睡眠時随伴症とは

「睡眠時随伴症」とは、睡眠中に起こる異常行動の総称です。
この障害は、大きく以下の2つに分けられます。

 

① ノンレム関連睡眠時随伴症

ノンレム睡眠からの覚醒時に起きる障害。5~12歳の小児に多い。

 

② レム関連睡眠時随伴症

レム睡眠行動障害(Rapid Eye Movement Sleep Behavior Disorder:RBD)を代表するレム睡眠時に起きる障害。中年期~老年期の大人に多い。

覚醒障害の主な症状

覚醒障害の主な症状には、以下のようなものがあります。

 

覚醒障害の対処法

覚醒障害の対処には、薬を使う方法日々の生活の改善で症状を和らげていく方法があります。いずれにしろ、まずは規則正しい生活を送り、寝不足にならないようにすることが重要です。ストレスや興奮、痛みなどの刺激も避けるようにしましょう。

 

症状が出ている間は、なだめようとすると逆効果になることも。転倒したり、ものを壊したりする恐れがあるので、寝室周りから危険なものを排除しておく配慮が必要です。
また、②睡眠時遊行症③睡眠時驚愕症は、青年期までには自然に消える可能性が大きいため、症状が起きる頻度が少ない場合には、とくに治療の必要がないことも多くあります。
症状をよく知り、まずは本人と家族の不安を取り除くことを重視しましょう。

レム睡眠行動障害(RBD)の主な症状

レム睡眠行動障害は、脳が覚醒しているレム睡眠中に見た夢にともなって、眠っているはずの筋肉が覚醒状態になり、身体も一緒に反応し、行動してしまうという睡眠障害です。
患者数は少ないですが、厄介な病気です。
レム睡眠行動障害には、以下の特徴があります。

 

<特徴>
・発症するのは、60歳以上の男性に多い。
・睡眠中に突然大声でわめいたり、腕を振り回したり、走り出そうとしたりする。
・明け方の3~5時ごろに最も起こりやすいが、一晩で何度も起こる場合もある。
・行動によって目が覚めるとそのときは夢だったことに気づくが、再び眠った後は忘れてしまうことが多い。
・症状が悪化すると、ベッドから飛び上がってガラス窓に激突したり、タンスを殴りつけたりするなど、行動が激しくなるため、早期の診断と治療が必要である。
・5~10年後には、夜に見る夢のような幻視体験が昼間にも出現する「レビー小体型認知症」、あるいは「パーキンソン病」へ発展する場合もある。

レム睡眠行動障害(RBD)の原因

明確な原因はまだ解明されていませんが、約半数の患者に中枢神経系の疾患がみられます。

レム睡眠行動障害(RBD)の対処法

専門医への相談が必須です。治療は主に抗てんかん薬が用いられ、服用後は1週間ほどで8割の患者さんの症状が緩和されます。
同時に寝室から障害物を片づけるなど、本人と家族に危険が及ばないよう環境を改善しておくことも必要です。

 

参考図書:

『睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)』(医学書院)発行:日本睡眠学会
『睡眠障害診療ガイド』(文光堂)日本睡眠学会認定委員会ワーキンググループ監修

監修:

塩見利明先生(愛知医科大学 睡眠科 教授)

  • 本ページ内の医師による回答・説明は診療行為ではありません。
  • 自己責任において利用し、必要があれば適切な医療機関を受診してください。