毎朝毎晩続けていたら、顔もシュッとなってきた気がして。もちろん、人によるとは思うんですけど、やっぱり続けていたからなのかな、とは思いますね。私も前は『小顔になれるローラー』とか買って、『全然効かないじゃん!』って思っていたけど……そんな3日とか1週間とかで効果が出るものじゃないんです(笑)。ほんと、『継続は力なり』ですね」

 

パジャマはgelato pique (ジェラートピケ)のものと決めている。同ブランドの、シロクマのぬいぐるみがないと、なかなか寝つけないのだという。布団に入ると必ず、YouTubeを観てから眠りにつく。お気に入りのYouTuberは水溜りボンドと木下ゆうかさん。

 

 

「自分がなかなかできないことを楽しそうにやっていて、観ているほうも楽しくなってくる。1日を楽しい気分で終わりたいから、ずっと観ていたいんですけど、気づいたら34時間くらい経っちゃう。30GBのデータ容量も月の半分くらいで使い切っちゃうんです(笑)」

 

「何があってもへこたれない!」を掲げるのは、打たれ弱いから

ファンの間では有名なエピソードだが、彼女がAKB48グループに入った経緯は強烈だ。小学6年生でAKBを好きになって、中学1年生のときに友人とAKBのオーディションを受けた。友人は見事オーディションに合格したものの、荻野さん自身は不合格。

 

「始めはお母さんにすすめられただけだったので、そんなに乗り気じゃなかったんです。でも、不合格になってみたら『悔しい』という思いが強くなって、それから本気でアイドルを目指すようになりました」

 

だが、その後3AKBのオーディションに挑戦したものの、再度不合格や「仮研究生」扱いなど、不遇のときを過ごした。期間限定の「バイトAKB」での活動を経て、20155月に開催された「第2AKB48グループドラフト会議」で晴れてNGT482巡目指名を受けたときには、16歳を迎えていた。

 

そんな荻野さんのキャッチフレーズは、「何があってもへこたれない!」。まさに、彼女がアイドルになるまでの道のりを言い表しているが、彼女自身は本来、「グループの中でも12位を争うくらい打たれ弱い」のだという。

 

 

「私、本当にへこたれやすいんです。すぐに泣いちゃうし。アイドルになるときに自分でキャッチフレーズを考えたんですけど、もしこれからつらいことがあっても、自分に何かポジティブなことを言い聞かせて、乗り越えていけたらいいな、と思って、『何があってもへこたれない!』って決めたんです」

 

2015年5月からNGT48の一員として活動をはじめ、20165月にはチームNIIIの副キャプテンに就任。201712月に発売した2ndシングル『世界はどこまで青空なのか?』ではセンターポジションを務めた。コンスタントにAKB48選抜メンバーにも選ばれるようになり、「おぎゆか」の名は一躍全国区となった。

 

 

オーディションを受けはじめたころは芸能活動に反対していた父親も、いまでは「いちばんの理解者」だという。両親はもちろん、ふたりの兄も、夢を追う彼女を応援している。

 

「兄は結構“イマドキの若者”なので、SNSとかトレンドにも敏感なんです。『若い子の間ではこんなファッションが流行ってるよ』とか『インスタにはこんな投稿したら?』とか、いろいろアドバイスしてくれます」

 

実際、荻野さんのSNSは戦略的に“使い分け”られている。

 

ファンとの交流や投票の呼びかけなどアイドルとしての活動メインのTwitterInstagramは美容法などの動画、ファッションコーデやオフショットなど、女性向けの投稿が多い。ファンクラブの会員向けサイト(フォトログ)では、自前の一眼やミラーレスカメラでメンバーのオフショットを撮影し、公開している。

 

 

「ファンの方しか見ないサイトだから、きっと良いカメラで撮ったほうがみなさんにも喜んでもらえるかな、と思って、自己流で撮りはじめたんですけど、すっかりハマってしまって。ついにフィルムカメラにまで手を出してしまいました(笑)。いい反応をもらえると、『よっしゃあ!』って、また励みになるんです」

 

“誰かの心を動かすことができた瞬間”が快感

それぞれのSNSで、あるいはコンサート公演や握手会、テレビや舞台、グラビア撮影などで、さまざまな表情をみせる荻野さんだが、もっとも「自分らしく」いられるのはどんな場所なのだろう。

 

「そうですね……ベタかもしれないけど、劇場公演がいちばん自分らしくいられます。劇場に立つようになって3年目なんですけど、一度も緊張しなかったことはないくらい、毎回『あーっ!』って、シビれるんです。でも出番を待っていると、劇場からみなさんのコールが聞こえて、少しずつ緊張がほぐれてくる。始まったら全力で歌って踊って、汗びっしょりになって……それをみなさんが評価してくれる。唯一心を開いて汗をかける場なんです。その瞬間がたまらなく好きだし、公演後はいつも『私がいちばん汗をかいてる! よっしゃ!』って、満足しています(笑)」

 

とにかくいつだって、目の前のことに全力投球。だから、具体的な夢や目標はあえて持っていない。

 

 

「いま世の中には、本当にたくさんのアイドルさんがいるじゃないですか。その中から見つけてもらうには、誰にも似てない人になるか、運しかない。『これはきっと誰もやらないだろうな』とか『思いつかないだろうな』っていうのをとにかくやってみて、誰かと被ったら、また別のことを始める。そのくらい、こだわりがないんです。ただ、こうしてアイドルをやっていて思うのは、私が全力でやっていることに対して、ファンの方が『楽しい!』って思ってくれたり、その喜びを行動で示したりしてくれることが、本当に嬉しい。それが快感なんです。誰かの心を動かすことができた瞬間、もっともっとがんばろう、って思えるんです」

 

目を輝かせて「アイドルである喜び」を語る荻野さんは、まさに「アイドルになるべくしてなったアイドル」だ。そのひたむきさが、ますます多くの人の心をひきつける。

 

 

荻野由佳 | NGT48チームNIII(NGT48 1期生)副キャプテン

1999年埼玉県出身。20149月からバイトAKBとして活動後、20155月「第2AKB48グループドラフト会議」にてNGT48から2巡目で指名。NGT48の一員として活動をはじめる。20177月からホリプロ所属。趣味はダンス、カラオケ。特技は工作。

 

撮影:伊藤圭

 

 

大矢 幸世(おおや・さちよ)

執筆

ライター・編集者。

大矢 幸世(おおや・さちよ)

愛媛生まれ、群馬、東京、福岡育ち。立命館大学卒業後、西武百貨店、制作会社を経て、2011年からフリーランスで活動。鹿児島、福井、石川など地方を中心に取材執筆を行う。2014年末から東京を拠点にウェブや雑誌などで執筆・編集を行う。著書に『鹿児島カフェ散歩』、編集協力に『逃げる自由』、『グーグル、モルガン・スタンレーで学んだ 日本人の知らない会議の鉄則』など。話す口実が欲しくて、インタビューをしています。


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