子どもの生活を大人の都合に合わせることは望ましくありません。
子どものうちから夜更かしが頻繁に行われることで、体内時計がずれ、睡眠時間の不規則化や夜型習慣につながってしまいます。
さらに近年は、寝床に入った後も携帯電話やゲームなどに熱中する傾向にあります。強い光を浴びることは覚醒につながってしまうため、注意が必要です。

1~3歳の睡眠

必要な睡眠時間:昼寝を含め12~14時間
とくに1~3歳は、生物リズムをしっかりつくるいちばん大事な時期です。脳が発達していく時期でもあるため、休日と平日で生活リズムの差をつくらないようにするのが理想的です。
昼間はできるだけ外に連れ出し、日の光を浴びて身体を動かし汗をかかせることで、自律神経系と機能性汗腺の活動性と調節機能の基本が確立されます。
昼寝は午前・午後のどちらかの決まった時間にまとめてとるようにします。夜は午後7~9時には就寝しましょう

4~5歳の睡眠

必要な睡眠時間:11~13時間
夜に規則的な睡眠を十分とるよう心がけます。保育園では1時間の昼寝が設けられますが、5~6歳になるころにはあまりよい効果はないとされており、夜眠れなくなってしまう可能性も。
お風呂に入ってから寝るまでの一連の行動を習慣とすることで、基本的な生活習慣が確立されていきます。早く眠ることをグズる場合は、お話や絵本の読み聞かせなど就眠儀式で睡眠が楽しいことを教えましょう

小学生の睡眠

必要な睡眠時間:10~11時間
発達の個人差に注意して、昼間に眠気を覚えていないかを確認しましょう。適度な運動習慣がセロトニン系神経系や覚醒系神経系の働きの強化につながります。2時間の睡眠不足の状態だと学習効果が3分の1になってしまいます。
高学年になると中学受験などを控え、塾通いを始める子どももいるでしょう。遅い時刻に帰宅した後に夜食をとり、そのまま就寝してしまうことで、「逆流性食道炎」などになる可能性も高くなります。また、寝つけなくなることを防ぐためにも、コーヒーやココア、コーラ、チョコレートなど、カフェインを含むものは午後3時以降にとらないようにしましょう。

中学生の睡眠

必要な睡眠時間:8.5~9.25時間
思春期になると保護者の目が届かなくなるため、就寝時刻の遅れと睡眠習慣の不規則性が現れやすい時期です。とくに中学1、2年生の夏休みは要注意。乱れた生活習慣が身についてしまうと、子どもがその後の人生において本来の能力を発揮できなくなってしまう可能性もあります。
部活などでの過度な運動は、夕方の仮眠を取らざるを得なくなり、睡眠が分断されることで子どもの運動能力発達の阻害になってしまうことも。

高校生の睡眠

必要な睡眠時間:8時間
とくに夏休みなど長期休暇になると睡眠スケジュールが崩れがちになります。
試験本番で応用のきく勉強のためには、「前頭連合野」の働きが重要です。そこを働かせるためには、日ごろから一定水準で働かせておく必要があり、そのためには十分な睡眠が必要になります。

大学生の睡眠

親のコントロールが難しくなるため、それぞれが睡眠の知識を持ち、その重要性を理解することが必要となります。

 

参考図書:
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条」第7条
『快適睡眠のすすめ』(岩波書店)著/堀忠雄
『眠りで育つ子どもの力』(東京書籍)著/白川修一郎

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