睡眠時に口呼吸をすると、喉が乾燥したりいびきが悪化したりしてしまいます。口腔内が乾燥すると、歯周病や口臭など口腔疾患につながることも。睡眠中は、口呼吸ではなく鼻呼吸に切り替えたいものです。
そこで今回は、睡眠時の口呼吸の原因と、口呼吸を改善、防止するための対策についてご紹介します。

睡眠時の口呼吸のしくみ

通常、人は鼻と口で呼吸をしていますが、鼻呼吸のほうが呼気の加温と加湿という役割を果たすため、睡眠時はとても重要です。

 

しかし、鼻づまりなどによって鼻呼吸の量が低下して、口呼吸に偏重した呼吸になると、鼻腔で加温・加湿されない空気が直接のどや肺に送り込まれることになります。結果として、睡眠時の口呼吸は「目覚めると喉が渇いている」「就寝中のいびきがひどい」といった症状を生じ、さらに睡眠時無呼吸症候群(SAS)などに関連する疾患を引き起こすおそれもあります。

睡眠時の口呼吸の原因

睡眠時の口呼吸の原因は鼻づまりに関連する疾患が多く、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症、蓄膿症(副鼻腔炎)やアデノイド肥大などが挙げられます。
睡眠時の口呼吸は、鼻呼吸ができないことによる影響が大きいため、そのような状態のときは、耳鼻咽喉科で各種の原因に対する治療を行う必要があります。

口呼吸による口腔疾患

昼夜を問わず口呼吸により口腔内の水分が蒸発すると、口腔内が乾燥し、う蝕(虫歯)、歯周病、口臭、味覚障害、歯列不正、口唇の肥厚や乾燥、歯の白濁のような口腔疾患を引き起こすこともあるので、子どものころから鼻呼吸の習慣を獲得することが大切です。

 

参考図書:
ヘルスケアプロバイダーとしての歯周病感染リスクマネジメント
有坂岳大 DHstyle 5(6)30-33(2011)

歯科医師に必要な睡眠と呼吸の基礎知識 1 鼻閉,口呼吸と睡眠呼吸障害
鈴木雅明 Quintessence 32(12)2598-2601(2013)

花粉症による睡眠障害とその対応
原 浩貴,菅原一真,山下裕司,宮崎総一郎  治療 93 (3) 383-388 (2011)

監修:
塩見利明先生(愛知医科大学 睡眠科 教授)

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