就業前の仮眠や、カフェインが有効です。

 

トラック運転手や看護師を対象とした研究では、勤務前または勤務中の50~120分の仮眠が、勤務中の注意力や作業効率の低下を防ぐと報告されています。特に夜勤前半の仮眠は眠気の抑制に効果的といわれています。また、コーヒーなどでカフェインを摂取するという方法もよく取り入れられている眠気対策です。ただし、早朝にカフェインを摂取すると、勤務終了後の睡眠の質を低下させる原因となる場合がありますので気をつけましょう。

 

また、夜勤に従事する際には、体内時計の特性を考慮することも重要です。日勤と夜勤を繰り返す場合は、夜間に明るい光を浴びると体内時計が遅い方向へずれてしまうので、寝起きのタイミングが遅くなり、日勤に戻ったときに朝起きられない、目覚まし時計で強制的に起きたとしても日中に眠気が生じる等の悪影響が及んでしまいます。

 

なお、常夜勤の場合には、夜間に明るい光を浴びたり、勤務後には朝方の光を浴びないように室内を暗くして睡眠をとったりすることで、体内時計を積極的に勤務スケジュールに合わせることが有効となります。しかし、昼夜が逆転した生活となってしまいますので、家族や友人と時間を過ごすことが難しくなるなどの悪影響もあるので注意が必要です。

夜勤による身体への影響について教えてください。

監修:山仲勇二郎先生
北海道大学大学院 医学研究科 生体機能学専攻 生理学講座 助教。主な研究分野は、環境生理学、時間生物学、睡眠科学。日本時間生物学会評議員、日本生理学会評議員。環境生理学グループ久野寧記念賞(2012年)、日本時間生物学会学術奨励賞(2014年)。国内唯一の時間隔離実験室を使用し、ヒトの生物時計を対象とした時間生物学研究に従事している。主な著書に『体内時計の科学と産業応用(株式会社シナジー 2012年)』、『からだと温度の事典(朝倉書店 2010年)』など。
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