広野あさみさん

いま注目の実力派プロスノーボーダー、広野あさみさん。2011年にスノーボードクロスのプロ資格を取得後、2015年の国際スキー連盟(FIS)スノーボードワールドカップをはじめとするいくつもの世界レベルの大会に出場し、好成績を残しています。現在は世界各地を転戦しながら、一年のうち約300日海外で過ごしているのだそう。そんな広野さんに、海外での睡眠事情や、世界を制するために行っている睡眠習慣を伺いました。

 

 

楽しむことが一番大切! スノーボードは褒められて伸びる私にぴったり

スノーボードについて語る広野あさみさん

――広野さんがスノーボードを本格的に始めたのは高校生のときだそうですが、きっかけは何だったんでしょうか?
 
「高校の修学旅行でスノーボードの授業があったんです。そのとき、インストラクターの方に『ターンがすごくうまい! センスがあるね!』と褒められたのがうれしくて。『本気でやったら、もっとうまくなれるかもしれない!』と思って練習を始めたんです」(広野さん)
 
――褒められたことがきっかけだったんですね。初めてのスノーボードで褒められたということは、ほかのスポーツの才能もありそうですが…。
 
「子どものころから剣道や水泳、ソフトテニスと、いろいろなスポーツをやっていたんですが、どれもスノーボードほど上達しませんでした。コーチが厳しすぎたり、頑張っても褒めてくれなかったりで、楽しんで続けられなかったんです。昔から『褒められて伸びるタイプ』だったんだと思います(笑)。心から楽しんで『やりたい!』と思わなきゃダメっていうか…」(広野さん)
 
――才能だけでなく、モチベーションも大切ということですね。スノーボードではいまやオリンピック強化選手に選ばれるほどの実力者ですが、広野さんにとって、スノーボードの楽しさとはなんでしょうか?
 
一緒に滑る仲間といろんな景色や滑る楽しさを共有できること! それが一番の楽しみですね。 実は、スノーボードは個人競技に見えて、団体競技的な一面もあります。だから、雪山を滑りながら、仲間と同じ景色を味わう時間は格別なんです」(広野さん)

スノーボード中の広野あさみさん

提供:広野あさみさん

――楽しむことを大切にする広野さんらしいお答えですね。スノーボードでのパフォーマンスを維持するために、気をつけていることはありますか?
 
「やはり身体のメンテナンスは大切ですね。毎日規則正しい生活を送って、最低でも1日6時間は眠るように気をつけています。睡眠不足だと身体の重心がブレて、ジャンプのときに恐怖心が出るので、うまく飛べなくなってしまうんです」(広野さん)

スノーボード中の広野あさみさん

提供:広野あさみさん

――どんなスケジュールを意識されているのでしょうか?
 
「朝はだいたい7時に起きて、9時から14時くらいまではスノーボードの練習をしています。そのあとは身体づくりのため、ジョギングやストレッチなどに費やします。帰宅したら夕食のあとにお風呂に入って、ベッドに入るのは23時くらいですね」(広野さん)
 
――毎日の習慣などはありますか?
 
朝食は抜かないようにしています。栄養バランスを考えて、メニューは毎日ほぼ同じ。卵2個とヨーグルト、グラノーラからたんぱく質と脂質を、バナナとほうれん草の豆乳スムージーからはビタミンと食物繊維をとっています。あとは、翌日に疲れを持ち越さないよう、毎晩必ずストレッチをしてから眠るのが習慣になっていますね」(広野さん)
 
――健康的な生活ですね! アスリートらしいストイックな印象を受けます。
 
「でも、こだわりすぎるとストレスになるので、そこまで厳密になりすぎてはいません。ときには甘いものを食べるし、10代のころは友人と夜通しカラオケではしゃいだこともありました。いまは音楽が大好きで、テンションを上げるためにジョギングや練習中に好きな曲を聴いています」(広野さん)
 
――ストイックな中でも、楽しむ余裕を持つようにしているのが素敵ですね。
 
「スノーボードの中でも私がやっているスロープスタイルやクロスは、フィギュアスケートのように、審査員の心を動かした人が勝つ競技だと思っています。だから、選手自身が楽しむことが一番大切なんです。海外の選手でも、うまい人はみんな、心から競技を楽しんでいます。いまの憧れは、アメリカのジェイミー・アンダーソン選手。大会で何度かお会いしたことがあるんですが、同い年なのにとても魅力的で、楽しそうなライディングをするんです」(広野さん)
 
楽しんで競技に向き合うことを何よりも大切にされている広野さん。いまはアメリカだけでなく、世界各国へ転戦に赴いています。

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