オーダーメイド枕は、自分の骨格や体型に合わせて、高さや柔らかさを変えることのできる枕です。毎日当たり前のように使う枕ですが、睡眠の質に大きく関わっていて、枕が変わると眠れない方もいるほど。そんな大事な寝具なのに、買い換えたり見直したりする機会が少ないのも事実です。思い切って自分にぴったりのオーダーメイド枕を買うのもアリかも!そこで、今回はオーダーメイド枕を取り扱うロフテー株式会社の上級ピローフィッター®、折原育子さんに、オーダーメイド枕の作り方を伺いました。

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枕が睡眠に与える影響って?

「よい寝姿勢とは、どんな姿勢だと思いますか? 実は、身体に負担がかからないのは、自然に立っているときに近い姿勢なんです。枕はその姿勢を保つ手助けをしてくれるんです。枕が合わないと、身体がリラックスできないので、寝付きが悪くなることもあるんです」と折原さん。
普段はあまり意識していないけれど、枕は縁の下の力持ちだったんですね。
では、いつも横向きで寝ている人にとっての枕の役割は?
「横向きで寝る場合にも、肩が圧迫されては寝づらいので、やはり枕が必要です。横向き寝が多い人には抱き枕もおすすめです。横向きになった時の姿勢を支えてくれるので、肩や腰が楽ですし、安心感も得られます。ただ、抱き枕はあくまで補助的なものなので、頭を支える枕も併用すると、より一層快適な寝心地になります」(折原さん)
枕を中心とした寝具を扱うロフテーでは、20年ほど前からオーダーメイド枕を販売しているそう。それだけ、「枕が合わない」という悩みを持つ人が多いということなんですね。でも、なぜそんなにオーダーメイド枕の需要があるのでしょう?
「首のカーブや頭の形、身体の厚さは人それぞれです。なので、より良い睡眠環境を整えるためには、自分の身体や寝方に合ったオーダーメイド枕を使うのがいちばんなんです。オーダーメイド枕なら、素材も選べますし、体型に合わせて細かい調整が利くというのもポイントです」(折原さん)
一般に売られている枕はひとつの袋に中身が詰められていますが、ロフテーのオーダーメイド枕の場合は、中が5つのユニットに分かれており、それぞれ高さを変えられます。素材は硬さの異なる10種類から選ぶことができ、形も仰向け寝、横向き寝などのバリエーションがあるため、より自分の好みに合った枕に調整できます。これだけきめ細やかに調節できるなら、どんな人でも自分に合う枕が作れそうですね。

「合う枕」ってどんな枕? 枕作りを体験!

体型や寝方に合わせた枕を買うとき、どんなところに気をつけて選べばいいのでしょうか。実際にオーダーメイド枕を作るときに行う測定を体験しながら、枕選びのポイントを伺いました。

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Step1:首のカーブの深さを測る
「この数値が枕の高さの目安になります。2.5cmです」
と、まずは測定してくれます。ロフテーでは1〜5まで5段階の高さを用意してあり、高め・低めの枕を試しながらぴったりの高さを見つけていきます。

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Step2:実際にいくつかの枕を使い、寝心地を確かめる
ベッドに寝て、実際に枕を使用してみます。仰向けだけでなく、横向きになったりと、色々な姿勢を試します。
「主に見るのは、首がしっかり支えられているか敷き寝具との間に隙間がないか顔は上向き過ぎたり下向き過ぎたりしないかの3点です。部分的に高さを調整するパッドも使いながら合わせていきます」(折原さん)
この写真の状態は、敷き寝具との間に隙間もなく、首や顔もしっかり正面で支えられていることが分かります。

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「横向き寝が多い人は、横向きになった時に肩が圧迫されないよう、両端を高くし、うつぶせ寝が多い人は枕を低めに……と、寝るときの姿勢によって、適した枕の高さはさまざまです。リラックスした状態で、いろいろな姿勢を試してみてください」(折原さん)
この状態も、肩が圧迫されることなく、しっかりと安定した姿勢を保つことができています。
Step3:素材を選ぶ
枕の高さと形が決まったら、素材を選びます。
「素材による良し悪しはありません。自分がリラックスできる素材がいちばんです。子どもの頃に使っていた枕の素材がしっくりくるという方も多いんです。現在使っている枕の硬さを参考に、何種類か試してみてください。夏は丸洗いできるもの、冬はふわふわしたものと、季節によって使い分けるのもおすすめです」(折原さん)
これで枕選びは終了。在庫があればすぐに枕を受け取れます。コンサルティングから受け取りまでは大体1時間ほどですが、完全予約制なのでじっくりとさまざまな種類の枕を試すことができます。
実際に自分に合わせた枕で寝てみると、いつも使っている枕とはまったく違う寝心地。しっかりと頭を支えてくれる枕は、今すぐお持ち帰りしたくなるほど! でも唯一気になるのは、そのお値段。オーダーメイドの枕なんて、やっぱりお高いのでは……?
「素材や枕の高さにもよりますが、平均して17,000円程度です。中には高いと感じる方もいるかもしれませんが、例えば美容院に行ったり服を買ったりするのにも同じくらいの費用がかかります。 質の良い睡眠は美容にもつながりますから、若い方もぜひ自分に合った枕を使ってもらいたいです」(折原さん)

●お気に入りの枕を長く使おう!

オーダーメイド枕を作るときは、普段の自分の家と異なる寝具・環境で試すことになるので、家で使ってみると「思っていたのと違う」とギャップを感じてしまうことがあります。また、友人に勧められたからといって、全く同じものが自分にも合うとは限りません。お店で相談しながら、納得いくまでしっかり試すことで、より自分に合った枕に出会うことができます。
さて、良い枕を手に入れたのに、きちんとお手入れしないのはもったいない。しっかりとお手入れをすれば、自分に合った枕を長く使えるようになるんです。
「お手入れ方法は素材によって異なります。羽毛やウレタンなどの枕は洗濯できないので週に一度陰干しをするのを推奨しています。羽根は手でほぐせばふんわり感が復活します。パイプなら丸洗いもできます。通気性がよく夏におすすめのそばがらは、湿気を吸いやすいので頻繁に干して、乾燥した状態を保っていただくのが理想です。こうした枕に合ったお手入れをすることで、枕をいい状態でより長く使うことができます」(折原さん)
とはいえ、枕はやがてへたってしまうのが運命。合わなくなった枕を使わざるを得ないとき、少しでも寝心地を良くする方法はないのでしょうか。
「そんなときはタオルを使って高さ調節をしましょう。例えば、横向き寝のときに高さが足りない場合は、フェイスタオルを畳んで枕の両端の下に入れ、調節します。首の支えがない場合は同じように首の下にあたる部分に入れます。全体的に高さが足りないなら、バスタオルを畳んで入れてみてください」(折原さん)
なるほど、タオルを使った調整なら自宅で簡単にできそうですね。
なんだか最近寝付きが悪い、起きたとき首や肩に違和感がある……その原因は枕かもしれません。ボーナスが入ったら思い切って、自分にぴったりの快眠枕を作ってみるのもいいかも。
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取材協力:折原育子(快眠スタジオ 上級ピローフィッター®、睡眠改善インストラクター)
ロフテー枕工房 本店(完全予約制)
http://www.lofty.co.jp/
東京都中央区日本橋富沢町11-12 三共生興サンライズビルB1F
電話番号: 03-3663-7116(お客様相談室)

写真:Thinkstock / Getty Images

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