睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状と原因│放っておくと高まるリスク

「眠っているときに呼吸が止まっていたよ…」。家族やパートナーから、指摘を受けたことはありませんか? そんな方は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の可能性があり、放置していると重大な病気や命の危険にまでつながる恐れがあります。大事に至る前に、症状や原因を把握しておくことが重要です。
 
今回は、そんな睡眠時無呼吸症候群の症状や原因、リスク、セルフチェック法などについてご紹介します。

 

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは

「睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気のこと。英語では「Sleep Apnea Syndrome」と言い、頭文字をとって「SAS(サス)」とも呼ばれます。
 
電車やバスの事故原因が運転手の睡眠時無呼吸症候群だった、というニュースが記憶にある方もいるはず。眠っている間に呼吸が止まる症状は本人には自覚しづらいことに加え、気づかぬうちに身体に負担がかかり、日中の生活に悪影響を及ぼすことにこの病気の怖さがあります。

睡眠時無呼吸症候群の特徴

医学的に「無呼吸」とは、「10秒以上呼吸気流が止まる状態」を指します。また、呼吸が止まらなくても、「もう少しで呼吸が止まりそうな呼吸の弱い状態」は「低呼吸」といいます。
 
睡眠時無呼吸症候群の診断には、睡眠1時間あたりの無呼吸や低呼吸の回数を合わせた「無呼吸低呼吸指数(AHI=Apnea Hypopnea Index)」が用いられます。AHIが5以上で、日中の眠気や疲労感、苦しくて起きてしまうなどの自覚症状があったり、ベッドパートナーから習慣的ないびきを指摘されたりするような場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。重症度はAHIの数値で判定されます。

<睡眠時無呼吸症候群の重症度>

AHIの数値によって重症度が判定されます。

  • AHI 5〜14回の場合…「軽症」
  • AHI 15〜29回の場合…「中等症」
  • AHI 30回以上の場合…「重症」

眠っている間に無呼吸になり、それが繰り返される過程では、身体の中で次のような現象が起こっています。

<睡眠時無呼吸症候群の過程>

  • 睡眠中に気道が狭くなり、いびきが生じる
  • 気道がさらに狭くなり、最終的にふさがる
  • 無呼吸になる
  • 体内の酸素が一気に低下する(窒息と同じ状況)。ここで苦しくて覚醒することも
  • 身体が死を回避するために、呼吸をはじめる(呼吸再開)
  • 酸素が十分に満たされると、ほどなくして(3)の状態に戻る
  • 眠っている間中、(1)〜(6)を繰り返す

場合によっては、(3)の無呼吸状態が数分続くこともあります。私たちは、起きている間は当たり前のように呼吸をしていますが、眠っている間に呼吸が止まる症状は、想像以上に身体に負担になります。上記のように(1)~(6)が繰り返されることで、「呼吸障害」と「睡眠障害」を併発。睡眠だけでなく脳や心身にさまざまなトラブルが生じてしまう危険性があるのです。

睡眠時無呼吸症候群のタイプ

ひと口に睡眠時無呼吸症候群と言っても、原因によって大きく2つのタイプに分けられます。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

空気の通り道である気道がふさがり、呼吸が止まってしまうタイプ。睡眠時無呼吸症候群の患者のほぼ9割がこれに該当するといわれています。
 
原因は、肥満による首やのど周りの脂肪沈着、あごの小ささなどが挙げられます。典型的な症状には、いびきや日中の過度な眠気があります。

中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)

脳の呼吸をつかさどる呼吸中枢の機能異常によって引き起こされるタイプ。肺や呼吸筋、末梢神経には異常がないのに、脳から呼吸指令が出ないことにより呼吸が止まってしまいます。
 
OSASと違い、気道がふさがっていないため、いびきをかかないのが特徴です。心不全や脳血管疾患などの疾患と関連があると考えられています。また、中枢性タイプのなかには、「チェーンストークス呼吸」という、睡眠時だけでなく日中にも無呼吸が現れる重篤な症状もあります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群は、その病態から本人が気づくまでに時間がかかってしまうケースが多いものの、気付くための特徴は明らかになっています。ここで紹介する症状に心当たりがないかチェックするとともに、周りの家族や職場の人にも聞いて、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるか確認してみましょう。

睡眠中に起こる症状

①いびき

無呼吸とともに、睡眠時無呼吸症候群のバロメーターとなる症状で代表的なものが「いびき」です。ただし、すべてのいびきが無呼吸症候群と関連があるわけではありません。疑いがあるのは以下のようないびきです。お酒を飲んだときにだけかくいびきなどの一時的ないびきは、これには当てはまりません。

<睡眠時無呼吸症候群が疑われるいびきの傾向>

  • 仰向けに寝ると音が大きくなる
  • 音に強弱がある
  • 朝までずっと続く
  • 突然息が詰まったように途切れる

眠っている間に自分のいびきを知ることは難しいので、一緒に眠る家族やパートナーに様子を見てもらうのがよさそうです。一人暮らしなどの場合には、スマホ向けアプリで眠っている間のいびきや寝言を録音するツールもあります。うまく活用しましょう。

②夜中に何度も目が覚める、トイレに行く回数が多い

睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が止まって酸欠状態になるため、息苦しさから夜中に頻繁に目が覚める「中途覚醒」の症状が現れやすくなります。目安としては、夜中に2回以上目が覚める日が週に3回以上ある場合、中途覚醒が顕著に現れているといえるでしょう。
 
また、睡眠時無呼吸症候群は夜間頻尿とも深い関係があります。睡眠中はホルモンの働きによって利尿作用が抑えられていますが、無呼吸状態になると交感神経が刺激されて排尿が促進されてしまいます。排尿回数が増えると十分な睡眠時間を確保できず、睡眠障害に発展する恐れもあります。

③歯ぎしりをする、寝汗が多い

睡眠時無呼吸症候群では、「パラソムニア(睡眠時随伴症)」という睡眠覚醒障害が合併する場合が多くあります。パラソムニアとは、睡眠中に起こる異常な身体行動・現象の総称で、主に歯ぎしり、激しい寝言や寝相、脚の動き、夜驚症(叫び声、悲鳴、飛び起きる)などがあります。
 
また、眠っている間に無呼吸や低呼吸を繰り返すことで息苦しい状態が続き、大量に寝汗をかく場合もあります。
 
これらの現象は寝ている間に起こるため、目覚めても自分が何をしていたのか、どんな状態だったのか覚えていないことがほとんど。またその他に、殴る・蹴るなどの乱暴な行為や自傷など、他者や自分を傷つける場合もあるので、パラソムニアはとても厄介な症状といえます。

朝起きた時の症状

①目覚めが悪い、すっきり起きられない

睡眠時無呼吸症候群になると、しっかり睡眠時間を確保していても、眠っている間に何度も目覚めてしまうため良質な睡眠をとれなくなります。さらに、呼吸が止まるため脳や身体は酸欠状態(低酸素状態)になり、全身に十分な酸素が行きわたらず、疲労物質や乳酸などが体内に滞る結果、寝起きに激しい疲労感や倦怠感が残ってしまいます

②口が渇いている

いびきをかく人の大きな特徴が「口呼吸」であること。口呼吸は鼻呼吸に比べ、軟口蓋や舌の付根といった上気道の周りにある組織が、のどの奥に落ち込みやすくなり、いびきを起こしやすくなります。口呼吸を続けていると、空気中の細菌が体内に侵入しやすくなるほか、乾燥した空気を吸うことで気道組織を傷める、唾液が出にくくなるなど、免疫力の低下も引き起こしてしまいます

③頭痛がする

睡眠の質と頭痛には大きな関係があり、睡眠時無呼吸症候群が原因で生じる頭痛は「睡眠時無呼吸性頭痛」と呼ばれています。原因としては、睡眠時無呼吸による低酸素血症、高炭酸ガス血症、睡眠障害によるストレスなどが考えられ、いびきをかく回数が多いほど頭痛が起こりやすくなるという報告もあります。
 
睡眠時無呼吸性頭痛の特徴は、以下を参考にしてみてください。

<睡眠時無呼吸性頭痛の特徴>

  • 起床時に頭痛がある
  • 頭の両側に痛みを感じる
  • 30分以内に痛みがなくなる
  • 1カ月に15日以上頭痛が生じる

 

日中に起こる症状

①日中、強い眠気がある

睡眠時無呼吸症候群の最大の悪影響とも言えるのが、日中の強い眠気です。睡眠時無呼吸症候群になると、無呼吸から呼吸を再開するたびに脳も身体も断続的に覚醒した状態になり、慢性的な睡眠不足に陥ります。すると、会議中、車の運転中などの通常眠るはずがないような状況でも居眠りをしてしまいます。仕事に支障が出るだけでなく、居眠り運転などによって大きな事故やトラブルを引き起こすケースもあります。

②集中力・記憶力の低下

睡眠時無呼吸症候群による慢性的な睡眠不足が続くと、脳の疲れを十分にとることができなくなり、日中の集中力や記憶力、発想力などが低下してしまいます。さらに、脳に疲労が蓄積されると感情や情報の整理ができなくなり、イライラしたり不安になったり、情緒が不安定になって、抑うつ気分を引き起こす場合もあります。仕事の作業効率が下がるだけでなく、人間関係のトラブルにつながる恐れもあります

睡眠時無呼吸症候群の原因とリスク

睡眠時無呼吸症候群の原因とリスク

睡眠時無呼吸症候群は自覚しにくい病気ですが、実は発症しやすい人にはいくつか共通した特徴があります。「自分は大丈夫」と思っている人も、ぜひチェックしてみましょう。

睡眠時無呼吸症候群患者に見られる特徴

肥満

肥満になると、のどの周辺に脂肪がついて気道を狭め、無呼吸や低呼吸を引き起こしやすくなります。肥満の人はそうでない人と比べ、睡眠時無呼吸症候群の発症リスクが3倍あるともいわれています。

顎が小さい・狭い

やせ型で骨格が細い人、あごが小さい人は気道がふさがりやすいため、ちょっとした体重の増加でも睡眠時無呼吸症候群を発症しやすい傾向にあります。特に日本人は細身で顎が小さく、発症しやすい骨格の人が多いので、睡眠時無呼吸症候群の患者も他国よりも多いと言われています。

花粉症やアレルギーなどで、鼻が詰まりやすい

鼻がつまっていると自然と口呼吸をするようになり、いびきが起こりやすくなります。さらに、乾燥した空気で気道組織が傷つくと、無呼吸状態が生まれやすい状態になってしまいます。

更年期

睡眠時無呼吸症候群は、脂肪のつき方や体型の変化、生活習慣病の発症が増える30〜60代の働き盛りの男性に圧倒的に多い症状とされていますが、女性の場合は更年期以降が多数。これは、呼吸中枢を刺激する働きを持つ「プロゲステロン」というホルモンが、閉経とともに分泌が少なくなってしまうこと、加齢による筋力の低下で、無呼吸が起きやすくなるためだといいます。閉経後は閉経前と比べて、発症率が3倍になるという報告も。

合併症のリスク

睡眠時の無呼吸は、睡眠の質だけでなく生活習慣病や重大な疾病の引き金となる可能性があります。主な合併症は以下の通りです。

高血圧

睡眠中に無呼吸になると、短期覚醒が続いて一時的に血圧が上昇。本来眠っている間は落ち着いているはずの血圧が急激に変動し、高血圧状態になってしまいます。高血圧は、30代以上の日本人の4割以上がかかっている国民病のひとつ。高血圧は放置すると動脈硬化を引き起こし、日本人の死亡原因の上位を占める心疾患や脳卒中の要因となります。

狭心症・心筋梗塞

睡眠中に大きないびきや無呼吸を繰り返すと、全身の低酸素状態によって動脈硬化の進行が促進されます。すると、心臓や血管にかかる負担が増加して「狭心症」や激しい胸の痛みを伴う「心筋梗塞」などの心疾患につながる恐れがあります。

糖尿病

糖尿病は血液中のブドウ糖が過剰になる病気。健常な人だと、インスリンというホルモンのはたらきによりブドウ糖の量は一定に保たれています。しかし、無呼吸などによって睡眠の質が低下していると、インスリンのはたらきが弱まり、血液中のブドウ糖が増えて高血糖状態に。この状態が続くと糖尿病になるリスクが高まります。

睡眠時無呼吸症候群のチェックリスト

睡眠時無呼吸症候群のチェックリスト

なかなか自覚することが難しい睡眠時無呼吸症候群を、簡単にジャッジするためのセルフチェックリストを紹介します。下記のうち、3つ以上あてはまる場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと言えるでしょう。

睡眠時無呼吸症候群チェックリスト
□家族や友人から、「いびきが大きい」と指摘されたことがある
□最近かなり体重が増えた。または、肥満ぎみである
□あごが小さい、あごが引っ込んでいる
□鼻がつまりやすい、鼻に病気がある
□気がつくと口で呼吸している
□高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病がある
□毎晩のようにアルコールを飲むことが多い
□喫煙者である
□夜寝ているのに、日中に眠気がある
□会議室や仕事中に、気付いたら眠り込んでしまったことがある『図解 睡眠時無呼吸症候群を治す! 最新治療と正しい知識』白濱龍太郎著(日東書院)より引用

 

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

「睡眠時無呼吸症候群かも?」と思ったら、まずは病院や診療所などの医療機関で診察を受けることをおすすめします。睡眠時無呼吸症候群は、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、循環器内科、睡眠外来、歯科口腔外科など、様々な診療科で診療されています。その中で、睡眠の状態や質について詳しい検査・診断ができる、睡眠障害専門の睡眠外来があれば、そちらを受診するのが理想的です。

CPAP(シーパップ)

睡眠時無呼吸症候群の治療の第一選択は、「CPAP」と呼ばれる「経鼻的持続陽圧呼吸療法」です。この治療法は、マスクを鼻や口に取り付け、CPAP装置からマスクを介して気道へ空気を送り込む方法です。眠っている間に圧力をかけながら空気が送り込まれるので、気道が塞がらずに確保されます
 
マスクの種類や装着方法によっては、締め付けによる鼻やのどの痛み、かぶれ、目の乾燥と言った症状が生じることもありますが、その他の副作用はほとんどなく、有効な治療法として注目されています。出張にも持ち運びできるコンパクトなサイズの機器も登場しています。

マウスピース

比較的重症度が軽度で、いびきの音が大きく、断続的である場合は、睡眠時に口の中に「スリープスプリント」と呼ばれる「マウスピース(口腔内装置)」をはめ込む治療法があります。眠っている間に下あごが少し前に出るように固定することで、気道を確保します。
 
そのメリットは、比較的安価で、負担が少なく長期間使用できること、そして小型なので旅行や出張などに手軽に持ち運べること。いびきだけでなく歯ぎしりの悪習慣も改善されるケースもあります。
 
ただし、虫歯や歯周病、顎関節症などがある場合は、使用できない場合もあります。専門の歯科医にマウスピースを使用可能と判断してもらった上で、歯並びやあごの形に合わせて特別に作ってもらう必要があります。保険適用外のタイプもあるので、金額面と併せて歯科医としっかり相談しましょう。

外科的手術

睡眠時無呼吸症候群のリスクが手術のリスクを上回るなどの場合は、手術によって治療を行うこともあります。たとえば、扁桃腺が肥大して気道をふさいでいる場合は原因の扁桃を切除する、骨格的に上気道が非常に狭い場合は上気道を拡大するなどがあります。無呼吸を起こしている原因が明らかで、その箇所が特定できる場合に適用になるケースがあります。
 
しかし、外科的な手術は成人の睡眠時無呼吸症候群の治療においては非常に限定的です。子どもの場合は咽頭扁桃(アデノイド)肥大が原因のケースが多く、そのときは手術が第一選択となります。

医師の診察を受けたうえで、自宅でできるケア方法

睡眠時無呼吸症候群は、自分の力だけで治療するのは困難なもの。しかし、病院で行う治療と併せて生活習慣を改善することで、症状軽減が期待できます。

肥満解消

睡眠時無呼吸症候群は、体重が少し増えるだけでも症状が悪化しやすくなります。そのため、肥満を伴う場合、減量は有効な治療となります。いびきや無呼吸はリバウンドによって症状が戻ってしまいがちなので、減量後も体重を維持していくことが大切。
 
まずは自分の肥満度をBMIで確認し、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけましょう。運動は、ゆっくりと時間をかけながら体内に酸素を取り入れられる、ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。

BMIの計算式 :体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

判断の目安 :
18.5以上~25未満 …普通体重
25以上~30未満  …肥満(1度)
30以上~35未満  …肥満(2度)
35以上~40未満  …肥満(3度)※
40以上      …肥満(4度)※
※BMI35以上は「高度肥満」と定義  (日本肥満学会の肥満基準2011年)

寝酒・喫煙を控える

就寝前は少量の寝酒でも、のどの筋肉を緩めて気道の閉塞を起こしやすくし、いびきや無呼吸を悪化させる原因になります。少なくとも就寝前の3時間はアルコールの摂取を避けるようにしましょう
 
また、タバコは血液中の酸素を低下させ、のどの炎症を引き起こし、睡眠時の無呼吸を促進する恐れがあります。

寝姿勢を横向きに変える

眠る姿勢によっても、症状緩和が期待できます。睡眠時無呼吸症候群の患者の多くは仰向けで寝ていて、就寝直後から無呼吸になっている方も少なくありません。舌がのどの奥に落ち込み気道をふさぐのを防止するには、横向きで眠る方が効果的です。
 
横向き寝の姿勢を維持するために、横向きに適した抱き枕を使う、リュックを背負って眠るなども手軽に試せる方法の1つです。
 
少しでも重力の影響を受けないように、寝姿勢も工夫しましょう。

睡眠時無呼吸症候群の根本的な改善は可能?

現在、睡眠時無呼吸症候群の特効薬はありません。心臓や呼吸器に問題がある患者の中には、CPAPのみでは十分に治療効果が上がらない場合もあります。
 
その場合、酸素療法の併用や、生活習慣改善についてのアドバイスを受けるなど、さまざまな観点から治療が行われることもあります。ただし、どのような治療方法であっても自分で効果を判断するのは危険なので、必ず主治医と相談しながら治療を進めるようにしましょう。

睡眠時無呼吸症候群を相談する医療機関の探し方

「睡眠時無呼吸症候群の診察ってどこで受けたらいいの?」という人も多いはず。そんな場合は、日本睡眠学会で認定されている認定医や認定医療機関に相談するのも1つの方法です。
 
ただ、認定医・認定医療機関共にまだ数が限られ、自宅近くにあるとも限りません。そんな場合には、無呼吸症候群の専門サイトなどを利用して医療機関を探すか、かかりつけ医、産業医などに相談して受診先を紹介してもらうと良いでしょう。睡眠時無呼吸症候群はさまざまな診療科で診られているので、自分で探すのが難しい場合には紹介してもらうのが近道です。
 
睡眠中の無呼吸は本人ではなかなか気づかないものですが、日中に必ず不調として症状が現れます。「十分眠っているはずなのに疲れがとれない」「いつも眠い」とお悩みの人は、身体からのサインを見落とさず、一度専門の医師に相談してみることをお勧めします。
 
監修:坪田聡(雨晴クリニック副院長)
 
<参照>
日本睡眠学会 睡眠医療認定医リスト
http://jssr.jp/data/list.html
睡眠時無呼吸なおそう.com
http://659naoso.com/
 
『図解 睡眠時無呼吸症候群を治す! 最新治療と正しい知識』白濱龍太郎著(日東書院)
『きょうの健康 睡眠の病気』内山真著(NHK出版)

 

photo:Getty Images