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“春眠暁を覚えず”と言いますが、お布団が気持ちいいのが春。しかし、起きにくいのは季節のせいばかりともいえないようです。春の睡眠の意外な落とし穴と、積極的に取り入れたい快眠法を早稲田大学人間科学学術院助教・岡島義先生に伺いました。

「いくらでも寝られる=健康的な睡眠の証拠」は間違い!

 

岡島先生によると、春に過眠気味になる人が多いとのこと。それは、「日常的に“睡眠不足状態”が続いていることが、理由となっている可能性がある」といいます。

 

「睡眠不足が疑われる原因のひとつが、生活スタイルの変化。春は環境が変わる人が多い季節ですよね。たとえばこれまで学生だった人が社会人になると、いきなり朝型の生活に切り替わり、さらに慣れない環境での疲労感や緊張感も重なります。疲れていても朝起きなければならず、結果睡眠不足状態になっていると推測できます」(岡島先生)

 

睡眠不足のもうひとつの原因として、「花粉症の影響による睡眠不足もあるのではないか」と岡島先生。

 

「花粉による鼻づまりはスムーズな呼吸を阻害するため、本人が気づかないうちに睡眠の質が悪くなっているパターンも考えられます」(岡島先生)

 

上記2つの原因から起こる春の睡眠不足で特に注意が必要なのは、「もともとなんらかの睡眠障害を抱える人」だそう。

 

「上記のような理由が原因で睡眠不足になったり、睡眠の質が低下してしまうと、睡眠障害を抱える人はさらに症状が悪化する可能性があります。日中、耐えきれないほどの眠気を感じ、思わぬ事故につながってしまったりする可能性も。きちんと通院し、しっかり根本の原因を治療するようにしましょう」(岡島先生)

 

「きちんと寝ているか」は、時間ではなく、質で判断する

 
そもそも「質の良い睡眠が取れているかどうかは、睡眠時間の長さだけで判断してはダメなんです」と岡島先生。

 

「時間ではなく、質が大事。6時間寝ているから大丈夫と思っていても、質のいい睡眠がとれていなければ意味がありません」(岡島先生)

 

その判断材料となるのが、日中のパフォーマンス。6時間寝ても、日中ぼーっとしてしまったり、耐えきれない眠気が出てくる人は睡眠不足、と判断できます。

 

「休日に長時間寝てしまうのも、平日の睡眠時間が足りないから。自分に適した睡眠時間を知るために平日と休日の睡眠時間の平均をとってみるのも、ひとつの方法です」

 

例えば、平日は6時間睡眠だけれども週末は10時間寝てしまう人ならば、本来、必要な睡眠時間は(6×5+10×2)÷7=7.14時間

 

「最適な睡眠時間は人によってまちまちです。車と一緒で、短時間でも問題ない“燃費がいい人”もいるし、逆に長時間寝なけければいけない“燃費が悪い人”もいる。自分に最適な睡眠時間を正しく知っておくことが大切です」(岡島先生)

 

生活スタイルが変わった人のための「おすすめ睡眠矯正方法」

 

最後に、この春から生活スタイルが変わる人のために岡島先生から睡眠アドバイスをいただきました!

 

「人は、寝る時間を遅くすることは簡単にできても、早めることは難しいんです。無理やり早めていくためには、生活スタイルが変わる1週間くらい前から、起きたら1時間程度日光を浴びて、目にしっかり光を感じることが大事。プラス、寝る時刻は同じでも起きる時刻を少しずつ早めていってみてください。すると、体内時計のリズムが整うため、夜は自然と早めに眠れるようになります」(岡島先生)

 

積極的に日の光を感じるためにおすすめなのが、「朝のウォーキング」。会社通勤の人は、最寄り駅まで歩く、などの簡単な方法でも効果が期待できるそうです。

 

「帰りも自宅まで歩くことで軽い疲労感が得られ、よく眠れます」(岡島先生)

 

眠たい春を乗り切るためには、まず自分の睡眠の質を知り、対策をとることが重要。これでもう「春眠暁を覚えず」の季節も、スッキリ起きることができそうです!

 

監修:岡島義(早稲田大学人間科学学術院助教)

 

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photo:Thinkstock / Getty Images

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