鬱々な気分になりがちな梅雨の季節を快適に過ごすための3つの生活の工夫

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薄曇りの中で過ごす日が増えると鬱々な気分になりやすくなる

雨が降り続き、湿気が多く蒸し暑さを感じやすいのが梅雨の季節。青い空と新緑のさわやかさを楽しむことができた5月から一転し、なんとなく気が沈みやすく、生活を楽しく感じられないと思う方は少なくないでしょう。

では、梅雨の季節にはなぜこのように鬱々な気分になりやすくなるのでしょう?

鬱々な気分になりがちな梅雨の季節を快適に過ごすための3つの生活の工夫

 

梅雨の季節には、明け方から薄曇りの天候が続くことが多く、部屋の中まで十分に日が差し込まなくなる日が多いものです。

人間の身体には、太陽の光を浴びることによって「メラトニン」という睡眠を促すホルモンの分泌が抑制され、眠気が収まるという働きがあります。

したがって、梅雨時の薄曇りの日の朝はメラトニンの分泌が収まりにくい状態にあるため、気だるさが続きやすく、明るく楽しい気分になりにくいものと考えられます。

 

また、梅雨の季節の鬱々とした気分には、「セロトニン神経」の働きも関係しているものと考えられます。

セロトニン神経は、太陽のような強い光を浴びることによって活性化し、気分の安定感や安心感が生じていきます。

太陽の光を十分に浴びることができずにこの神経の働きが低下すると、ストレスに影響されやすくなり、憂鬱感や不安が高まりやすくなってしまうものと考えられます。

 

気分が不快になると、目の前の出来事もネガティブに感じやすくなる

さらに、ジメジメ、ムシムシした空気の中で過ごして不快を感じたり、雨の日のわずらわしさにいらだちを感じたりすると、通常は気にならないような出来事をネガティブに受け止め、生活全体を楽しめなくなってしまうようなことが起こります。
 
こうした気分に振り回されないためには、「気分一致効果」という心理を理解しておくとよいでしょう。気分一致効果とは、その時の「気分」に合わせて物事の評価が変化してしまう人間本来の心理作用を表します。

つまり、人間には良い気分の時には物事をポジティブな方向に、不快な気分の時にはネガティブな方向に受け止めやすくなる傾向があるのです。

 

たとえば、「今朝の空も薄暗くて、陰気だなぁ」「雨の日は靴も濡れるし、髪もまとまらなくて嫌だなぁ」といった気持ちで一日をスタートさせると、どうなるでしょう?

その不快な気分に合わせて、その日に直面するさまざまな物事を悪い方向へと評価しやすくなってしまう可能性があるので、要注意なのです。

 

梅雨の時季でも気分を楽にし、楽しく過ごすための3つのポイント

では、梅雨の季節に鬱々な気分を高めないためには、どのような生活を心がけるとよいのでしょう? ここでは3つのポイントをご紹介します。

 

1) 薄曇りの日でも太陽の光を求める生活習慣を

曇りや雨の日には太陽が雲に隠れてしまうため、日中は屋外も屋内も薄暗くなります。とはいえ曇り空でも雨の日でも、日中の太陽の光にはメラトニンの分泌を抑制し、セロトニン神経を活性化させるのに十分な照度があります。

したがって、眠気に任せて暗い室内でダラダラと過ごさないようにし、日中には意識して太陽の光を求めるようにしましょう。
 
たとえば、この季節ならではの花(アジサイやスイレンなど)を求めて、傘を片手に花の名所を訪ね歩いてみるのも楽しいものです。また、外出がしにくい雨の日には窓辺での憩いの時間を楽しむとよいでしょう。窓に差し込むやさしい日差しを求めて読書や音楽を楽しむと、気分が安定しやすくなり、おすすめです。

 

2) カラフルな服や小物を取り入れ、明るい気分に

梅雨空の色彩と言えば、灰色や薄紺色をイメージする方が多いでしょう。こうした寒色系の色彩だけに触れていると、気分が沈みがちになります。したがって、洋服や小物には意識してカラフルな色彩を取り入れていきましょう。
 
気分を少し明るくしたいなら、パステル系の色彩のシャツやブラウスに袖を通してみる。傘やレインウェアは、カラフルで楽しくなるような柄のものを選んでみる。少しパワフルになりたいなら、スカーフやネクタイに原色を取り入れてみる。このように、色彩を上手に活用することによって、気分はぐんと明るく変化していきます。

 

3) 憂鬱気分を晴らすには「人と話すこと」を忘れずに

梅雨の時季には外出が億劫になり、家の中だけで過ごしがちです。しかし、いつも一人だけで過ごしていたり、家族など特定の人以外との交流が少なくなると、気分を活性化させるような楽しい刺激が少なくなり、憂鬱な気分に傾きやすくなってしまいます。
 
SNSやメールで人とつながるのもよい方法ですが、時には久しく会っていない人と直接話をする機会を持ち、思い切りおしゃべりを楽しんでみましょう。話をしているうちに気分が開放的になっていきますし、相手からたくさんの情報を得ることができ、お互いの世界が広がっていきます。
 
――このように梅雨の季節には、意識して気分を明るくし、日常生活を楽しむ工夫を取り入れていくことが大切です。心がけ一つで生活への印象はガラリと好転します。ぜひ、梅雨の季節を快適に過ごせるように、小さな工夫を楽しんでいきませんか?

 

photo:Getty Images

大美賀 直子

執筆

精神保健福祉士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント

大美賀 直子

早稲田大学教育学部を卒業後、出版社やIT関連企業に在籍し心身の健康等の編集の仕事に携わり、独立。メンタル領域専門のコラムニストとして、ストレスや心の健康、対人関係、モチベーション等に関する執筆活動、講演活動を行う。同時に心理カウンセラー、研修講師としても活動し、メンタルヘルス支援企業「(株)ハートセラピー」に所属。法人向け研修、労働者や大学生へのカウンセリングを行っている。雑誌・新聞等メディアへの出演も多く、著書多数。『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか』(さくら舎)、『なぜあの人の働き方は「強くて美しい」のか?』(明日香出版社)などの書籍を出版している。

(株)ハートセラピー

Site: http://www.heart-t.co.jp/


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