シニア世代に入ると、若年期に比べて必要な睡眠時間が短くなります。年齢相応の適切な睡眠時間を目標に、生活習慣を見直すことが必要です。
加齢とともに睡眠効率が悪くなるため、深い眠りは減少し、中途覚醒も増えていきます。加えて朝早く目が覚めすぎてしまうようになり、そこから再入眠できない早朝覚醒など、さまざまな問題に直面していきます。

高齢者の睡眠改善のポイント

寝床で過ごす時間を見直す
寝床で過ごす時間を必要以上に長くすると、かえって睡眠が浅くなり、熟睡感が得られなくなります。適切な睡眠時間を確保できているかは、日中しっかり目覚めて過ごせているかがひとつの目安です。

 

夕方以降は居眠りをしない
高齢者は朝が早いため、夕方から就寝時間前にかけて居眠りをしがちですが、この時間に眠ってしまうと、夜布団に入る時刻に十分な眠りのエネルギーがたまりません。そのため寝つきも睡眠の質も悪くなり、翌日もまた同じような時刻に居眠りをしてしまう悪循環に。

 

短い昼寝が効果的
午後の早い時間に適度な昼寝を行うことで、夕方以降に居眠りをせず就寝時までに眠りのエネルギーをためることができます。このときポイントは、深く眠らない、長く寝すぎないこと。1時間を超える昼寝は、認知症のリスクを高めることがわかっています。

 

>>昼寝の効果とは?

 

夕方に軽い運動や散歩を
昼寝の後は、家事や仕事や趣味などをし、アクティブに過ごしましょう。とくに体温リズムのピークとなる夕方に、30分間ほどの軽い運動を行うと効果的です。

このとき、続けるのが嫌になるほど難しい運動は避けましょう。高齢者の身体に逆に負担をかけてしまうおそれもあります。まずは軽い運動からはじめましょう。

 

>>質のよい睡眠につながる、夕方の過ごし方とは?

 

光を利用する
生体リズムを整えるため、午前中は窓際から1mくらいの明るいところで過ごしましょう。夕方は日陰を歩く、明るい室内で体操するなどが効果的です。朝早く目が覚めて困る人は、寝室に遮光カーテンをかけ、光を遮るようにします。

 

>>質のよい睡眠につながる、朝の過ごし方とは?

 

気分転換は有効、アルコールや時計は遠ざける
パジャマを2枚用意しておいて気分で選んだり、寝室の模様替えをしたり、気分転換をしてみましょう。
睡眠前のアルコールは利尿作用や覚醒効果があるため、避けるようにしましょう。また不必要に目が覚めてしまったり、眠れなかったりすると時計を意識してしまいますが、そうすると余計に眠れなくなってしまいます。思い切って、一度布団から出て、眠気が再び訪れるのを待ちましょう。

 

参考図書:
厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条」第9条
『快適睡眠のすすめ』(岩波書店)著/堀忠雄
『ぐっすり眠れる3つの習慣』(KKベストセラーズ)著/田中秀樹

  • 本ページ内の医師による回答・説明は診療行為ではありません。
  • 自己責任において利用し、必要があれば適切な医療機関を受診してください。