夏のキャンプは、大自然の醍醐味を味わえ、仲間との時間も満喫できるアウトドア。普段はインドア派でも、仲間に誘われてこの夏キャンプデビューするという人もいるのでは?しかし、キャンプ初心者が見落としがちなのが「睡眠」。キャンプと言えばBBQなど昼間の楽しいイベントのことばかり考えてしまいますが、安眠するための準備を怠ると、寝不足で体調を崩し、キャンプが台なしになってしまう可能性も。そこで今回は、暑さ、虫、テント設営の3つの視点から、キャンプ&アクティビティマガジン『ガルヴィ』の國吉編集長に、キャンプで快眠するコツを伺いました!

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【事前の準備】当日の状況を徹底的にシミュレートすべし

ビギナーにとって、キャンプ場は未知の世界。自然の中で眠るなんて素敵……なんて、ふんわり想像してしまいますが、國吉編集長は「この時期のキャンプは、どんなベテランキャンパーでも事前にしっかり準備しないと眠れませんよ」と注意を促します。

 

〈暑さ対策〉

夏のキャンプの最大の敵は“暑さ”です。テントは外気温度の影響をダイレクトに受けます。さらに暑さに拍車をかけるのが地熱。テントの薄い布だけを挟んで、じわっと熱い地面に接している状態なので、とにかくテント内が暑く、サウナのような状態となってしまうんです。その事前対策として重要なのが、寝室となるテントとテント内のアイテム選びです」

 

・テント

テントは「ベンチレーター」と呼ばれる換気窓がついているかをチェック。換気窓がないと内部の熱がこもったままとなり、サウナ状態に! 現地では昼の間、窓を開けて換気をしておこう。

 

・マット

地熱から少しでも離れ、地面の硬さや不均衡さに影響されないために役立つのが、テント内に敷く「マット」。1人用からテント内全体に敷きつめるタイプまでさまざまなものがあるので、用途やテントのサイズに合わせて選ぼう。最近の主流は空気を入れて膨らませる「エアベッド」。空気を抜けば持ち運びも便利で、さらにクッション性にも優れており、ベッドのような快適な寝心地に。

 

・寝袋(スリーピングバッグ)

キャンプにおける布団=寝袋。ミイラの形のような「マミー型」と、布団感覚で使用できる四角い「封筒型」の2種類に大別できる。春・夏・秋の3シーズンに使うなら体にフィットするマミー型よりも空間に隙間があり、ジッパーで上部の開閉が自在な封筒型。選ぶ際には表示されている使用環境の目安「快適使用温度」や「最低使用温度」に注目を。

 

〈虫対策〉

「自然豊かで水場に近い人気のキャンプ場ほど、虫も多く生息しています。その代表格が蚊とブヨ。特にブヨは毒性があるので、まずは刺されないように工夫することが大事。また念のため万が一刺されてしまったときのための準備もしておくとよいでしょう」

 

・虫よけスプレー

市販の品はもちろん、「ハッカ水」を自作してスプレーとして使用するのも効果あり。

 

・長袖&長ズボン

半袖ではなく、薄手の長袖&長ズボン(最近では、レギンス&ショートパンツの組み合わせも)を履いていれば、腕や足を刺される心配がなく安心。

 

・ポイズンリムーバー

万が一毒虫に刺されてしまった際の対策として持参しよう。

 

【現地での心がけ】自然状態を観察し、工夫しながらベストな環境をつくる

「何もない場所に、いかに快適な環境をつくっていくかがキャンプの面白さ」と、國吉編集長。非日常的な時間を楽しみながら、臨機応変に対応しましょう。

 

〈設営地の場所選び〉

「現地では、まずテントを設営する場所選びが大事です。地面が傾いていると寝づらいし、落ち葉がたまっているところは窪地なので、寝ている間に雨が降ると水たまりになってしまう可能性も。まずは自然状態をよく見て、そこがどういう場所なのかを見極めること」

 

〈現地での虫対策〉

「一番明るいランタンを、設営地全体を照らすよう遠くに置くと、虫がそこに寄っていくので虫対策になります。また、万が一毒虫に刺されてしまったときのことを考えて、あらかじめキャンプ場の管理所で最寄りの病院を確認しておくとよいでしょう」

もしどうしても眠れなかったら…

「暑さや虫、天候の悪化などで眠れないときは、思い切って車に戻り、車内で休むのもありです。“せっかく設営したのだから”と固執せず、状況の変化に合わせましょう。夜はきちんと寝て、昼間に楽しむことが優先です」

 

せっかくのキャンプ。眠れない、と焦らず普段は味わえない自然と一体化する時間を満喫したいもの。

 

「真逆のことを言うようですが、自然を楽しむために来ているのだから、快適な環境づくりに必死になりすぎるのも本末転倒な気がしますよね。あまり堅苦しく考えず、リラックスして、川のせせらぎや虫の声に耳を傾けてみてほしい。人間本来の生活時間・感覚にならざるをえないのも、キャンプの醍醐味だと思います」

 

キャンプは、便利さや忙しさにまみれた日常をいったん離れることができる貴重な機会。

快適な睡眠のために事前の準備や設営環境を整えつつ、とはいえ自分に無理のない範囲でしっかりと休息を取り、夏のキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

取材協力:『ガルヴィ』編集長 國吉晋平

キャンプ&アクティビティマガジン『ガルヴィ』編集長。自らフィールドでさまざまなアイテムを積極的に試しながら、最新のアウトドア情報を発信中。

月刊『ガルヴィ』

 

写真:Thinkstock / Getty Images

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