プロフィール

narita
地主惠亮
地域づくり非常勤講師フミナー
30歳男性。異常に寝つきが悪く、早く布団に入っても朝焼けがいつも綺麗。東京農業大学で非常勤講師をしている。地域づくりが専門だけれど、自分の睡眠環境づくりにも勤しみたい。果たして地域と睡眠を両方つくり出すことはできるのか!

マイ不眠DATA

  • 70
  • 5
  • ●●●タイプ

 

「眠れないなら仕事をしたら良い」は不眠素人の考えだ

私はとにかく寝つきが悪い。寝る前にお風呂に入るといいと聞いたので入ってみたけれど、特に改善する気配は見せず、ホットミルクを飲むといいと教えてもらったので飲んでみたけれど、牛乳が体質的にどうもよくないみたいで、お腹が痛くなってしまったこともある。

 

いつだったかそのことを知人に相談したら、「眠れないなら、その時間に仕事をしたらいいじゃない」と言われたことがある。私は、「お前はマリーアントワネットか!」と強めに言い返した。「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と語感が似ていたからだ。しかし冷静に考えると、眠れずに布団の中でモゾモゾと青虫みたいにうごめくくらいならば、その時間を有効活用したらいい、という素晴らしい提案のように思える。

 

ただフミナーの私に言わせれば、それは素人の考えである。

 

「それはそれ、これはこれ」

 

なのだ。

 

「パンダが好きだから晩御飯はお刺身だ」と言われると「なんで?」と思う。「巨人を応援しています、だから明日はジャンプの発売日です」と言われても「この人どうかしちゃったのかな?」と思う。「結婚しているから浮気はしない」と言われると合点が行くが、「結婚しているからピンセットを買います」と言われると、結婚生活が上手くいかず頭がどうかなったのだろうか、と心配になる。

 

つまり、そういうことなのだ。
眠れないからといって、仕事をする、わけがないのだ。「それはそれ、これはこれ」なのだ。お布団の中にいる時が幸せ、みたいに言うつもりはない。布団に入っても眠れないので、別に幸せではない。だからと言って起きて仕事をするかといえばそうではないのだ。

 

もちろん寝不足だから日中も頭はクリアにならず、そんなに仕事はしていない。でも、「それはそれ、これはこれ」なのだ。眠れないからといってなぜ仕事をするという発想になるのか。怖い。恐怖を感じる。お化けだ、妖怪だ、ゾンビだ。

 

眠れる人は「それはそれ、これはこれ理論」が分からない?

そういえば、こんなこともあった。いつだったか女性と一緒の布団に寝ていた。彼女はよく眠っていたが、私は眠れずに明け方を迎えた。だんだんとお腹が空いてきた頃、前日に彼女と一緒にパン屋に行って朝食用にと食パンを買ったことを思い出した。そこで、一人で食べるのも悪いかと思い、朝4時半過ぎに、

 

「僕、パン食べるけど、君も食べる?」

 

と声をかけ、彼女を起こした。彼女は起きて時計を見て、頭の上に「?」を灯していた。漫画やアニメ以外で初めて人の頭の上に「?」が見えた気がした。彼女は「なんで?」と不機嫌に言う。「いや、眠れなくてモゾモゾしていたらお腹が空いたから」と私が告げると、

 

「なんで起こすの? 寝れないなら仕事でもすればいいじゃない。だから低収入なんだよ」

 

と不機嫌に言い放ち、また眠りについた。たしかに、そのパンも彼女に買ってもらっていた。でも、「君もパンを食べる?」という優しさで起こしたのに、なんで低収入の話になるのか。それこそ、「それはそれ、これはこれ」なのではないだろうか。起こすことと低収入は関係ないではないか。眠れる人は「それはそれ、これはこれ理論」が分からないのかもしれない。

 

唖然としながら私は朝を迎えたが、彼女は何事もなかったように朝目覚め「おはよう!」と私に言った。それ以来、不眠も怖いが女性も怖い。

 

ちなみに冒頭の“マリーアントワネット”の知人は最近、昇進したそうだ。おめでとうございます。だからと言って私は仕事はしない。「それはそれ、これはこれ」なのだ。布団の中で青虫のようにうごめくのだ。パンを一人で食べるのだ。これがフミナーの正しい姿なのだ。

 

俺たちの戦いはこれからだ。

 

【前回の記事】寝つきが悪くていつのまにか朝になる、あの悲しさはなにか?
【次回の記事】眠れない夜の「妄想」と「現実」

 

  • 体験談は個人の感想であり、特定の効能・効果を保証したり、あるいは否定したりするものではありません。