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美容師業界のカリスマとして活躍する木村直人さん。美容師としての腕はもちろん、Twitterフォロワーは2万人以上、ウェブで複数媒体の連載を抱えるその発信力にも業界を超えた注目が集まっています。美容師さん、というと一般的にアシスタント時代は過酷なイメージもありますが、木村さんはどのような睡眠スタイルで現在の地位を築いたのでしょうか。秘密は物事をシンプルに考える“フラットな視点”と、自在に切り替え可能な木村さん流“スイッチ思考”にありました。

遊ぶために睡眠時間を削っても遅刻はしない

 

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「『美容業界=過酷』。そのイメージって、誰かがネガティブ発信をしているのがひとり歩きしてしまった結果なんだと思うんですよね。過酷か、それとも楽しいか。どう感じるかは結局自分次第じゃないですか」(木村さん)

冒頭であげた、業界外から見た美容師さんの一イメージ――「長時間労働=過酷」を伝えたところ、きっぱりとそう言い切った木村さん。何よりも木村さん自身が業界に足を踏み入れて以来、「過酷と思ったことがない」と言います。「拘束時間が長いか短いかは、ただ練習するかしないかだけなんです。勤務形態も店によって違いますし。例えば僕が最初にアシスタントとして入ったサロンはシフト制で早番が10:00~19:00、遅番が13:00~21:00。勤務時間は8~9時間という、いたって普通の労働時間でした」(木村さん)アシスタント時代の木村さんは、「勤務が終わったら24時ごろまでカットの練習をして、それから渋谷に遊びに行く、というのが日常」だったそう。

 

「遅番なら5時まで遊んでも12時まで寝られるので、睡眠時間は7時間もある。全然過酷じゃないですよね(笑)。早番で寝られないときは眠くてもがんばりましたが、それも遊ぶため。先輩にくっついて遊ぶのが楽しくて仕方なかった。仕事じゃなく、遊ぶために睡眠時間を削っていた感じです」(木村さん)

 

しかし遊びに夢中でも業務がおろそかになることはなく、「遊びも仕事も全力だった」と振り返ります。

 

寝ずに練習しても遅刻はしませんでしたね。メジャーサロンで、売上げトップだった先輩の下につけたこともあって、『自分も早く髪を切れるようになりたい』と必死になれた。日々の充実感がありました。そんな風に思えたのは、先輩にくっついて遊ぶことで、コミュニケーションが密に取れていたことも大きかったと思います。辞めていく同僚もたくさんいましたが、人間関係がうまくいかない結果つらくなって…という人も多かったので」(木村さん)

 

つらいと感じてしまう人は「いろいろ考えすぎてしまうのではないか」と、木村さん。

 

「余計なことを考えてしまうから、気持ちが冷めてしまうのだと思います。僕はあまり賢くなかったので(笑)、早く髪を切れるようになりたいから練習する、と単純に考えることができた。あとは時間の使い方が下手な人が多いと思いますね。どうして一生懸命働く=睡眠時間が短くなってしまうのか理解できない。働いて、練習して、遊んで、寝て、また働く。スパッと切り替えればいいだけなので」(木村さん)

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