「寝てない自慢」をしている場合じゃない本当の理由

学生時代、期末試験前の教室に溢れる声はだいたい二つだった記憶があります。

「寝てない」か、「勉強してない」

勉強していないのは本人の努力の問題だからともかく、気になるのは前者。

学生だけでなく、社会人になってからも「寝てない自慢」でマウンティングを取ろうとする人は一定数存在していますが、この「寝てない自慢」、試験前のように一時的なものならともかく、日常的なものだとすると大きな問題に繋がる可能性があると、アメリカの小児科関連の医学誌にて発表されました。

自殺を考える、試みる人が3倍に

CNNが報じた内容によると、登校日前夜の平均睡眠時間が少なくなると、飲酒運転や攻撃的行為、タバコ、ドラッグなどの危険を冒す行為の発生確率が上昇するとのこと。

さらに怖いのが、日本には根深い問題として残っている自殺率について。同調査によれば、睡眠時間が6時間未満の10代は、8時間以上の10代と比べて、自殺願望が3倍以上に高まると言われています。

(参考)CNN:「10代の睡眠時間、少ないと危険な行動増える 米調査」
 https://www.cnn.co.jp/fringe/35126535.html

 

6時間未満と8時間以上、たった2時間の差かもしれませんが、10代においてはそれがとても大切。自殺願望において一気に3倍以上の開きがあると考えると、さすがに「寝てないわ〜」なんて呑気なことを言っている場合ではない気がしませんか……?

ちなみに、睡眠不足が攻撃的行為を促してしまう理由は、セロトニンという物質が関係していることがわかっています。攻撃性や衝動的な行動が目立つ人では、脳脊髄液の中のセロトニン関連物質が少ないことが知られています。

セロトニンはリズムのある運動をすると増えるのですが、夜遅くまで寝ないと、日中に時差ぼけ状態であまり運動せず、脳の中のセロトニンが減ってしまいます。そのため寝ない子どもは、攻撃性が増したりイライラ感が強まったりしてキレやすくなるのです。

 

寝不足のサインって? 寝不足が引き起こす症状と対処法
→寝不足のサインと、セロトニンをはじめとする原因や症状について詳しく説明しています。

 

 

10代だけの問題ではない睡眠不足

この問題は当然、10代の学生だけでなく、社会人にも当てはまります。

睡眠不足によってうつ病の発症確率が上がることや、作業効率が低下することは皆さんもご存知かと思いますが、肥満や高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病にもなりやすく、いったん発症すると進行が速くなります。

 

寝ないとどうなる?うつ病や寿命への影響、経済的にも損な“寝ない”に潜むリスクとは
→睡眠不足が引き起こす症状について詳しく説明しています。

 

眠ることの重要性は評価されていますし、睡眠不足が体に良くないことも散々謳われてはきましたが、「自殺を計画する可能性が3倍になる」という具体的な数値を見ると、気が引き締まるところもあるのではないでしょうか。

「自殺はそもそも睡眠不足だけの問題なのか?」「もっと他に原因があって、その結果、睡眠不足になり精神的に不安定となって自殺まで考えてしまったのではないか??」とさまざまな憶測も働きますが、睡眠不足となった原因の解決が最優先であることは間違いないですし、睡眠不足自体が一つの危険信号であることを認識するだけで、心身の健康を取り戻せる可能性は上がるかもしれないと思いました。

 

【完全マニュアル】夜眠れないときに試したい、3分で眠くなる6つの方法
→眠くなる方法について詳しく説明しています。

 

仕事や家庭の都合もあり、なかなか十分な睡眠時間を確保できずにいる方も多いと思いますが、「今日も寝てないわ」と冗談めかして終わりにせず、解決できる方法を考えていくようにしましょう。

 

フミナーズ編集部

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フミナーズ編集部


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