6時間睡眠は徹夜明けと同じ…短眠が続くと実力発揮できない

Fuminners(フミナーズ)読者のみなさんなら、成人が1日に必要とする睡眠時間は約6〜7時間であることや、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)の睡眠周期がだいたい90分ごとであることなどは、すでにご存知だと思います。6時間眠れたならば、十分とは言わないまでも“眠れなかった”という感覚はなく、1日のパフォーマンスにも大きな支障を来たすことはなさそう…。みなさんも、そう思っているのでは?

しかし、この考え方は、大きく間違っている可能性があるのです。なんでもペンシルバニア大学の研究チームによると、「6時間睡眠の人の判断力レベルは、2日間連続で徹夜した人と大差がない」そうなのです…。

6時間睡眠では十分に休息できていない

ペンシルバニア大学の研究チームが上記結果を導き出したのは、「21〜38歳の48人を対象に、睡眠時間4時間、6時間、8時間、そして3日間完全徹夜の4グループに分け、2週間にわたり、2時間ごとに認知力と反応時間を測定する」という実験から。

8時間睡眠グループが最も優秀な成績を記録した点や、睡眠時間が少なくなるごとに成績が悪くなっていくという点は想定通りだったものの、「6時間睡眠グループが、実験開始から10日過ぎまではそれなりの結果を残していたにもかかわらず、ラスト3日間は、徹夜グループと変わらないほど能力が落ちてしまった」ことは想定外の結果だったといいます。
ちなみに6時間睡眠のグループの人たちは、この実験中に「眠い」「ぼーっとしている」という感覚はなかったそう。それでも調査の結果が徹夜チームと同じ程度まで悪くなってしまったのですから、何か別のところに問題がありそうです。
このことについて、専門家は「6時間睡眠で足りていると思っている人ほど、実は適切な睡眠時間を確保できておらず、睡眠時間そのものを見直す必要がありそうだ」と指摘しています(※1)。

ベストな睡眠時間、3時間半で十分な人もいれば9時間以上必要な人も

自分に適した睡眠時間を見つけるためには、睡眠の周期がカギとなります。
睡眠周期は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されることで成立しています。それぞれの睡眠が90分ごとに交互に繰り返されるというのが定説ですが、実はこの睡眠周期にはかなり大きな個人差があるのです。

レム睡眠とノンレム睡眠が90分ごとに訪れるというのは、あくまで平均的な話で、実際には70分ごとの人もいれば110分ごとの人もおり、周期の数も、一晩3回の人もいれば、5回の人もいます。例えば、同じ一晩3周期タイプの人であっても、70分幅の人なら3時間半、90分幅の人は4時間半、110分幅の人は5時間半…と、それぞれに必要な睡眠時間は大きく変わってきます。3周期×90分幅(4時間30分)と5周期×110分幅の人(9時間10分)では、実に4時間以上もの差が生じてきます。

これは「ベストな睡眠時間は人によって異なる」ということの表れといえます。となると、平均的とされる「6時間睡眠」を確保しているものの、自分に適した睡眠時間ではない、という人も少なくなさそう。先の調査で6時間睡眠グループの結果が良くなかった理由も、ここにあると考えられそうですね。

すっきり起きるために、自分の睡眠リズムを把握しよう

いずれにせよ、レム睡眠中に起きた方がスムーズな目覚めにつながるのは事実。6時間あるいは7時間と、一般的に「十分」とされる睡眠時間を確保しているのにイマイチ身体がすっきりしない、日中の集中力が続かないといった問題があるようなら、一度、自分の睡眠周期について調べてみると良いでしょう。最近はスマートフォンのアプリで簡単に睡眠周期を調べることができ、レム睡眠の周期に合わせて目覚ましが鳴るような優れものもあるので、ぜひチャレンジしてみてください。

もちろん、6時間睡眠、7時間睡眠が自分にとってベストという人もいるはずです。ただ睡眠に関しては個人差があるため「一般論を自分に当てはめないようにした方がいい」ということを心に留めておくことも重要。睡眠の悩みに対する答えは、自分の身体しかわからない…、そんなスタンスで“改眠”活動に臨んでみてください!

睡眠のとり方次第で糖尿病リスクは避けられる!まずは睡眠時間を見直そう

※1:lifehacker
Getting Six Hours of Sleep Can Be Just as Bad as Not Sleeping at All
※2:Rules of Success
あなたにとっての最適な睡眠時間|5000年の医療研究より判断する眠りとメカニズム

photo:Thinkstock / Getty Images

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