うたた寝でビクッとなる意味とは?ジャーキングの原因と対処法

仕事中などにウトウトしてしまい、突然ビクッとなる症状は、医学的には「ジャーキング」、または「ヒプニック・ジャーク」と呼ばれています。授業中などにビクッとなって、恥ずかしい思いをした人もいるはずです。ここでは、ジャーキングの原因や対策などをご紹介します。

みんなのジャーキング事情

寝つくときに身体の一部が急に短時間(0.075~0.25秒ほど)だけ動くことを、「ジャーキング」と言います。「睡眠時ひきつけ」とか、「入眠時ぴくつき」「入眠前ミオクローヌス」などとも呼ばれています。
 
多くの場合、片方の脚に起こりますが、ときには両脚だったり、腕や頭に起こったりします。一回だけのことが多いですが、連続して起こることもあります。普通は特に原因がなくて起こりますが、何か外界からの刺激によってジャーキングが起こることもあります。
 
ジャーキングと同時に、フラッシュのような明るい光や落ちていく感覚、夢、幻覚などの異常な感覚を伴うこともあります。筋肉のジャーキングがなくて、これらの異常感覚だけが起こる人もいます。
 
ジャーキングはあらゆる年齢層で起こりますが、大人になって初めて経験することが多いようです。ジャーキングはよくある現象で、およそ6~7割の人が経験しています。男女差はないと言われています。ジャーキングは誰にでも起こりうるものなので、病気というより生理的現象の一つと考えられています。
 
普通はジャーキングや異常感覚以外に症状はありませんが、時にはベッドパートナーを蹴ってしまったり、自分の足を打撲したりして痛い思いをすることがあります。また、ジャーキングの回数が多かったり、ジャーキングに対する不安が強かったりすると、不眠になることがあります。このような場合には、睡眠障害の専門医の診察を受けることをお勧めします

ジャーキングのメカニズム

眠り始めると、目覚めていたときに働いていた脳の部分が、次第に休みだします。完全に眠ってしまうと筋肉は緊張が取れて動かなくなりますが、覚醒状態から睡眠に移る境目の時間には、脳の働きが不安定になります。このときに間違って脳から指令が出て、急に脚や腕の筋肉が動くのがジャーキングです。

どんなときにジャーキングが起こりやすいか

ジャーキングと症状が似ていて間違えやすい病気として、「周期性四肢運動障害」や「こむら返り」、「睡眠てんかん」などがあります。ただのジャーキングなのか、他の病気の症状なのかは、注意してみていくことが必要です。以下に、ジャーキングに似た症状を起こす主な病気と、見分けるための違いをあげます。

周期性四肢運動障害

周期性四肢運動障害の場合、0.5~5秒の筋肉の収縮が、5~90秒の間隔で続けて起こります。ジャーキングとの違いは、筋肉の活動時間が長いことや、運動が周期的に起こることです。

こむら返り

病気というほど深刻なものではありませんが、似た症状のものとしてこむら返りがあります。こむら返りも持続時間が長く、2~3秒から数分間続きます。また、つったところの痛みや不快な感じが残ることも、ジャーキングとは異なります。

睡眠てんかん

睡眠てんかんは文字通り、眠っている間に起こるてんかん発作です。脳波検査でてんかんに特有な波が見つかると、睡眠てんかんと診断されます。
 
以上のような病気でない場合でも、肉体的に疲れていたり、夕方以降に激しい運動をしたりすると、ジャーキングが起こりやすくなります。また、精神的なストレスがあったり、カフェインやニコチンなどの刺激物を多くとりすぎたりすることも良くありません。

ジャーキング対策の鉄則

ジャーキングは多くの場合、時間がたてば自然になくなります。しかし、ジャーキングがひどくてよく眠れないような場合は、いくつかの対処法を心がけるようにしましょう。
 
夜の激しい運動や刺激物を控え、眠る前にはリラックスを心がけましょう。また、睡眠と覚醒のパターンがバラバラだとジャーキングが起きやすいので、規則正しい生活をすることも大切です。
 
自分でできることをしてもまだ眠れないときには、病院を受診し、薬による治療を受けることも可能です。一般的な睡眠薬であるベンゾジアゼピン系の薬には、脳や筋肉の興奮を抑える働きもあります。特に「クロナゼパム」や「ジアゼパム」がよく処方されます。医師と相談の上で、改善に向けて試してみるのもよいかもしれません。

photo:Getty Images

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