最近、ビタミン剤だけでなく、睡眠をサポートするための快眠サプリメントというものが登場しています。この快眠サプリメントは様々な成分のものが作られており、その成分によって快眠を導くプロセスは異なるのだそう。快眠成分としてよく名前を耳にするグリシン、テアニン、メラトニンなどもその成分の一つ。快眠サプリメントの成分や、それらが含まれている食材などを併せてご紹介します。

眠りはサプリメントが助けてくれる時代!快眠サプリメントの効果的な活用法

 

どこにでもある快眠素材……グリシン

地球上で最も古いアミノ酸の1つ「グリシン」。アミノ酸の中で一番小さく単純な構造なので、いろいろな組織に含まれています。
 
就寝30分前に3グラムのグリシンをとると、いつもは頭がスッキリしない・寝ても疲れがとれない・熟眠感がない・やる気が出ない人が、朝はスッキリと起きられ、日中の作業効率も良くなります。この効果は、グリシンが脳の体内時計に作用して、睡眠のリズムを上手く調整するためと考えられます。
 
グリシンは食べ物にも広く含まれています。特に、エビ・ホタテ・イカ・カニ・カジキマグロなどの魚介類に多く含まれていて、「うま味」の素となっています。

睡眠薬が働きを強める……ギャバ(GABA)

脳の神経伝達物質の一つに、「ギャバ(GABA)」があります。ギャバには、脳の興奮を抑えるリラックス効果があります。医師が処方する睡眠薬の多くは、ギャバの作用を強めて眠らせようとするものです。ギャバには快眠サポート以外にも、不安やイライラの緩和、認知症の予防・改善、血圧低下、腎臓や肝臓の機能改善、肥満の防止などの効果もあります。
 
快眠効果の持続時間を考えると、眠る1~2時間前に10~20mgのギャバをとるのが良いようです。
 
玄米や胚芽米、アワ・キビ・ヒエ・大麦などの雑穀、漬物、小魚、トマト、スプラウト(発芽野菜)、ココア、チョコレートにもギャバが多く含まれています。また、ギャバの量を増やして特定保健用食品とした、チョコレートや緑茶なども売られています。

お茶に隠された快眠成分……テアニン

お茶にはカフェインが含まれていますが、睡眠を促し快眠をサポートする成分もあります。緑茶のうまみに関与する成分「テアニン」です。茶樹の葉から作る緑茶やウーロン茶、紅茶などに含まれていて、特に玉露など上級なお茶に多いのが特徴です。
 
テアニンを眠る1時間前に200mg摂取すると、寝つきが良くなり夜中に目覚めることが減り、ぐっすり熟睡、快眠効果が期待できます。また、睡眠の効率が改善し、睡眠中の疲労回復がスムーズに進行して、起床時のリフレッシュ感をより強く感じるようになります。
 
日中にテアニンを摂取すると夜とは違って眠くならず、むしろリラックス度が上がります。つまりテアニンは、目的に合わせて昼夜いつ飲んでも良いサプリメントです。

快眠には不可欠。王道の睡眠ホルモン……メラトニン

脳内ホルモンの「メラトニン」には、眠気を強める作用と睡眠の時間帯をずらす効果があります。朝、目が覚めて明るい光を見てから14~16時間たつと、メラトニンが盛んに作られます。そのあと1~2時間のうちに眠気が強くなります。
 
寝つきを良くするためには、眠る30分~1時間前にメラトニンを飲みましょう。体内時計を調整して早寝早起きになりたいときは、眠りたい時刻の1~2時間前、あるいは前の夜に寝ついた時刻の4~5時間前に、メラトニン1~3mgを飲むと、約4割の人に効果があります。日本ではメラトニンは薬とみなされているので、飲みたいときは輸入品を購入することになります。食材ではケールやアメリカンチェリーに、メラトニンが多く含まれています。

日本の食文化から発見された快眠成分……清酒酵母

清酒酵母」というのは、日本酒をつくるときに用いられる酵母です。日本文化の中で古くから親しまれてきた清酒酵母は、脳の中で睡眠物質の働きを高めて深い睡眠を増やします。
 
寝ついてから3時間以内に現れる深いノンレム睡眠のときに、成長ホルモンがたくさん出ます。成長ホルモンは子どもの成長を促し、大人では新陳代謝や疲労回復に大切な働きをします。清酒酵母をとると成長ホルモンも増加するので、目覚めがさわやかになります。
 
ただし、いくら日本酒を飲んでも、快眠が期待できるほどの十分な量の清酒酵母はとれませんから、ご注意ください。
 
サプリメントで快眠をサポートするのも、一つの手です。使い方や量を守れば、サプリメントは快眠の強い味方になってくれます。
 

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