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プロ棋士、と聞くと、テレビ中継される対局中はたいてい和服やスーツ姿。無言で盤を見つめる印象も相まって、「もの静かでまじめ」と、ちょっとお堅いイメージを抱いている人も多いかもしれません。しかし、そんなイメージを覆す型破りな棋士として話題を呼んでいるのが、橋本崇載(はしもとたかのり)八段です。

 

八段という強さを誇りながらも、金髪やパンチパーマで対局に臨んだり、対局前のインタビューで他の棋士の“細かすぎるモノマネ”を披露したり、将棋を楽しみながらお酒を飲める「SHOGI-BAR」を開いたり…。そのフリーダムな言動から、「ハッシー」という愛称で親しまれている橋本さん。

 

そんな彼が意外にも苦戦しているのが、睡眠なのだそう。人気棋士の気になる生活と、勝つための睡眠事情についてうかがいました。

意外? 規則正しく“ない”人気棋士の生活

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対局以外はどんな生活なのか謎に包まれている「棋士」という職業。橋本さんによると、一般的なプロ棋士の対局の頻度は、平均すると週に1度ほど。「週1しか働かなくていいなんてうらやましい!」と思ってしまいますが…。

 

「その週1度の対局の結果は、残り週6日をどう生きるかで決まるんですよね。みなさん、研究会や勉強会などに参加したり、個人で勉強したりしています。将棋には戦術のトレンドがあるので、いくら勉強しても完成することがないんです。時代の傾向を踏まえて、流行りの戦法でついていくのか、逆にあえて別の戦い方で挑むのか。対局以外の時間を使って、各棋士がそれぞれのスタイルを追求しているんです」

 

週のほとんどが自主トレとなる棋士の生活スタイルは、個々人でまるで異なるものだそう。

 

「僕の場合、昼間は将棋の勉強をして、夕方に少し運動。夜は『SHOGI-BAR』にチョロッと顔出すということが多いです。将棋は個人種目なので、すべて自分で考えて、相手を上回らなければいけない。なので、日中の間は常に考えて考えて、ひたすら頭を使うという感じですね」

 

そこで必要なのが、ストレス発散の場。橋本さんにとっては“夜の付き合い”なのだといいます。

 

「夜はどうしても飲みに行ってしまうことが多いです。棋士という職業とはまったく無関係の付き合いが多いんですが…」

 

付き合いが多いのも人気者であるがゆえ。しかし生活はどうしても乱れがちになってしまうようです。

 

「本当は規則正しくしないといけないと思っているんです。でも、将棋に対して気持ちがノッてるときは規則正しく暮らせるんですが、ノッていないときはすぐに乱れますね。休日も、特にいつとは決めていなくて、将棋の気分がノらないときに休むという感じです」

 

ただ、不規則な生活でも、睡眠時間はしっかり確保しているそう。

 

何時に寝ても、平均睡眠時間は7時間くらい。最近は7時間で自然に目覚めますね。目覚ましをかけずにハッと目が覚めて、「何時間寝たんだろう」と思って時計を見ても7時間しか経っていない。ちなみに、昨日は4時に寝て11時に起きたので規則正しいとは言えませんが(笑)。睡眠時間は守っています」

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